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ピオグリタゾン の冠動脈硬化進展抑制効果について復習してみました。
ピオグリタゾンは冠動脈硬化の進展抑制効果が高い
2型糖尿病患者における冠動脈アテローム硬化の進展に対するピオグリタゾンとグリメピリドの比較:PERISCOPE無作為化対照試験
Comparison of pioglitazone vs gIimepiride on progression of coronary atherosclerosis in patients with type 2
diabetes: the PERISCOPE randomized controlled trial
JAMA Nissen SE et al. 2008;299:1561~1573
■背景
糖尿病の薬物療法で、冠動脈アテローム硬化の進展抑制が示されている薬物はない。
経口血糖降下薬としては、インスリン分泌促進薬のスルホニル尿素(SU)薬やインスリン感受性改善薬のチアゾリジン系薬剤が広く用いられている。
■目的
2型糖尿病患者で、インスリン感受性改善薬ピオグリタゾンとインスリン分泌促進薬グリメピリドの冠動脈アテローム硬化の進展に及ぼす影響を比較検討する。
■研究デザイン・設定・参加者
略
■結果
略
■結論
冠動脈疾患を合併する2型糖尿病患者において、ピオグリタゾンはグリメピリドと比較して冠動脈アテローム硬化の進展を有意に抑制した。

「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)
以下は
九州大学大学院医学研究院病態機能内科学の岩瀬正典准教授の解説です。
ピオグリタゾンは心血管疾患の発症抑制効果が期待される薬剤
近年、動脈硬化治療薬の評価において、血管内超音波法(IVUS)による冠動脈の動脈硬化プラークの測定が広く用いられるようになりつつある。
例えば、強化スタチン療法が動脈硬化プラークを退縮させるという試験成績(REVERASL、ASTEROID試験が報告される一方、ACAT(acyl-CoA:cholesterol O-acyltransferase)阻害薬剤やCETP(cholesteryl ester transfer protein)阻害薬剤が必ずしも冠動脈プラークの退縮に有効でないことが報告され、IVUSを用いて直接動脈硬化プラークを評価することの重要性が明らかになってきている。
本論文のPERISCOPE試験は、冠動脈疾患を伴う2型糖尿病患者にピオグリタゾンまたはグリメピリドを18カ月間投与し、その前後でIVUSを用い冠動脈プラークのサイズの変化を検討した研究である。
ピオグリタゾンはグリメピリドと比較して体重を2kg多く増加させたが、HbA1cを0.2%、インスリンを6μU/mL、中性脂肪を13mg/dL、収縮期血圧を2mmHg、高感度CRPを0.06mg/dL低下させ、HDL コレステロールを5mg/dL上昇させた。
%atheroma volume(PAV)はグリメピリドで0.73%有意に上昇したが、ピオグリタゾンでは変化なく(normalized total ahheroma volume[TAV]は有意に減少)、ピオグリタゾンはグリメピリドと比べ冠動脈プラークの進行を抑制した。
しかし、”atheroma volume in 10-mm most diseased segment"はグリメピリドも有意に減少させ、ピオグリタゾンとの間に有意差を認めなかった。
心筋梗塞は冠動脈不安定プラークの破綻が原因で起こるが、PERISCOPE試験ではプラー クの性状は検討していない。
IVUSで測定されるプラークサイズと心筋梗塞発症の関連は十分には証明されておらず、最終的にはイベント抑制、すなわち、心筋梗塞の発症を抑制することを示すのが今後の課題である。
2型糖尿病患者に動脈硬化性疾患(心筋梗塞)が好発するのは、欧米と比べ心筋梗塞の発症数が絶対的に少ないわが国においても明らかである。
特に糖尿病患者では非糖尿病患者と比べ冠動脈の多枝病変や石灰化病変、無痛性心筋梗塞や心不全の合併が多く、予後が不良である。
2型糖尿病患者の治療で用いられる経口血糖降下薬が心筋梗塞の発症を抑制するかについては多くの研究が行われてきた。
SU薬トルブタミドを用いた1960年代のUGDP研究では心筋梗塞の発症をむしろ増加させた。
90年代のUKPDS研究ではSU薬は心筋梗塞の発症を増加させなかったが、抑制もしなかった。
しかし、ビグアナイド薬のメトホルミンが初めて肥満2型糖尿病において心筋梗塞の発症を抑制することが報告された。
