戯れ言たれる侏儒
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TIMACS試験

戯れ言たれる侏儒 / 2008.12.11 00:35 / 推薦数 : 0

AHA2008:TIMACS試験:非ST上昇型ACSの早期の侵襲的管理は安全で、高リスク症例の転帰を改善する
その知見によれば、急性冠動脈症候群の高リスク症例では早期介入が必要とされ、低/中リスクの患者では早期型と遅延型のいずれの治療手法も支持されると考えられる。
Steve Stiles Medscape Medical News (11月12日)
(ルイジアナ州ニューオリンズ) 不安定狭心症または非ST上昇型MI(NSTEMI)に対しては、24時間以内に血管造影を行い、その後に適応ならば経皮冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイパス手術(CABG)を行うという早期侵襲的管理手法が、遅延侵襲的管理手法に比べて安全だが、死亡、新規心筋梗塞(MI)、脳卒中のリスクに対する影響は全体的として同じであるというランダム化試験の結論が、米国心臓協会2008年科学セッションで発表された。
ただし、「急性冠動脈症候群患者への介入時期試験(TIMACS)」というこの試験での定義で36時間以上経ってから起こるものとされる難治性虚血のリスクについては、早期管理手法のほうが遅延管理手法よりも小さかった。
このTIMACSでは、リスクを低・中・高の3段階に層化するGRACEスコアに基づいて高リスクと判定された患者群で、早期管理手法によって死亡または心血管系(CV)事象のリスクが有意に減少した点が重要である。
研究グループや会議出席者によれば、高リスクの患者には早期侵襲的管理手法を絶対に行うべきだが、低・中リスクの患者は状況に応じてどちらの場合もありうる、というのがこの試験が伝えるメッセージのひとつである。
実践的に言えば、週末に受診した低から中等度のリスクの患者は、その週末にカテーテル検査室に回す必要が実際にはないが、そうしたほうが安全であるということである。
TIMACSでは、大規模出血の発生率に関しては早期型と遅延型の管理手法で有意差がなかった。
「急性冠動脈症候群の患者の大部分は、早期型または遅延型のいずれの侵襲的管理手法でも安全に管理できる」とTIMACSの発表時にDr Shamir R Mehta(マクマスター大学、オンタリオ州ハミルトン)が語った。
「ただし、一部の高リスク患者では早期介入のほうが優れているようであり、そうした患者には早い段階でのカテーテル処置を考慮しなければならない。急性冠動脈症候群のその他の患者での実施時期の判断は、それ以外の要因、例えばカテーテル検査室の利用可能性、医療システム環境、利便性、経費の問題といった要因で左右される。」
会議出席者からのコメントでは、TIMACSの解釈での別の可能性が話題になった。
Mehta博士の発表後に行われた壇上の討論において、Dr Elliott Antman(ブリガム女性病院、マサチューセッツ州ボストン)が、早期介入手法は高リスク患者では「確かに実施すべきだと思われる」が、低・中リスク患者では必然性が小さいと発言した。
Antman博士は次のように語った。
「患者の立場から見れば、あわててカテーテル検査室に回される必要はなさそうに見える。医療提供側の立場から見れば、後から起こる再発性虚血エピソードと再入院を予防するものとして見える。早期侵襲的管理手法には有害性がないので、実行するほうが現実的であるようだ。」
この2種類の管理手法は主要エンドポイントの点では差がなかったことから、Mehta博士の発表時の討論者の一人であるDr Deepak Bhatt(ブリガム女性病院、マサチューセッツ州ボストン)の言によれば、「最初の数日間のうちにカテーテルを実施することができる病院は、その方針でよく,再発性虚血が見られる場合には、すぐにカテーテルを実施してよい。それがエビデンスに基づく医療に一致したやり方だ。」
Bhatt博士はさらにこう言っている。
「しかし、高リスクの患者の場合には特に、早期のほうが優れていることが強く示唆されている。また、入院期間が短くなり経費が少なくなることも、後になってからよりも早いうちにカテーテル検査室に患者を回そうという気に我々をさせる。結局、患者の立場から見れば、カテーテルは早いほうがよいということになる。失うものは何もないし、利益が見込まれる。私が患者だったら早くにしてほしい。」
討論者陣に質問されたMehta博士は、カテーテル検査室が利用できてその他のリソースもある「カナダ人の立場から見れば、早期の実施に有害性はない」と語った。
また、患者の在院期間も短縮されるはずだとも述べた。
Mehta博士はこうも述べた。
