戯れ言たれる侏儒
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循環器あれこれ 2008.8.9

戯れ言たれる侏儒 / 2008.08.09 02:18 / 推薦数 : 2

コレステロール値の検査はどの程度の頻度で必要か?
How Often Do We Need to Check Cholesterol Levels?

コレステロール値の変動を調査するために、LIPID研究(Long-term Intervention with Pravastatin in Ischaemic Disease、虚血性疾患でのpravastatin長期介入研究)で得られたデータを用いて研究が行われた。
LIPID研究では、冠動脈心疾患を有する患者9,014人(平均62歳、男性83%)がpravastatin(40mg)投与群とプラセボ投与群にランダムに割り付けられた。
単一の検査室で、ランダム化時、6ヵ月後および12ヵ月後に脂質濃度が測定された後、年1回の測定が5年後まで続けられた。
治療前の平均コレステロール値は5.65mmol/Lであった。

1回の測定の個人内短期変動の標準偏差(ランダム化の4週間前に行なわれた測定を基準とする)は、プラセボ群で0.38mmol/L、pravastatin群で0.42mmol/Lであった(平均の変動7%)。
両群とも時間を経るにつれ個人内の変動は微増した。

6ヵ月後から5年後までの、pravastatin群におけるコレステロール値増加の平均は0.14mmol/L(平均の変動は年あたり0.7%)であった。
平均のLDL(low-density lipoprotein)値は経過を通じて同様の分散を示した(ベースライン値と1、3、5年後の値の差の分散は、それぞれ、プラセボ群で0.32、0.42、0.45mmol/L、pravastatin群で0.49、0.53、0.56mmol/Lであった)。

コメント:
この研究により、医師の指示を遵守し、コレステロール値が適切に管理されている患者は3~5年ごとにモニターすればよいということが再確認された。
よく忘れられがちな臨床的なポイントは、コレステロール値は7%の変動を示しうるということである。
このため、治療の決定は1回のみの測定に基づいて行なわれるべきではない。
これらの知見は、より変動の大きいトリグリセリド値には適用されない。

Joel M. Gore, MD
Published in Journal Watch Cardiology May 21, 2008
Citation(s):

Glasziou PP et al. for the Lipid Study Investigators. Monitoring cholesterol levels: Measurement error or true change? Ann Intern Med 2008 May 6; 148:656.
http://www.nankodo.co.jp/JWJ/archive/JW08-0529-04.html

Journal WATCH Online 日本語版  2008 May 29

<コメント>

何だかよくわからない内容でした。

 

 

1日1回の降圧薬は服薬アドヒアランス不良が多い
Poor Adherence to Once-Daily Antihypertensive Drugs Is Common

降圧薬の服薬アドヒアランス不良は、十分な血圧コントロールを妨げる主要な原因である。
この縦断的な研究では、1日1回の降圧薬43種類のうちいずれか1つの処方をうけた4,783人の患者について服用アドヒアランスを検討するため、21件の臨床研究のデータを用いた。

開けるごとに電子的に日時を記録するピルケースを用いて、アドヒアランスを検討した。
1年の時点で、半数近くの患者が治療を完全に停止していた(服薬中止[nonpersistence])。
どの一日をとっても予定された服薬のうち、約10%が服薬されなかった(服薬不履行[nonexecution])。
全体で95%の患者が少なくとも年に1回服薬を忘れ、半数の患者は月に1回服薬を忘れ、半数近くの患者で少なくとも年に1回、3日以上薬を飲まない期間があった。
服薬の不履行は、4月から9月の間および週末により多くみられた。
朝の服薬は夜の服薬と比較して服薬履行率が高かった。服薬履行の高い患者は服薬の継続率が有意に高かった。

コメント
著者が結論づけているように、服薬をやめてしまうリスクの高い患者には、(中止理由が有害作用でない限り)治療継続するよう支援が必要であり、一方で服薬履行が悪い患者では投与を日々のルーティンに取り込むよう手助けする必要がある。
この所見はまた、朝の投与を推奨し、休暇中や週末の服薬履行の障碍となっているものに取り組むことが必要であることを示唆している。
最後に、これらの結果は、血圧コントロールが十分でない患者に対しては、アドヒアランスをより困難にする処方の追加を行う前に、まず医師が服薬の不遵守について尋ね、指導を行うべきであることを示唆している。

Paul S. Mueller, MD, MPH, FACP
Published in Journal Watch General Medicine June 12, 2008

Citation(s):
Vrijens B et al. Adherence to prescribed antihypertensive drug treatments: Longitudinal study of electronically compiled dosing histories.
BMJ 2008 May 17; 336:1114.
http://www.nankodo.co.jp/JWJ/archive/JW08-0612-03.html
Journal WATCH Online 日本語版  2008 June 12

<コメント>
都会で開業しているため、高血圧の治療もなかなかうまくいきません。
「忙しくて診察が待てない、用事があって急いでいるからきょうは検査が出来ない」
そんなことを、よくいわれます。
その多くは方便です。
当院では前もって次回の検査を予告する用紙を渡しています。
そこまでしてもこんな状態です。
なんだか、最近にそんな患者が多くなって来ました。
逆にいえば、大病院に高血圧で通院するような方は余程暇な人かも知れません。
高血圧の診察こそ、診察室を出て行かれる患者さんが満足感を得られる工夫がいるはずです。
大病院で、特に工夫しているとも思えません。

それはさておき、きのうも「診察はいい。薬さえ貰えればいい」というモンスターペイシャントがいました。
何だか世の中が音を立てて壊れていくようで寂しくなります。
老後は島の診療所で、純朴な患者さんに囲まれた診察をしてみたいと真剣に思う今日このごろです。

医師と患者の信頼関係のない医療。
そんな寂しい医療は嫌です。

 

<追加2008.8.9 AM2:20>
昨夜の北京オリンピックの開幕式の興奮とモンスターペイシャントの悔しさでよく眠れません。
今朝から院内に以下のような貼紙をするためにパソコンで印刷しました。

「お知らせ
受療態度の余りにも良くない方は、他の医療機関への受診をお勧めする場合があります。
これは「診療拒否」とは異なりますので、予めご了承下さい。
   ○○○○    院長」

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/?2008.5.21
「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
 があります。

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