| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
| 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
| 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| 28 | 29 | 30 | 31 |
< 高血圧と疫学 2008.9 | メイン | HORIZONS-AMI試験 >
第22回国際高血圧学会/第18回欧州高血圧学会における”リスクマーカー”に関する記事で勉強しました。
その1 高血圧発症リスクと各指標の関係
インスリンとレプチンはリスク増,アディポネクチンはリスク減
血清中の各指標と高血圧発症の関係を検討したナポリ大学(伊ナポリ)臨床・実験医学科のP. Strazzullo氏は,インスリンとレプチンのレベルおよびその経年的変化は高血圧発症リスクの上昇と,アディポネクチンのレベルは同リスクの減少と関係することを報告。
こうした相関は年齢やベースライン時の血圧とは独立して見られたという。
BMIやウエスト径で補正後,アディポネクチンのみ有意に相関
1994~95年(=ベースライン時)にOlivetti Heart Studyに参加した正常血圧男性のうち,2002~04年に再検査を受けた490人(ベースライン時の平均年齢50.0歳)を対象とし,再検時に140/90mmHg以上または降圧薬服用を高血圧と定義した。
ベースライン時のSBPと血清レプチン濃度には有意な相関が見られ, DBPは血清インスリン濃度,血清レプチン濃度,血清アディポネクチン濃度それぞれと有意に相関した。
8年間の追跡期間中に227人(46%)は正常血圧のままだったが,273人(54%)は高血圧を発症。
ベースライン時の背景を比較したところ,高血圧群のほうが年齢は高く,SBP・DBPが高く,BMIも大きく,血清インスリン濃度と血清レプチン濃度も高く,血清アディポネクチン濃度は低く,これらはすべて有意であった。
そこで,ベースライン時における各指標のレベルにより四分位で分けて見たところ,血清インスリンと血清レプチンは濃度が高くなるほど高血圧発症率が有意に上昇し,血清アディポネクチンは濃度が高くなるほど発症率が有意に低下した。
年齢とベースライン時のSBPで補正し,ロジスティック回帰分析を行った結果,インスリンが対数変換値で1SD増加すると,高血圧発症リスクが22%上昇。同様に,レプチンでは21%リスクが上昇し,アディポネクチンでは19%リスクが低下した。
ただし,ベースライン時のBMIまたはウエスト径でさらに補正したところ,高血圧発症との間に有意な相関が見られたのはアディポネクチンだけとなった。
追跡期間中のインスリンとレプチンの増加は,年齢やベースライン時のSBPとは独立して,高血圧リスクの上昇と有意に相関していた。
また,アディポネクチンの増加も有意差こそ付かなかったものの高血圧リスクを減少させる傾向にあった。
その2 シスタチンC
メタボリックシンドロームの構成因子増えるほど上昇
血清シスタチンCは腎機能評価の指標だが,Mostoles病院(スペイン・マドリード)高血圧ユニットのL. Vigil氏は,高血圧患者ではメタボリックシンドロームの構成因子が増えるほど血清シスタチンC濃度も高かったことなどを報告した。
以上のように,高血圧患者ではメタボリックシンドロームが血清シスタチンC濃度の上昇と関連しており,種々の心血管危険因子も血清シスタチンC濃度の上昇と相関することが明らかとなったことから,Vigil氏は「こうした患者では血清シスタチンCの測定が,腎疾患と心血管疾患のリスク上昇を評価するうえで有用なツールになりうる」と締めくくった。
出典 Medical Tribune 2008.8.7
版権 メディカル・トリビューン社

「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)
<診察椅子>
こんなときはどうしたらいいんでしょうか。
薬疹かも知れない。
しかし服薬が必要な薬剤である。
場合によっては生涯にわたって服用しなければいけない。
腎障害があって将来服薬の継続が担保されない。
BMSとDESの選択はどちらがよいか。
PCIは急がなければならない。
自験例
60歳・男性。
高血圧症、CKDで通院中でしたが、労作時に狭心症症状が出現。
不安定狭心症を疑い、ある大病院の循環器内科へ紹介しました。
(7/26時点で BUN33.8 Creat 1.35 シスタチンC1.21 尿蛋白± eGFR 40〜45)
8/15にCAGを病院で施行。
