戯れ言たれる侏儒
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< CABGかDESか(LMT病変) | メイン | DECREASE III試験 >

最近の循環器系の薬剤の話題は、抗不整脈剤や強心剤を除いた領域ではスタチンとARBがほとんどです。
β遮断剤の話題は妙に懐かしくてほっとします。
久しぶりに我が家に帰ったような気がします。

このβ遮断剤も心不全との関係でいえば、私の勤務医時代はDCMに限った適応で、国内でもやっと使われ始めたところでした。
今は当たり前のようにβ遮断剤と心不全。
しかもちょっと
古いぐらいのテーマとなり、隔世の感があります。 

β遮断薬による心不全改善に炎症・酸化ストレス抑制が関与

β遮断薬が慢性心不全を改善するメカニズムの1つとして,炎症や酸化ストレスの抑制が関与すると考えられる成績が,慶應義塾大学循環器内科学の長友祐司氏らによって報告された。

CRP,LPOがLVEFと相関
慢性心不全患者に対するβ遮断薬の予後改善効果は種々の臨床試験で証明されている。
また,慢性心不全患者の予後は,治療前のC反応性蛋白(CRP)が高いほど不良であることが報告されている。
そこで長友氏らは,β遮断薬が慢性心不全患者の炎症,酸化ストレスに与える影響,およびそれらの変化と臨床効果との関連を検討した。
 
対象は,ニューヨーク心臓協会(NYHA)心機能分類II~III度,左室駆出率(LVEF)40%未満の安定慢性心不全患者52例。
ランダムにカルベジロール投与群,メトプロロール投与群に割り付け,1か月後,4か月後の各所見を比較した。
なお,慢性心不全患者の予後改善効果はメトプロロールよりもカルベジロールで高いことが,COMET(Carvedilol or Metoprolol European Trial)で示されている。
 
全例の高感度CRP(hsCRP)は4か月後に低下傾向を示したが,有意ではなかった。
しかし,投与前hsCRP値が1.1mg/L以上の高値群と,それ未満の低値に分けると,高値群では4か月後に有意な低下が認められた(図1)。


薬剤別では,カルベジロール群でのみ有意な低下が見られた。
LVEFの改善はCRPの低下量が大きいほど顕著であった。
酸化ストレス指標の過酸化脂質(LPO)は全例,CRP高値群で4か月後に有意に低下(図2)。

CRP

CRPの変化量は炎症性サイトカイン〔インターロイキン(IL)-6〕の変化量と相関しなかったが,LPOの変化量とは正相関した。
また,LPOの低下量が大きいほど,LVEFの改善が顕著であった。

出典 Medical Tribune 2008.11.13
版権 メディカル・トリビューン社

 

<関連サイト>
COMET
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c2001578.html
<上記ブログ内の阪大・堀先生によるコメント>
CHFに対するβ遮断薬の有用性についてはすでに多くの大規模臨床試験により実証されたが,β遮断薬の中で種類によって優位性が存在するのか否かについてはほとんど検討がなされていなかった。
本試験は等力価のカルベジロールとメトプロロールの比較試験であるが,死亡率においてカルベジロールの優位性が示された。
全死亡+全入院については両薬剤に差がなかったため,入院(morbidity)については両群に全く差がなかったと推定される。
このようにcomposite endpointに差がなく,一因子(死亡率)のみ有意差があることは珍しいが,本試験の成績は死亡とCHF悪化による入院の原因が異なることを示唆する。
確かに,突然死の比率は,メトプロロールに比してカルベジロールが19%少ないことから,カルベジロールは突然死の抑制効果が大きいと考えられる。
カルベジロール群で心拍数の低下が初期1~2年でメトプロロールより若干大きかったことより,メトプロロールの投与量がやや少なかったのではないかとの批判もあるが,一日投与量の平均値がカルベジロール41.8mg vs メトプロロール85mgであるのは,我が国の投与量の約2倍と考えれば,力価の同等性については妥当な用量であろう。
従って,
カルベジロールの予後改善効果の優位性は抗酸化作用やα1遮断作用に起因するのかも知れない。。

<自遊時間>
99様という方から2008.11.6の私のブログに対して数多くのコメントをいただきました。

 

テルミサルタンの心血管イベント抑制効果
http://blog.m3.com/reed/20081106/1

 

やりとりの中からテルミサルタンを信望する先生とわかりました。
たまたま11月23日(日)にテルミサルタンの学術集会(東京)があり出席の予定です。
会場で洗脳されるのを警戒しつつしっかりテルミサルタンの有用性について聴いて来ます。


 

ついでに、ある医学雑誌に掲載された「B社のM」についてのエビデンスの広告をアップします。

 

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
があります。


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コメント

コメント一覧

戯れ言たれる侏儒さんへ

かなりミカルディスよりの意見で申し訳ありませんでした。
是非11月23日はミカルディスに洗脳されてきてください(笑)
ちなみにオルメテックも最近処方しています。
written by 99 / 2008.11.19 08:07

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