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治療抵抗性高血圧患者の心血管疾患リスク予測には24時間血圧測定が優れる
治療抵抗性(難治性)高血圧患者の心血管障害リスクを予測するには、診察室(外来)で測定した血圧値よりも、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)による血圧値、特に夜間血圧値が優れていることが明らかにされた。
ブラジル、リオデジャネイロ連邦大学の医師らは、米医学誌「Archives of Internal Medicine(内科学)」11月24日号に掲載の報告で、「昼間(日中)よりも夜間の血圧が心血管の強い危険因子(リスクファクター)となるため、昼間と夜間の血圧を別々に分析するべきである」と述べている。
治療低抗性高血圧とは、標準的な薬物療法を行っても血圧が危険域から降下しないものを指す。
今回の研究では、高血圧患者の10%以上が該当するとされる治療抵抗性高血圧の患者556人を追跡。
被験者の一部は診察室で通常の定期的な血圧測定を受け、残りは自宅で携帯型血圧測定により、昼間は15分おき、夜間は30分おきに測定した。
平均4.8年追跡した結果、19.6%という高い比率で脳卒中、心臓発作、心不全および死亡が発生し、高血圧の危険性が明白に裏付けられた。
診察室血圧値からは、これらの有害事象(イベント)を予測できなかったのに対して、ABPMは予測できたという。
米テネシー大学(メンフィス)予防医学教授のWilliam C. Cushman博士は、 ABPMがリスク予測に優れているのは、一部には測定頻度が高いせいもあるとし、「ABPMのほうが診察室での測定よりも正確であることを示す証拠が多く出てきている」と述べる一方で、「診察室血圧に基づいた治療によって、これまで劇的な効果を得ていることも確か」と付け加えている。
治療の有効性を示す研究のほとんどが診察室での血圧値に基づいたものであり、夜間血圧に基づく治療によってリスクを軽減できるのかどうかはわからないとも同氏は指摘している。
今回の研究を実施したブラジルのチームも、「夜間高血圧の治療を行えば、昼間血圧を管理する従来の治療に比べて予後が向上するのかどうかは疑問」と述べており、今後、前向き研究によってこの疑問を解消する必要があるとしている。
Cushman氏によると、治療抵抗性高血圧症には利尿薬、ACE阻害薬およびCa(カルシウム)拮抗薬などの薬剤の併用が奏効することがあるという。
ABPMの有用性に疑問を呈する専門家もいる。
米アラバマ大学バーミンガム校のDavid. A. Calhoun博士は、 ABPMは「利便性の点で実用的ではないことが多い」と述べる。
米ロチェスター大学(ニューヨーク州)のJohn Bisognano博士は、治療抵抗性高血圧患者の血圧をさらに正確に測定しようとするのは「燃えているビルに高性能の温度計を用いるようなもので、より正確な温度を測定できても意味がない」と述べ、 ABPMはむしろ境界域高血圧患者に価値があると指摘している。
出典 HealthDay News 2008.11.247
http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2008/2008120803.shtml
<コメント>
米国心臓協会(AHA)ガイドライン作成委員会が、「治療に抵抗を示す高血圧」に対する初めての共同声明として治療ガイドラインをHypertension(2008; 51: 1403-1419)に発表しました。
治療抵抗性高血圧に新しい治療ガイドライン
http://blog.m3.com/reed/20080709/1
今回のガイドラインにおける、「治療に抵抗を示す高血圧」の定義は以下の通りです。
(1) 3剤以上の降圧薬を服用しているにもかかわらず、血圧が目標値まで下がらない場合
(2) 血圧は管理されているが、その維持に4剤以上を必要とする場合
この定義でいくと、私の外来の多くの患者さんが「治療抵抗性高血圧」となってしまいます。
しかし実際には、本当に治療抵抗性であるかどうかの診断は簡単ではありません。
つまり「管理不良の高血圧」というのが、服薬コンプライアンスの不良が原因であったり、使用する(複数の)降圧剤が不適切である場合がありうるからです。
さらには喫煙、過剰な食塩摂取や飲酒などのライフスタイルのチェックや二次性高血圧の除外診断も必要になります。
中には肥満やそれに合併しやすい閉塞性睡眠時無呼吸が原因のこともあることから安易にはつけれない病名ではあります。
<治療抵抗性高血圧 関連サイト>
[PDF] 治療抵抗性高血圧の対処法
http://www.cwo.zaq.ne.jp/momokuri/image_animusu_etc/animus.pdf
難治性高血圧症治療のガイドライン
http://homepage.mac.com/k_kudo/iblog/B2007620793/C177514499/E20080409230006/index.html
治療抵抗性高血圧の特徴:高アルドステロン血症
http://intmed.exblog.jp/7197482/
治療抵抗性の高血圧にバルサルタンが有効
高用量単剤投与で高齢患者の収縮期血圧と脈圧を低下
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2006/200603/500039.html
治療抵抗性高血圧患者におけるスピロノラクトンの降圧効果
http://www.aldosterone.jp/evidence_box/page_2.php
[PDF] 高血圧の評価と 治療抵抗性高血圧の対応
http://www.healthcare.omron.co.jp/medical/study03/pdf/record_20080202_b.pdf
治療抵抗性高血圧のAHAステートメント
http://intmed.exblog.jp/7003295/
3薬剤にてコントロールできてない高血圧患者
http://intmed.exblog.jp/4023510/
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
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