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< リスク安定型狭心症患者に対する治療戦略 | メイン | 大動脈二尖弁 >
10月12日、東京・品川で開催された「セララ発売1周年記念シンポジウム」に出席した話は当日のブログでも少し触れました。
ビタミンDと心疾患
http://blog.m3.com/admin/blogs/693/entries/edit/53929
1年前の発売記念の際にも出席したのですが、スピロノラクトンとの比較が作為的に避けられている印象を持ちました。
ミネラロコルチコイド受容体(MR)に選択的に拮抗するというMR選択性(選択的アルドステロンブロッカー、SAB)およびその結果もたらされる副作用の少なさばかりが強調されていました。
スピロノラクトンを使い慣れた立場としては、両者に副作用や薬価以外に違いがあるかだけを説明しいただければよいのです。
以前、担当MRに問い質したのですが資料がないというあきれた答えが返ってきました。
両者の降圧効果、高カリウム血症の発現頻度については是非知りたいところです。
考えてみれば、サイアザイド系降圧利尿剤が降圧療法の主役であった際には、低カリウムを防ぎ降圧効果を増強する目的で当たり前のように
スピロノラクトンを併用していました。
ALLHATのエビデンスがあるにもかかわらず降圧利尿剤が主役からはずれた現在、エプレレノンによる高カリウム血症がクローズアップされてきたのは降圧利尿剤と抱き合わせで使用するケースが多くなったためかも知れません。
さて、血清カリウム値の件ですが、当院では長い間、溶血による偽高カリウム血症に悩まされて来ました。
低カリウムの症例は皆無という惨憺たるものでした。
最近でも、ある講演会でフロアーから演者にこのことについての質問がありました。
返答は「LDHを見れば溶血かどうかわかる」というそっけないものでした。
要するに、対処法についての具体的なアドバイスがなかったのです。
私の体験では、採血後すぐに遠沈器にかけるようにしてから問題は一気に解決し、低カリウム血症も見つけることができるようになりました。
よほど挙手して教えてあげようかと思いましたが、演者でもない立場で話すのも変です。
お節介でもあり、苦労して見つけたアイデアでもあるため黙って聞いていました。
きょうは、このエプレレノンで勉強しました。

滝沢直次 「洋梨とぶどう 」 F4 http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v72528742
エプレレノン(国内販売名:セララ錠)の重篤な高カリウム血症(≧6.0mEq/L)のリスクについて、「4つの独立した基線リスク因子が同定できた」こと、その結果を踏まえて、「血清カリウム値の定期的なモニタリングでリスクを招くことなく、エプレレノン(25~50mg/日)投与は予後改善に寄与する」との報告が、大規模臨床試験「EPHESUS(Eplerenone Post-Acute Myocardial Infarction Heart Failure Efficacy and Survival Study)」のサブ解析の結果として示された。
カリウム値4.3mEq/Lより大きい場合が要注意
試験参加者は、急性心筋梗塞(AMI)後に心不全を合併しており左室機能不全(左室駆出率≦40%)を伴う入院患者。
発作後3~14日後に、標準治療に加えてエプレレノン(25~50mg/日)投与群(3,319例)またはプラセボ投与群(3,313例)に無作為割り付けされた。
基線において血清カリウム値5.5mEq/L以上の患者、血清クレアチニン値2.5 mg/dL以上の患者は除外されている。
主な結果は以下のとおり。
●各発現率(エプレレノン投与群 vs. プラセボ群)
・高カリウム血症(>5.5mEq/L):15.6% vs. 11.2% (P<0.001) (エプレレノン群の方が4.4%高い)
・重篤な高カリウム血症(≧6.0mEq/L):5.4% vs. 3.8% (P=0.002)
(エプレレノン群の方が1.6%高い)
・低カリウム血症(<3.5mEq/L):8.4% vs. 13.1%(P<0.001)
(エプレレノン群の方が4.7%低い)
●高カリウム血症(6.0mEq/Lとして定義)の4つの独立した基線予測因子が同定された。
これらはいずれも、エプレレノンのベネフィット(全死亡率の減少)に影響しない
・eGFR:60mL・min-1・1.73m-2以下
・カリウム値:中央値4.3mEq/Lより高い場合
・糖尿病の既往歴
・抗不整脈薬の服用歴あり
●基線から30日時点までのカリウム値の変動値は、全体で中央値0.2mEq/Lだった
●全死亡率に有意に影響を与える30日時点のカリウム値の変動値は見いだされなかった
[監修者のコメント]
