戯れ言たれる侏儒
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< 動脈硬化性疾患と炎症マーカー | メイン | 無症候性微小脳出血と抗血小板療法 >

新着のMedical Tribune誌では、第2部として「第31回日本高血圧学会特集」がついています。
その記事の中でARB”パルス投与”というタイトルに目が目がとまりました。
しかし、これは動物実験でした。

腎障害  ARBパルス投与  完成した糸球体硬化を退縮
CKDの終末像とも言われる糸球体硬化は現在のところ不可逆性かつ進行性で,回復に有効な手立てはないと考えられている。

こうしたなか,慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科の林香氏らは,ARBを高用量で短期間投与するパルス投与が,いったん完成した糸球体硬化を退縮させ,さらに蛋白尿も改善する成績を得たと報告した。

投与終了10週後まで効果持続
林氏らは既に,ARBパルス投与が高血圧モデル動物の血圧を長期にわたって低下させること,その機序として腎細動脈肥厚の抑制が関与することを報告している。

今回は糸球体硬化モデルマウスを用いて,糸球体硬化や蛋白尿に対するARBパルス投与の影響を調べた。
 

マウスにアドリアマイシン(ADR)を静注すると,糸球体硬化は2週後から進行し,8週後にはほぼ完成した。

この時点からARBパルス投与として,1,5または50mg/kg/日のカンデサルタンを2週間投与し,投与終了時の腎障害の程度を解析した。
 

血圧はADRおよびARBパルス投与により変化しなかった。尿中アルブミン値はADRにより有意に上昇したが,ARBパルス投与により3濃度とも有意に低下した。

尿中アルブミン値の有意な低下はARB投与開始3日後から観察され,投与終了10週後でも認められた。

糸球体硬化スコアも同様,ADRにより有意に上昇,ARBパルス投与により3濃度とも有意に低下した。

同スコアの有意な低下は,ARB投与開始7日後から認められ,投与終了10週後まで持続した。
 

糸球体硬化退縮や蛋白尿抑制の機序については,マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)のサブタイプで特異的な発現変動の関与を示唆するデータが得られたという

ARBパルス投与による糸球体硬化退縮が臨床的に確認されれば,きわめて有益な治療法となるはずだ。

出典 Medical Tribune 2008.11.13
版権 メディカル・トリビューン社

<コメント>
腎疾患における、ステロイドのパルス療法については有名ですが、ARBのパルス療法は、ネットで調べた限りは研究されていないようです(ARB~パルス)。
このアイデアはどこから出てきたものか是非知りたいところです。
使用されたARBはカンデサルタンということですが、最小使用量の1mg/kgもヒトに換算すると50~70mg/日と大用量となります。
血圧については変化がなかったようです。
この投与量で(最大の50mg/kgではヒト換算で2500~3500mg/日)2週間投与して血圧に変化がなかったのも不思議ではあります。

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