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きょうはLANCET Tissot AC, et al 2008;371:821-827
http://jp.youtube.com/watch?v=dSvGRdm4O0w&feature=relatedの紹介記事で勉強しました。
高血圧治療としてのアンジオテンシンⅡワクチン療法がその内容です。
軽(症)~中等症高血圧症に対するワクチン療法の有効性
CYTOO6-AngQbを用いたアンジオテンシンⅡに対する免疫化の効果:無作為化、二重盲検、プラセボ対照、第Ⅱa相試験
Effect of immunisaiion against angiotensinll with CYTOO6-AngQb on ambulatory bIood pressure: adouble‐
blind, randomised, placebo-controlled phasella study背景
高血圧症は既存の治療薬(アンジオテンシン変換酵素[ACE]阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬[ARB]など)で十分管理しうる。
しかしながら、患者の治療遵守不良が原因で治療成功を妨げられる例が少なくない。
アンジオテンシンⅡに対する免疫化はこの問題を解決する可能性がある。
本研究では、自由行動下血圧(ABP)の低下を目的にアンジオテンシンⅡを標的としたワクチン製剤CYTOO6-AngQb(ウイルス様粒子Qb)の安全性と有効性を評価した。方法及び結果 略 結論
CYTOO6-AngQbワクチンによる免疫化に関連した重度有害
事象の発生はなく、報告された有害事象の多くは他のワクチン製剤でみられるような局所あるいは全身性の反応であった。
300γg投与群では軽(症)~中等症の高血圧症患者において日中の血圧を低下させ、とくに早朝時に有意な血圧低下が認められた。解説
高血圧治療戦略としてのアンジオテンシンⅡワクチン療法の可能性
後藤淳郎 日本赤十字社医療センター腎臓内科部長
本論文は、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系の主要な生理活性物質であるアンジオテンシンⅡ(AⅡ)の作用を抑える新しい戦略として、ワクチン療法の高血圧症患者に対する安全性と有効性を検討した成績である。
AIIの作用を抑える降圧薬としてはすでにACE阻害薬、AⅡ受容体拮抗薬(ARB)、および米国などで承認されているレニン抑制薬が有効な高血圧治療法として使用されているが、いずれも連日服用が必要であり、症状の比較的軽い高血圧患者では服薬コンプライアンスの不良が臨床管理上の課題となっている
ワクチン療法が奏効すれば1年に数回のワクチン接種で血圧管理が可能になるのではないかという期待が、AIIワクチン療法開発の根底にあると考えられる。本研究では72人の患者をプラセボ群もしくはワクチン製剤
100γg投与群、300γg投与群の3群に割り付け、ワクチンは0,4および12週目に皮下注射している。
24時間自由行動下血圧(ABP)が接種前と14週目に測定
された。
最初のワクチン接種ですべての患者で接種量に応じたAⅡに対するIgG抗体高力価が確認されている。
3回目接種後の抗AⅡIgG抗体の半減期は17週であった。
14週目でのABP解析から、300γg投与群ではプラセボ群に比べ日中平均値の降下度が大きく、早朝の血圧上昇が小
さかったことが観察されている。
有害事象は軽度の注射部位での反応のみで、重大な事例は認められなかったとし、AⅡワクチン 300γg投与は有効で、安全性の面からも受け入れられると結論されている。
AⅡワクチン接種後の循環血中抗AⅡ抗体の半減期(17週間)は他のRAA系抑制薬の作用時間より長<、服薬コンプライアンス・アドヒアレンスの面からは有利と考えられる。
しかし、重症の下痢や出血など体液量喪失時の血圧・体液量維持にはAⅡの血管収縮ならびに腎尿細管からのNa再吸収増加作用が重要であり、ワクチン接種者では血中に抗AⅡ抗体が存在するために血圧低下や体液量減少を適切に是正できず、高K血症や乏尿に陥る危険性もある。
一方、従来の降圧薬では服薬中止を指示すれば、このような危険性をある程度回避できる。
さらに、RAA系はあくまでも血圧調節システムの1つであり、腎Na排泄調節や交感神経活性などと相互に関連して血圧をコントロールしていることを忘れてはならない。
例えば食塩摂取量が多い患者や腎障害で体内にNa貯留が生じやすい患者では、RAA系抑制薬単独による治療効果が減弱し、利尿薬などの他種降圧薬の併用が必要になることは理論上のみならず日常臨床で経験するところである。
本論文には食塩摂取量(尿中Na排泄量)の記載はないが、軽~中等症の高血圧症でも食塩摂取量が多い場合、AⅡワクチン接種のみで血圧管理が達成されるという保証はない。
筆者らも述べているが、本研究は少数の軽~中等症高血圧症患者を対象にした短期間での限られた成績である。
高血圧治療では長期の血圧管理とともに臓器障害の改善・退縮がきわめて重要である。
臓器障害のプロセスには循環血中RAA系よりも組織
RAA系の役割が大きいと想定されている。
臓器障害の進んだ高血圧症患者の場合、AⅡワクチン
接種に反応して生じる循環血中抗AⅡ抗体が組織AⅡの作用を抑制できるかどうかなど、対象を拡大した長期試験での検討が必要である。
いずれにしても、新しい高血圧治療戦略として今後の
発展に興味を抱かせる報告ではある。
出典 MBJ September 2008 Vol.4 No.9
版権 毎日新聞社 <関連サイト>
高血圧ワクチン
http://blog.m3.com/reed/20080226/1
高血圧ワクチン
http://intmed.exblog.jp/6411794/
2007. 11. 7
高血圧ワクチンCYT006-AngQbに、早朝と昼間の血圧を下げる効果
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/aha2007/200711/504664.html
アンジオテンシンIIを除去する抗体を誘導する高血圧ワクチンCYT006-AngQbに、早朝と昼間の血圧を下げる効果が確認された。ローザンヌ大医学生物学部(スイス)のJuerg Nussberger氏らが11月6日、米国心臓協会・学術集会の一般口演で報告した。無作為化臨床第IIa相比較試験の結果、CYT006-AngQbの300μg投与群(21人)で、昼間自由行動下の平均血圧が収縮期血圧で5.6mmHg、拡張期血圧で2.8mmHg、それぞれプラセボ群(24人)より低下していた(p=0.007とp=0.034)。また、早朝血圧(8時時点)も、収縮期血圧で25mmHg、拡張期血圧で13mmHgと、それぞれプラセボ群より大幅に低下していた(p<0.0001とp=0.0035)。昼間の血圧降下作用については、6月の欧州高血圧学会で報告済みだが、早朝血圧の降下作用については初めての学会報告となった。Nussberger氏らは、今回、危険な時間帯といわれる早朝に血圧降下作用が確認されたことを重視、CYT006-AngQbの可能性がさらに高まったとした。今後、臨床試験を重ね実用化を急ぐことにしている。 【最新医療】 高血圧ワクチンへ期待高まる
http://allabout.co.jp/gs/health50/closeup/CU20071120A/
「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)
<きょうの一曲> ”My Way”
Frank Sinatra-My Way
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http://jp.youtube.com/watch?v=RqrNtvGpbUg&NR=1読んでいただいてありがとうございます。
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