戯れ言たれる侏儒
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THINRS

戯れ言たれる侏儒 / 2008.12.24 00:50 / 推薦数 : 0

ワルファリンコントロール〜自宅でのモニタリングも有効な手段に
自宅でワルファリンのコントロール状態をモニタリングする方法は,クリニックでの検査に比べて,脳卒中や大出血,死亡といったイベントを低下させることはなかったが,抗凝固療法に対する満足度は良好で,クリニックでの検査の代替手段になりうることが,ランダム化比較試験THINRS(The Home INR Study)の結果から明らかとなった
Jerry L. Pettis記念退役軍人局医療センターのスタッフ心臓病専門医でもあるロマリンダ大学(ともにカリフォルニア州ロマリンダ)のAlan K. Jacobson助教授が発表した。

有意差ないがイベントは減少傾向
心房細動患者や人工弁置換術を受けた患者は,血栓ができるのを防ぐためワルファリンを服用しなければならないが,凝固能〔国際標準化プロトロンビン比(INR)〕が一定の範囲内に維持されているかを調べるため,定期的に受診して検査を受ける必要がある。
しかし,身体に障害がある患者や自宅が医療機関から遠い患者にとっては通院が負担になる場合も少なくない。
さらに,INR測定はできるだけ頻回に行ったほうがワルファリンのコントロール状態もよくなると考えられるが,通院しての検査となると回数も限度がある。
 
そこで,クリニックにおける月1回の定期検査よりも,自宅で週1回INRを自己測定する方法のほうが患者の臨床転帰を改善するのではないかとの仮説を検証するため,全米の退役軍人局医療センター28か所で同試験が実施された。
対象は,心房細動患者と人工弁置換術を受けた患者で,ワルファリン服用中の者。
 
まず,試験の第一段階で患者本人または介護者に自己測定の訓練をさせ,自宅でのINR測定が可能と判断され,かつランダム化比較試験(RCT)への参加を希望した者を第二段階に進めた。
その結果,第一段階での対象者の8割に相当する2,922例(うち248例は介護者がINRを測定)がクリニック検査群(1,457例)と自宅測定群(1,465例)に割り付けられ,平均3年間追跡された。
 
1次評価項目は複合主要イベント(脳卒中,大出血,死亡)発生までの期間。退役軍人ということもあり98%が男性で,平均年齢は67歳と抗凝固療法を受けている典型的な患者集団よりやや若かった。
3割が心不全を合併しており,1割に脳卒中の既往があった。
3割がアスピリンを,1割がアミオダロンを併用していた。
 
1次評価項目の発生率は,患者・年当たりクリニック群8.93%に対し,自宅群では7.92%と,有意差は付かなかったものの,自宅群のほうが低い傾向にあった。
脳卒中発症率はクリニック群0.79%,自宅群0.69%,大出血発生率は4.46%,3.85%,死亡は3.71%,3.38%であった。
 
2次評価項目を見ると,「INRが目標範囲内に維持された期間」はクリニック群に比べて自宅群で長く,抗凝固療法に対する満足度も自宅群のほうが高く,Health Utilities Indexを用いたQOL評価でも同群のほうが良好なことがわかった。
 
Jacobson助教授は「今回の結果は,自宅でのINR測定がクリニックでの検査の代替手段になることを支持するものであり,クリニックへのアクセスが困難な患者にとってはより好ましい方法かもしれない」と結んだ。

出典 Medical Tribune 2008.12.4
版権 メディカル・トリビューン社

 

<コメント>
INRをその場で測定するのは病院外来では常識(の筈)です。
しかし、開業医ではコスト意識も働き、器機の導入をためらっておみえになる先生も多いのではないでしょうか。
私自身、患者さんに検査センターへの外注の1か月前の測定値を説明しても意味がないと思いながらも導入出来ずにいます。
来年こそは購入したいと思っています。

コアグチェック XS  血液凝固モニタリング検査

http://www.roche-diagnostics.jp/products/npt/coaguchek/xs/index.html


<きょうの一曲>
想い出のソレンツァラ」エンリコ・マシアス  Solenzara
http://oldieseu.seesaa.net/category/3213932-1.html

 

他に

ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)

があります。

 

 

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