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Brugada型症候群についてはすでにこのブログでとりあげてきました。
たまたま心電図所見についての記載を医学雑誌で見つけたので復習の意味を込めて勉強してみました。
欧州心臓学会の提唱の中ではType Ⅰがcoved型、Type Ⅱ、Ⅲがsaddle-back型に分類される。
さらに欧米、特にBrugadaグループは、saddle-back型の心電図は大きな問題とはならないとし、coved型心電図(Type Ⅰ)のみをBrugada型心電図としている。
しかし、心停止既往例での心電図でも、ST部分の形態がsaddle-back型の症例が存在すること、さらにはSTの形態が、時間とともにcoved型からのsaddle-back型、saddle-back型からcoved型へと揺れ動くことも知られており、Brugada型心電図自体の診断も容易ではない。
日本での多施設共同研究登録時心電図では、saddle-back症例にも心事故例が存在することが報告されていることから、わが国ではsaddle-back型心電図もBrugada型心電図とする施設が多い。
saddle-back型心電図は、通常の不完全右脚ブロック症例、右側胸部誘導rsr’波形との鑑別診断がつきにくい。
しかし、Brugada型心電図症例では次のような特徴があるとされている。
①Brugada型心電図では、まずJ点から直接上向きには振れず、必ずJ点から平行ないしは下向きに振れた後、上向きT波に移行する(saddle-back型の定義)。
②このJ点付近の波形がシャープでないこともBrugada型心電図の特徴として挙げられる。
通常の不完全右脚ブロックでは、若干r’波形がシャープである。
③QRS幅が通常の不完全右脚ブロックに比較し、若干延長していることが多い。特に右側胸部誘導でのS波の底から立ち上がっていく波形に若干の遅延が認められ、r’頂上付近の波形にゆっくりとした成分が含まれることが多い。
このようにsaddle-back型心電図と診断するが、やはりcoved型心電図症例と比べてその予後はよいとされている。
Prioriらによると、予後規定因子は薬剤負荷などによらず、自然に記録した心電図でcoved型波形を示すことと、失神の既往が重要という。
現時点ではこの報告を支持し、saddle-back型心電図では頻回に心電図記録、すなわち食事後(特に夕食後など)、夜間安静時など、各種状況やホルター心電図検査などを用い、coved型波形を証明していくことが必要と思われる。
Brugada型心電図症例に対してどのような処置をするかであるが、これにはまず予後の検討が必要である。
主にcoved型心電図症例の疫学的検討では、年間200例に1例の心事故が起こると報告されている。
現時点で日本での多施設前向き共同研究では、Brugada症候群や突然死の家族歴、失神の既往、心房細動の既往やQRS幅の延長などが、心事故発生と関連しているという。
通常は失神の既往と突然死、ないしはBrugada症候群の家族歴があった場合に、植込み型除細動器(ICD)の適応としている。
また、電気生理学的検査(EPS)の有用性に関しても議論が多い。
EPSで心掌細動が誘発された場合にはICDの適応とすべきというBrugadaらの提唱がある。
Prioriらは、EPSの陽性的中率は低く、たとえEPSにて心室細動が誘発された場合でもICDの適応とはならないとしている。
日本の少数例の報告でも、Prioriらと同様の結果を示した報告が多いが、結論は出ていない。
saddle-back型心電図症例が健診などで指摘された場合、まずは頻回に心電図記録を行い、coved型心電図の有無を検討しておく。
それと何時に、coved型でも同様であるが、突然死、Brugada症候群の家族歴、心房細動の有無などを慎重に調べていく。
失神や家族歴がみられる場合には、速やかに専門医への紹介が必要である。
出展 日本医事新報 No.4380 2008.4.5P90
版権 日本医事新報社
<参考ブログ>
Channelopathy
http://blog.m3.com/reed/20070916/Channelopathy
Brugada症候群の治療
http://blog.m3.com/reed/20071102/Brugada_
Brugada症候群の心電図診断 その1(1/3)
http://blog.m3.com/reed/20080325/Brugada__
Brugada症候群の心電図診断 その2(2/3)
http://blog.m3.com/reed/20080326/Brugada_
Brugada症候群の心電図診断 その3(3/3)
http://blog.m3.com/reed/20080327/Brugada
読んでいただいてありがとうございます。
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他に
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