2005年に発表されたPROactive試験でピオグリタゾンは血管障害複合エンドポイントを有意に抑制しなかったが、サブ解析では心筋梗塞の再発を有意に抑制すると報告され、Chicago研究でもピオグリタゾンがグリメピリドに比べ18カ月後の頚動脈内中膜厚(IMT)の増加を有意に抑制することが示された。
ところが、もう1つのチアゾリジン系薬剤であるロシグリタゾン(わが国では未発売)がメタアナリシスによって有意に心筋梗塞の発症を増加させるという研究結果が2007年に発表され、さらに2008年に入りACCORD試験で目標HbA1cが6%以下の強化治療群では標準治療群に比べ心血管死が増加したというショッキングな発表がなされた。
この強化治療群の90%以上にロシグリタゾンが投与されていた。
ロシグリタゾンとピオグリタゾンは同じチアゾリジン系薬剤に属するが、前者はLDLコレステロールを増加させることから、ロシグリタゾンによる心筋梗塞の増加はチアゾリジン系薬剤のクラス効果ではなく、薬剤特異的と考えられている。
このように経口血糖降下薬と心筋梗塞をめぐる混沌とした状況の中、ピオグリタゾンは心血管疾患の発症を抑制することが期待される薬剤である。
わが国の2型糖尿病患者でピオグリタゾンが心筋梗塞の発症を抑制するか、今後の検討が待たれる。
出典 MMJ 2008Vol.4 No.9
版権 毎日新聞社
<番外編>
10月の終わりに、ピオグリタゾンのシンポジウム(東京)に出席を予定しています。
プログラムを見るかぎりでは循環器科とはあまり関係なさそうですが、かえって知らないことが聴けるような気がします。
CKDなどもそうですが、循環器科とかかわりのある他領域(分野)の講演会は意外と面白いものです。
<きょうの一曲> ジェットストリーム(MR. LONELY)
ジェットストリーム(MR. LONELY)城達也
http://jp.youtube.com/watch?v=GNJjki-PCRc
ジェットストリーム 城達也 (夜間飛行・字幕)
http://jp.youtube.com/watch?v=TzCjwjERoxo
ジェットストリーム
http://jp.youtube.com/watch?v=drHHmqr5TeM&feature=related
ジェットストリーム 城達也 (昼間飛行)
http://jp.youtube.com/watch?v=qinyQg3SHpc&feature=related
ジェットストリーム 城達也 (夜間飛行)
http://jp.youtube.com/watch?v=H23Z3wnAjG4
JET STREAM ミスターロンリー(MR. LONELY)城達也
http://jp.youtube.com/watch?v=cERZqzC2Mwk&feature=related
JET STREAM 夢幻飛行 城達也
http://jp.youtube.com/watch?v=eI5Rartoy1k&feature=related
城達也 ジェットストリーム (エンディング)
http://jp.youtube.com/watch?v=LGcGKVZys7E
<番外編>
笑える!機内放送
http://jp.youtube.com/watch?v=kLF7ShCrt_c&feature=related
ヘタクソすぎる着陸
http://jp.youtube.com/watch?v=isU73otTVWA&feature=related
超低空でエアバス旋回すごすぎてワラタ
http://jp.youtube.com/watch?v=oM-XTKpCeEU&NR=1
超危険な旅客機の着陸
http://jp.youtube.com/watch?v=L8vmEIaMOqU&NR=1
A collection of plane crashes「航空機墜落集」
http://jp.youtube.com/watch?v=8xEWzRqhLc0&feature=related
飛行機事故24連発
http://jp.youtube.com/watch?v=KEYVoA5_B1w&feature=related
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/?2008.5.21~
「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21
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があります。