アルドステロン受容体拮抗薬エプレレノンは、我が国でも使用可能となったが、本薬剤で最も注意すべき副作用は高カリウム血症である。
本研究は、標準的治療を受けているうっ血性心不全患者におけるエプレレノン投与による高カリウム血症の発生リスク因子を明確にした点で、臨床的価値が高い。
本研究は、スタンダード治療として、ベースラインにはACE阻害薬かアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)85%、β遮断薬75%、利尿薬60%、アスピリン88%、スタチン47%が投与されている急性心筋梗塞後の左室収縮不全(EF<40%)に心不全患者を対象にしている。
この対象集団にエプレレノン25-50mgを加えることにより、総死亡が15%、心血管死亡が13%、心不全入院が15%、突然死が21%減少することを示したEPHESUS研究のサブ解析である。
この成績から、アメリカならびにヨーロッパのガイドラインにおいて、心筋梗塞後の心不全に対するアルドステロン拮抗薬の追加療法は、クラスIの推奨がなされている。
高カリウム血症(>6.0mEq/L)の4つの独立予測因子は、CカリウムD、血清カリウム、糖尿病、抗不整脈薬の使用であった。
これらの、病態がある際には、エプレレノンやスピロノラクトンは注意して使用する必要がある。
さらに、本研究の投与除外基準として、クレアチニン2.5mg/dL以上、カリウム5.0mEq/L以上であることから、これらの異常を認めた際には投与を控える。
さらに、本研究では血清カリウム値を4.5-5.5mEq/Lとなるように、1週間後、1ヵ月後、その後は3-6ヵ月毎にカリウムをチェックしている。
本研究の高カリウム血症の約30%がエプレレノン投与開始1週間以内、約50%が1ヵ月以内で発生していることから、RAS系阻害薬投与中の心不全への使用時には特に投与開始早期に血清カリウムをチェックしておく必要がある。
([監修] 自治医科大学 循環器科 教授 苅尾七臣)
出典 Care Net. com 2008.10.27
版権 ケアネット
http://www.carenet.com/news/cardiology/newsnow/det.php?nws_c=6308
<元文献>
Pitt B et al. Circulation. 2008; 118: 1643-1650.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18824643?ordinalpos=90&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum
<きょうの一曲> "You've Got a Friend"
Carole King - You've Got a Friend
http://jp.youtube.com/watch?v=q7hDnKtc9oM&feature=related
Carole King - You've Got A Friend (Covers SLD)
http://jp.youtube.com/watch?v=AOHJ-nShGfw&feature=related
You've Got a Friend - James Taylor Tribute
http://jp.youtube.com/watch?v=9BH_7uL-2jQ&mode=related&search=
James Taylor You've Got a Friend
http://jp.youtube.com/watch?v=kmUi-4EhHyw&feature=related
<"You've Got a Friend"関連サイト>
君の友達 ジェームス・テイラー/キャロル・キング(歌詞)
http://www.eigo21.com/03/pops/friend.htm
キャロル キング(Carole King)/ジェームス テーラー(James Taylar):君の友達(You've Got A Friend)
http://irukachan.blog68.fc2.com/blog-entry-124.html
CAROL KING (キャロル・キング) 「YOU'VE GOT A FRIEND (君の友だち)」 [Dear My Friend]
http://debdylan1966.blog.so-net.ne.jp/2008-02-08
コメントお待ちしています。
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
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があります。
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