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昨日、拡張期心不全の(DHF)講演会に出席したお話をしました。
その中で、「ARBはACE阻害剤に比較して降圧作用が強いため注意して使用する必要がある。過度の降圧を回避する病態ではまずACE阻害剤から開始する」という話がありました。
この話の類は初耳だったのですが、コンセンサスはあるのでしょうか。
さて、きょうはARBの降圧効果に性差があるという内容の報告です。
この性差の原因については述べられていないようです。
第18回欧州高血圧学会&第22回国際高血圧学会(2008.6.14~6.19ドイツ・ベルリン)の記事で勉強しました。
ARBは男性より女性によく効く、スペインの研究グループが調査
スペインの12 de Ochuber病院のJ.A.Garcia-Donaire氏らは、高血圧治療薬への反応性が男女によって異なるかどうかを降圧薬のクラスごとに調べた。
その結果、特にARBに関しては男性より女性に効きやすいことを見い出し、6月19日、ベルリンで開催されているHYPERTENSION2008のポスターセッションで発表した。
調査では、1046人の高血圧患者(男性534人、女性512人)を登録した。平均年齢は56.1±14.4(18~90歳)、平均BMIは29.4±5.1だった。
これらの患者を2年間追跡し、登録時と2年後の収縮時血圧の差(⊿SBP)を求めた。
患者に投与した降圧薬のクラスはCa拮抗薬(104人)、ACE阻害薬(94人)、ARB(98人)、β阻害薬(62人)、利尿薬(95人)の5つ。
すべてのクラスの薬剤に関して⊿SBPは男性より女性のが大きかった。
年齢、BMI、他の高血圧薬の影響を調整すると、男性と女性の⊿SBPの違いは、カルシウム拮抗薬は5.80mmHg(95%信頼区間-1.48-13.08、p=0.118)、ACE阻害薬は1.20mmHg(同-6.20-8.59、p=0.749)、ARBは6.82mmHg(0.31-13.34、p=0.040)、β阻害薬は5.66mmHg(-2.91-14.24、p=0.194)、利尿薬は1.75mmHg(-4.92-8.43、p=0.605)となり、ARBのみが有意だった。
拡張期血圧についても同様に⊿DBPを求めたが、同様に女性の下がり幅が大きい傾向は認められたものの統計的に有意な差はどのクラスの降圧薬でも確認できなかった。
Garcia-Donaire氏らは「降圧薬のクラスによる男女の反応性の違いはあった。特にARBについては男女差が大きかった」と結論している。
出典 NM online 2008. 6. 20
版権 日経BP社

Shigenaga A, Tamura K, Wakui H, Masuda S, Azuma K, Tsurumi-Ikeya Y, Ozawa M, Mogi M, Matsuda M, Uchino K, Kimura K, Horiuchi M, Umemura S.
http://www.yokohama-cu.ac.jp/res/researcher/info/081023.tamura..html
レニン-アンジオテンシン系はその生理活性物質アンジオテンシンIIが生体における主要な受容体であるAT1受容体に作用して下流の情報伝達系を活性化することにより、高血圧、心肥大、心不全、動脈硬化、腎障害などの心血管系疾患、あるいはインスリン抵抗性症候群であるメタボリック症候群の発症・進展に深くかかわっている。
研究グループの田村准教授は米国ハ−バ−ド大学医学部内科学Victor J Dzau教授、および愛媛大学生医学部堀内正嗣教授らとの共同研究により単離同定したAT1 受容体C末端に特異的に結合する低分子蛋白(ATRAP, AT1 receptor-associated protein; J Biol Chem 1999)についての研究をおこなっており、ATRAPはAT1受容体情報伝達系の活性制御因子としてその病態生理学的意義が注目されている.
現在までにATRAPについて、
■心筋細胞において効率的に心肥大反応を抑制すること、
■腎臓に広く分布しており塩分摂取量の変化などによってその発現が変化すること
■アンジオテンシンII刺激によって誘発される血管の種々の動脈硬化反応がATRAPによって効率的に抑制されること
などをすでに国際誌に論文発表している。
これらの研究成果から、ATRAPが心血管系細胞表面のAT1受容体を減少させることにより、すでに臨床応用されているAT1受容体拮抗薬とは異なる新しい分子機序によりAT1受容体を介する病的心血管系リモデリングやメタボリック症候群を抑制する可能性が示されている。
そして、田村准教授らは、組織AT1受容体発現量/ATRAP発現量(両者の発現量比)= 組織局所でのAT1受容体情報伝達系活性度として相対的な組織レニン-アンジオテンシン系の新しいバロメ−タとして提唱しており、本研究の研究成果により
『組織ATRAP発現量 / AT1受容体発現量 の低下
→ 組織局所でのATRAP発現低下によるAT1受容体情報伝達系活性の亢進
→ 心血管系や腎における心血管病・メタボリック症候群の発症・進展』
という新しい概念を臨床医学に導入できる可能性がある。
研究では、本態性高血圧の病態モデル動物(高血圧自然発症ラット,SHR)を用いて、AT1受容体とその新規結合蛋白質ATRAPの発現調節および両者の発現量バランス制御についての解析をおこない、高血圧の進展にともない組織特異的なATRAPとAT1受容体との発現量のバランスが変化することや、降圧薬であるAT1受容体拮抗薬(ARB)投与することによりその発現のバランスが変化することを明らかにし、組織特異的なATRAPとAT1受容体との発現量のバランスの改善がARBの降圧を超えた多面的な作用のひとつである可能性を示した。
<ATRAP 関連サイト>
[PDF] AT1 受容体と ATRAP の予想される結合様式
http://joint.idec.or.jp/port/2005/pdf/resume05_32.pdf
新規細胞内シグナル伝達関連因子ATRAP(AT1 Receptor Associated Protein)による心血管リモデリング調節機構の解明
http://www.ehime-u.ac.jp/topics/oshirase/symposium/2002/text/index32.html
<きょうの一曲> ”Annie's Song”
John Denver Annie's Song - With Lyrics
http://jp.youtube.com/watch?v=uarIi6qb10I&feature=related
John Denver - Annie's Song
http://jp.youtube.com/watch?v=HEWX3OIFmrw&feature=related
John Denver - Annie´s Song
http://jp.youtube.com/watch?v=HkGS263lGsQ
Plácido Domingo & John Denver "Annie´s song"
http://jp.youtube.com/watch?v=n2r0RRCUB2A&feature=related
John Denver - Annie's Song (66P Covers SLD)
http://jp.youtube.com/watch?v=3xbprQS2CVI&feature=related
annie's song by john denver
http://jp.youtube.com/watch?v=FQeiFt3gJXY&feature=related
Annie's Song Photo Video John Denver
http://jp.youtube.com/watch?v=HfP0HeeVhzw&feature=related
John Denver - Annie's Song
http://jp.youtube.com/watch?v=C21G2OkHEYo&feature=related