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グレープフルーツジュース(GFJ)とCa拮抗薬の相互作用についてはつとに有名です。
このことについては2008.9.22のこのブログでも取り上げました。
循環器官用薬と飲食物・サプリメント1(1/3)
http://blog.m3.com/reed/20080922/1
2、3社のカルシウム拮抗剤を販売しているメーカーに対して、卸業者(MSさん)を通じて、「グレープフルーツジュース」と記載され、「グレープフルーツおよびグレープフルーツジュース」と記載されていない理由を問い質そうと質問しました。
学術課を通して文面で回答をいただくようにお話したのですが、いずれも文献コピーを1週間後にMSさんを通じて渡されただけでした。
最近のMRの対応は、得てしてこんな感じです。
質問は会社ないしは学術課に対してしているわけです。
MR自身に質問しているのと勘違いしているようですし、学術に文献を依頼することで事足れりと考えているようです。
これからは、文面で質問するようにするつもりです。
さて、いまだに私の頭の中で燻っているグレープフルーツ。
こんな記事が見つかったので早速勉強してみました。
ウェスタンオンタリオ大学(カナダ・ロンドン)のDavid G. Bailey博士らは,グレープフルーツ,オレンジ,リンゴなどのフルーツジュースが薬剤の吸収を大幅に阻害し,その効果を打ち消す可能性があると第236回米国化学会(ACS)年次集会で報告した。
吸収量が半減
これまでにもグレープフルーツ,オレンジ,リンゴなどのフルーツジュースが薬剤の吸収を大幅に阻害し,その力価を下げることが指摘されてきた。
また,特定の薬剤の吸収を促進することによって,標準用量を毒性発現量に変える場合もあることが数年前から明らかにされている。
Bailey博士らは「今回の研究により,心疾患,がん,移植臓器拒絶反応,感染症に処方される特定の薬剤を服用する際,患者はグレープフルーツなどのフルーツジュースを避ける必要があることを支持するエビデンスが得られた」と述べた。
今回の研究は,この種の薬剤効果の低減に関する相互作用を検討したヒトでの比較対照試験としては初のものである。
同博士は「最近われわれは,グレープフルーツなどのフルーツジュースが,同時に服用した特定薬剤の小腸での吸収を大幅に阻害することを見出した。
重度の疾患の治療に不可欠な薬剤の有効性が失われることは重大な問題である」と指摘した。
同博士らは,健康ボランティアに
(1)1杯のグレープフルーツジュース
(2)1杯のグレープフルーツジュースの生理活性成分ナリンギンのみを含有する水
(3)水
のいずれかと一緒にフェキソフェナジンを服用させた。
その結果,同薬をグレープフルーツジュースとともに服用すると,水のみの場合と比べて半量しか吸収されなかった。
薬剤が半量しか吸収されないと,その薬剤の効果に重大な影響を及ぼす可能性がある。
小腸経路に影響
また,Bailey博士らは「ナリンギンが,小腸から血流への薬剤輸送に関与する主要な薬剤取り込みトランスポーターのOATP1A2を阻害するようである。このトランスポーターの阻害により薬剤の吸収が低下し,その効果が減弱する。一方,これとは対照的に,薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤はグレープフルーツジュースにより効果が増大するようだ」と説明。
「これはまさに,氷山の一角にすぎない。われわれは,このように影響を受ける薬剤をさらに多く見出せるだろう」と述べた。
これまでに,グレープフルーツ,オレンジ,リンゴのフルーツジュースは抗がん薬(エトポシド),一部のβ遮断薬(アテノロール,セリプロロール,talinolol),移植臓器拒絶反応を予防する免疫抑制薬(シクロスポリン),一部の抗菌薬(シプロフロキサシン,レボフロキサシン,イトラコナゾール)の吸収を低下させることがわかっている。
医師がこうした薬剤の効果低減に関する相互作用により注意を払えば,さらに多数の薬剤がそのリストに加わる可能性がある。
同博士らは「オレンジやリンゴのジュースもOATP1A2を阻害するナリンギン様物質を含有しているようだ」と述べた。
この化学物質は,オレンジではヘスペリジンとされるが,リンゴではまだ同定されていない。
同博士らは,患者がなんらかの薬剤をグレープフルーツなどのフルーツジュースや果物と一緒に服用する前に,医師や薬剤師に相談するよう指示している。また,基本的に薬剤は水のみで服用することを推奨している。
今回の研究はカナダ保健研究所(CIHR,カナダ・オタワ)と米公衆衛生局(PHS)の助成を受けた。
出典 Medical Tribune 2008.11.6
版権 メディカル・トリビューン社
コメント
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やっぱり今日も夜勤中です。
先生がMRさんにイラっとしてる様子が伝わってきました。
なかなかグレープフルーツにたどりつけませんね。
私自身、GFJはそんなに好みませんが、そのものは大好きです。私にCa拮抗薬が処方されるようになる前にすっきり解決してほしいです(^^);
コメントありがとうございました。
医学の分野でも、分かっているようで分からないこと、そしてどこまで分かっているかがわからないことが多いものです。
私も大学時代の研究で十分に指導を受けれなかったので、自分のやろうとしている、またはやっている研究が(臨床に役に立つかどうかは別として)新しいことなのかどうかが分からなくて困りました。
GFとGFJも同様です。
夜勤ご苦労さまです。
御参考までに下記文献を
http://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/122/5/323/_pdf/-char/ja/
添付文書を改定する為の試験は出来るだけ実施しないのが製薬会社です。悲しい事です。
コメントありがとうございました。
積年の疑問が解けたこと、感謝しています。
アジア人のステント血栓症
http://blog.m3.com/reed/20081121
で、いただいたコメントをとりあげさせていただきました。
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