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数日前にD社主催のCKDの講演会があり、出席してARBのOを叩き込まれて来ました。
症例提示(3例)に対してアナライザーを使って”学習”させられたのです。
このD社にはカルシウム拮抗剤のCという薬剤があります。
院内処方の当院では、この薬剤は採用されていません。
講演後の懇親会と、その後の訪問でCの採用を迫られて(?)います。
以下広告からです。
日本で生まれた
Cは、おかげさまで
発売5周年を迎えました
Made in Japan
Since 2003
Cは、優れた降圧効果が24時間持続するとともに、降圧にともなう心拍数の増加を抑制する長時間作用型Ca拮抗剤として、発売以来ご好評をいただいております。
また、最近は腎保護に関する成績も報告され、新たな期待が寄せられています。
さて、きょう勉強した内容はカルシウム拮抗剤ではなくβ遮断剤です。
カルシウム拮抗剤のCは心拍数の増加の抑制をセールスポイントにしています。
しかし高血圧患者でのβ遮断剤による心拍数抑制はエンドポイントのリスクが増加するというショッキングな結論です。
短い論文紹介で、最後は尻切れとんぼのようになっていますが興味深い内容と感じました。
さてCの採用はどうしようかと悩んでいます。
高血圧患者におけるβ遮断薬による心拍数低下はマイナスに影響する可能性
高血圧患者に対するβ遮断薬による心拍数低下は,心血管イベントと死亡リスクを高める可能性があるとするメタ解析結果が,米コロンビア大学のグループによりJournal of the American College of Cardiologyの10月28日号に発表された。
心疾患患者には薬物による心拍数低下は有益だが,高血圧患者の心血管イベント予防におけるβ遮断薬による心拍数低下の役割は不明である。
同グループは,1966~2008年5月に報告された高血圧の一次治療としてβ遮断薬を評価し,追跡期間が最低1年間かつ心拍数に関するデータがあるランダム化比較試験(RCT)を検索した。
β遮断薬服用患者3万4,096例,他の降圧薬服用患者3万139例,プラセボ服用患者3,987例を含む9件のRCTが該当した。
解析の結果,β遮断薬によって達成された試験終了時の心拍数低下が大きいほど,エンドポイントのリスクが上昇するという有意な負の相関が認められた。
その内訳は,全死亡(r=-0.51,P<0.0001),心血管死(r=-0.61,P<0.0001),心筋梗塞(r=-0.85,P<0.0001),脳卒中(r=-0.20,P=0.06),心不全(r=-0.64,P<0.0001)であった。
Bangalore S, et al. J Am Coll Cardiol 2008; 52: 1482-1489.
出典 Medical Tribune 2008.11.13
版権 メディカル・トリビューン社
<高血圧と心拍数 関連サイト>
心拍数の管理に注目した
高血圧症患者の治療を目指して
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E9%AB%98%E8%A1%80%E5%9C%A7%E3%80%80%E5%BF%83%E6%8B%8D%E6%95%B0&perpage=0&order=0&page=0&id=M3735241&year=2004&type=allround
■近年,血圧値や脳・心・腎臓をはじめとする各臓器の機能に加えて,心拍数が高血圧症患者の予後予測因子として重要視されてきている。
■心拍数は心血行動態を示し,心拍数の増減が死亡率に反映されることが報告されているが,実際の診療に心拍数の管理が取り入られる場面は少なかった。
■降圧速度を考えるときには,患者の重症度を考えなければいけません。重症度の高い患者さんは,他臓器へのダメージや予後悪化を防ぐため,速やかに降圧しなければなりません。
■急速な降圧では,交感神経の亢進が起こり,心拍数が増加すると言われます。心拍数は日常臨床で計測される項目ですが,心拍数の増減が高血圧の病態にどのように影響するのかという点については詳細が明らかになっていませんでした。近年,心拍数管理の重要性を示す報告が集積されており,今後,高血圧治療において降圧や臓器保護作用という視点に加えて,心拍数管理が重要視されてくると思います。
■心拍数が生命予後の予測因子であることを示す疫学データから説明します。1945年にLevy氏が,一過性頻脈(100拍/分以上)と一過性高血圧(150/90mmHg以上)を併せ持つ併発群の死亡率が,頻脈ではない一過性高血圧症患者よりも有意に高いことを示して以来,心拍数が高血圧症患者の予後予測因子として重要であることが認識されるようになりました。心拍数が増加するほどに高血圧を発症しやすく,また高血圧の病態を進展させることが明らかになってきました。
■心拍数管理の重要性を決定付けたのは,36年間に及ぶ高血圧症患者を対象とした大規模な疫学調査であるフラミンガム研究です。年齢を問わず心拍数の増加に伴い,あらゆる原因による死亡率が上昇することが示されました。また,冠動脈性疾患や心血管系疾患による死亡率についても男性では心拍数が約75拍/分を超えると上昇することがわかりました。
■1999年のCASTEL試験の発表前後の数年間で心拍数に関する研究報告が飛躍的に集積されました。同年に発表されたシカゴ心臓協会による男性5,784名を対象とした疫学調査や,フランスの臨床予防研究センターによる男性12万5,513名を対象にした疫学調査でも,心拍数が健康人の心血管系疾患死の予測因子であることを示しました。
■近年発表された興味深い報告としては,まずイタリアの保健省が行ったMATISS調査が挙げられます。一般男性において,心拍数の増加が心血管系疾患の有無を問わず,死亡率の上昇をもたらすことが緩やかな曲線で示されました。また,Bremen試験では,心拍数の増加(>75拍/分)とQTc間隔の延長が心血管系疾患死の優れた予後予測因子であると報告されています。
■近年,より詳細な循環動態を把握するために,家庭血圧測定や24時間血圧測定が重要視されていますが,これを用いた疫学調査では,平均 5拍/分の増加が約15%の死亡率の上昇につながると報告されています。
■このように,心拍数が予後予測因子であるとする結果は,高血圧症患者のみでなく一般の集団においても一貫しています。
■高齢者においても心拍数が予後予測因子であることがわかった(CASTEL)。
■60歳以上の収縮期高血圧(ISH)症患者では性別を問わず心拍数が79拍/分を超えると死亡率が有意に上昇(Syst-Eur試験)。
■60歳以上のISH症例ではDBPの低下と頸動脈狭窄の相関が最も高く,心拍数も有意に相関していることが報告されている(SHEP試験)。