結果は3枝病変ということで後日PCIの予定という返書をいただきました。
CKDのため、造影剤の腎への負荷を軽減するために2〜3回に分けてPCIを行うこと、抗血小板剤のコンプライアンスをみるために2週間試験的に投与するとの内容でした。
投与開始後数日して、両手背や前腕の腫れと激しい掻痒感が出現したため、夜の時間外に当院を受診しました。
持参した薬剤情報書の投薬内容は
バイアスピリン1T、パナルジン(100)1T、プレタール(100)1T、アーチスト(10)1T、ノルバスク(5)1T、コバシル(4)1T、アイトロール(20)1T、シグマート(5)2T、メバロチン(10)1T、ガスターD(20)1Tと循環器系薬剤のオンパレード。
薬疹を疑うにしてもどの薬剤でも起こりそうで、コラボレーション(?)もありそうな処方です。
主治医をバトンタッチしたため、服薬の有無についてはコメントができません。
当院としてプレドニン(5)6T、アレグラ(60)2Tを1日分のみ処方しました。
腎障害の患者にこれだけの薬剤。
造影剤より大きな負荷になっているかも知れません。
さてこんなケース。病院の担当医はどうするのでしょうか。
それから、抗血小板3剤の併用。
どれだけのエビデンスがあっての3剤処方でしょうか。
そして、はたして基金は通るのでしょうか。
腎障害患者へのDES,BMSのいづれかの選択。
このあたりも主治医(当面、病院の担当医が主治医)が迷うところだと思われます。
<自遊時間>
セララが発売されてそろそろ1年になります。
昨日、1周年記念シンポジウム(東京)の出欠の最終確認をMRが聞きに来ました。
連休でもあり、午前10時からの開会というのつらいところです。
しかし、取材のため(?)頑張って出席することにしました。


<セララ関連サイト>
アルドステロン受容体拮抗薬
http://blog.m3.com/reed/20070828/1
セララ新発売
http://blog.m3.com/reed/20071113/1
新規降圧剤エプレレノン
http://blog.m3.com/reed/20080209/1
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/?2008.5.21~
「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
があります。
コメント
コメント一覧
私の病院では抗血小板剤のアレルギーに関しては慎重に対処しています。アスピリンの場合はステントを入れる前に、アレルギー専門医による抗感作(desentisization)を行い、プラビックスの場合はticlopidineに変更します。
3剤療法に関しては数ヶ月前にJACCにDMの患者ではrestenosisを減らすとのデータが出ていましたが、まだまだデータは十分ではありません。
腎障害がある患者は、restenosisを考えたら私の第1チョイスはDESです。
いつもコメントありがとうございます。
「腎障害がある患者は、restenosisを考えたら私の第1チョイスはDESです。」について、もう少し知りたいのでお時間のある時にまた教えて下さい。
つまり、DESによって再狭窄を防ぎ、腎障害患者への造影剤などの負担回数を最小限にするということなのでしょうか。
昔々、公立のO病院に勤務していた時、当時の内科のN部長(専門は腎臓)が「腎臓に一番いい薬は何か知ってる?」と訊かれ「???」していると「それは、出来るだけ薬を使わないことだよ」と回診の後の詰め所で、紫煙をくゆらせながら言われました。
そんなわけでPCI後に、長期にわたり抗血小板剤を使わなければならないDESの選択が今ひとつ理解できないのです。
先生も、その病院に勤務してみえたようなので、N先生のことはご存知かもしれません。
私の尊敬する先生の一人です。
こんな論文もあるんですね。
Impact of significant chronic kidney disease on long-term clinical outcomes after drug-eluting stent versus bare metal stent implantation
http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=20180914
Conclusions: DES implantation for de novo coronary lesions in significant CKD patients reduces 1-year clinical events compared with BMS implantation.
コメントを書く