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高齢の糖尿病患者では,細小血管障害のみならず,脳卒中や心筋梗塞などの大血管障害を合併するケースが増えています。
糖尿病における脳梗塞等の二次予防に焦点を当て,脳梗塞と糖尿病それぞれの分野に造詣の深い先生が,インスリン分泌促進作用とインスリン抵抗性の改善作用を併せ持つ第三世代スルホニル尿素(SU)薬グリメピリド,ならびに抗血小板薬クロピドグレルなどを用いた治療戦略について討議した記事で勉強しました。
糖尿病患者における心血管イベントの二次予防(前編)
司会:
岩手医科大学内科学講座糖尿病・代謝内科分野
佐藤 譲 教授
出席(発言順):
神戸大学大学院医学研究科内科学講座老年内科学分野
横野 浩一 教授
岩手医科大学内科学講座神経内科・老年科分野
寺山 靖夫 教授
糖尿病患者の増加に伴い,脳梗塞の発症頻度も増加
佐藤
本日は糖尿病患者における脳梗塞の二次予防をテーマに,お二人の先生のご意見を伺っていきたいと思います。
最初に横野先生,わが国の糖尿病患者の増加状況についてご解説ください。
横野
厚生労働省の実態調査によりますと,ヘモグロビンA1C(HbA1C)値が6.1%以上,もしくは糖尿病の治療を受けている人の数は2002年で740万人,そして2006年には820万人と4年間で80万人も増加しており,このままいけば2010年には1,080万人にまで達すると見込まれています。
また,増加している糖尿病患者の多くは60~70歳代の高齢者です。
佐藤
高齢者に糖尿病患者が増えているのにはどのような理由が考えられますか。
横野
高齢になると筋肉が減少し,逆に内臓脂肪が増加するため軽度の肥満になりやすく,メタボリックシンドロームのような状況となり,インスリン抵抗性を助長しています。
それに加えて,日本人の場合,欧米人よりも脆弱だといわれる膵β細胞が長寿や欧米化した食事にさらされることにより疲弊することでインスリン初期分泌能が低下し,耐糖能異常が起こり,糖尿病につながると思います。
佐藤
最近では糖尿病の増加に伴い,合併症として細小血管障害だけでなく脳卒中などの大血管障害も増加していると言われています。
寺山先生,実際に脳血管イベントの発症は増えているのでしょうか。
寺山
脳卒中全体の死亡率は減少していますが(図 1),これは近年わが国では脳出血が減少しているためです。
脳梗塞は,死亡率は横ばいですが受診率は飛躍的に上昇しており,発症が増加していることがわかります。
また,脳梗塞患者の増加により,死亡ではなく寝たきりになる人が増えており,現在,65歳以上の寝たきり患者数32万人のうち4割は脳卒中によるものです。
2035年には寝たきりの原因の半数を脳卒中が占めることになると予測されています。
大血管障害の抑制には厳格な血糖コントロールが必要
佐藤
糖尿病治療ではまず血糖コントロールが重要であり,わが国ではHbA1C値6.5%以下が目標値として推奨されています。
UKPDS35によると,血糖コントロールによってHbA1C値が1%低下すると細小血管障害37%,心筋梗塞14%,脳卒中12%の発症リスクが低下するという結果が得られており(図 2),大血管障害の抑制においても厳格な血糖コントロールが重要であるといえます。
食事・運動療法では血糖コントロールが不十分な場合,経口血糖降下薬を使用することになります。
糖尿病患者で脳梗塞を合併する高齢者が多いと思われます。
横野先生,高齢者の血糖コントロールについて,薬剤選択のポイントや注意点をお話しください。
横野
高齢発症の糖尿病患者では一般に空腹時血糖値よりも,食後血糖値が高いという特徴が見られるので,α-グルコシダーゼ阻害薬や速効型インスリン分泌促進薬を用いるという方法もありますが,患者の多くは青壮年期に発症し,長い罹病期間によりインスリン分泌が低下し,さらにインスリン抵抗性も来たしているという状況を鑑み,インスリン分泌促進作用がマイルドなSU薬が治療の基本になると思います。
佐藤
SU薬では何を第一選択薬にするべきでしょうか。
横野
従来のグリベンクラミド(ダオニールR)は,食後早期のインスリン分泌に欠けるため食後過血糖を抑制できなかったり,強力な血糖降下作用のため空腹時などに低血糖を起こしたりすることがあります。
その点,第3世代SU薬のグリメピリドは,適切なタイミングで健常人とほぼ近いインスリン分泌作用を発揮するので,効果と安全性を持ち合わせた第一選択薬にふさわしい薬剤だといえます。
佐藤
寺山先生は脳梗塞の患者さんを数多く診ておられますが,その中に糖尿病を有するケースはどのくらいありますでしょうか。
また,その人たちの血糖コントロールにはどのような薬剤選択をされますか。
寺山
岩手医大の神経内科外来に通っている脳梗塞患者さんのうち,糖尿病と診断されている人は40%,耐糖能異常(Impaired glucose tolerance; IGT)など糖尿病が疑われるケースも含めると65%以上になります。
処方する薬剤については,高齢者では他にもいろいろな薬剤を飲んでいる人が多いので,飲み忘れなども考慮すると1日朝1回投与の薬を選択することが多いようです。
出典 Medical Tribune 2008.9.25
版権 メディカル・トリビューン社
<きょうの一曲> ”川の流れのように”
川の流れのように
http://jp.youtube.com/watch?v=QxDadj9rXNI
美空ひばり - 川の流れのように
http://jp.youtube.com/watch?v=3wmIrAFKLs0&feature=related
川の流れのように (お別れの曲)
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川の流れのように 2000 『Kawa no Nagare no Yoni 2000』~ 美空ひばり 【Hibari Misora】
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美空ひばり - 葬禮式 川の流れのように
The Three Tenors - Kawa no nagare no yoni
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川の流れのように (Kawano Nagareno Youni)
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前川清「川の流れのように」 Kiyoshi Maekawa - Kawano nagarenoyouni
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金蓮子 川の流れのように
http://jp.youtube.com/watch?v=MxfQ3zigAvA&feature=related
Mari Kaneko - 川の流れのように
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Mariachi Vargas - KAWA NO NAGARE NO YOUNI
http://jp.youtube.com/watch?v=rNTN00SHRIk&feature=related
<関連サイト>
川の流れのように
http://ja.wikipedia.org/wiki/川の流れのように
<自遊時間>
循環器医は心臓だけをみていればいいというわけではありません。
冠動脈硬化の原因としての糖尿病やCKDなどのコントロールもよほどの大病院でなければ、循環器医が診ている場合が多いと思います。
もちろん、私のような町医者はすべての内科疾患を診察しなければなりません。
開業するまでは勤務医(病院ならびに大学医学部教職)として、今からして思うとまったくもって心臓病学とういう狭い勉強をしてきました。
開業してからは、一般内科はもちろんのこと小児科、外科、整形外科、精神科、産婦人科、脳外科、泌尿器科、皮膚科、耳鼻科などとあらゆる領域の知識が必要となり、また興味も湧いて来ます。
したがって新鮮な毎日ともいえますが、学生時代もう少し講義に出ておけばよかったと悔やまれます。
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/?2008.5.21~
「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21
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があります。