「その一方で、診療に呼び出されたのが土曜日の夜で、カテーテル検査室は閉まっていて、低から中等度のNSTEMI患者であるならば、カテーテル検査室を開けさせて救急チームを招集してことにあたらせようとは思わない。リソースと人員がもっと豊富に使える月曜日の朝まで患者は待機できるはずだ。」
TIMACSの報告も含むセッションの座長を務め、この試験の運営委員でもあったDr David Faxon(ブリガム女性病院、マサチューセッツ州ボストン)はheartwireに対して、米国の立場から、高リスク患者群での早期管理手法の便益について語った。
「今回の会議で発表されたすべての臨床試験の実践内容を大きく変えていくと私は思っている。というのも、実行を明日に延ばすことができると私は思っているからだ。米国では、ACSは急いで治療しなければならないという気持ちが非常に強い。」
非ST上昇型ACS患者の全員に対して早期に侵襲的管理を行うことを病院が目指していないならば、高リスク患者にもそれを当てはめるには、正しいリスク層化が重要な鍵である。
ガイドラインは全ACS患者についてリスク層化をするようにと言っているが、臨床の現場でそれが常に行われているとは限らない、と博士は語った。 TIMACS試験は、不安定狭心症もしくはNSTEMIの患者で血行再建術に適している者3,000例を、早期の管理手法(24時間以内になるべく早く血管造影を行い、続いてPCIかCABGを行う)または遅延した侵襲的管理手法(36時間以上経った時点でPCIかCABGを行う)のいずれかにランダムに割付けた。
血管造影を行うまでの経過時間の中央値は、それぞれ14時間と50時間であった。
主要複合エンドポイント(6カ月以内の死亡、新規MI、脳卒中)は両群で差がなく、それぞれ9.7%と11.7%であった。
初回入院中での大規模出血の発生率は、それぞれ3.1%と3.5%であった。 Bhatt博士はheartwireに対して、米国ではより早期の管理へと向かっていく傾向があると語った。
「ST上昇型MIでは早期の心カテーテルという方向に進んだので、高リスクの非ST上昇型MIと不安定狭心症にもある程度は同じことが起きると私は思う。」
 しかし、リスク層化はTIMACSで用いたスコア体系に基づくべきではないと博士は語った。
「この試験はGRACEリスクスコアについて調べたものであり、エビデンス全体もそれに基づいているのだが、これは一般化ができると言いたい。
TIMI(心筋梗塞における血栓溶解)リスクスコアやCRUSADEリスクスコアを用いることができ、さらには「臨床全体像による直感」リスクスコアも用いることができる。」
Bhatt博士は、TIMACSは検出力が足りないと思っているが、「我々が持てる最良のデータでもあり、このデータセットで学んだことを基にして、患者治療をどのようにすれば実際に改善できるのかを明らかにしていく必要がある。
それが我々に実践できることだ。それはつまり医療システムを若干乱したり、かき回したりすることなのか? 正直なところ、一部の環境では痛みを伴うかもしれないが、答えはイエスだ。」
出典 Mehta SR et al. Randomized comparison of early vs delayed invasive strategies in high risk patients with non-ST-segment elevation acute coronary syndromes: Main results of the Timing of Intervention in Acute Coronary Syndromes (TIMACS) trial. American Heart Association 2008 Scientific Sessions; November 10, 2008; New Orleans, LA. Late Breaking Clinical Trials Session 2. Centers for Outcomes Research. Global Registry of Acute Coronary Events. "
http://www.outcomes-umassmed.org/grace" http://www.outcomes-umassmed.org/grace.で入手可能 http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=84411

提供:Medscape


 

<自遊時間>
昨夜は当院の忘年会でした。
開院○○周年記念ということで花束をいただきました。
出席してくれたMRさんにMR.ビーンや東国原知事
のそっくりさん、そしてレストランのオーナーがノーべル賞受賞の
下村氏に似ていて忘年会は大いに盛り上がりました。
やや二日酔いの今日ですが、夜は講演会に出席予定にしています。

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