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第72回日本循環器学会特集
Late Breaking Clinical Trials
で勉強しました。
JAPAN-ACSについては以前にもとりあげました。
JAPAN-ACS
http://blog.m3.com/reed/20080330/JAPAN-ACS
日本人を対象にした多施設大規模試験で、プラーク容積の減少がみられたのは初めてということです。
日本人のACSを対象にアトルバスタチンを投与したESTABLISH試験では、プラーク容積の減少がみられていたが、小規模の試験であることが指摘されていました。
JAPAN-ACS
冠動脈プラークの退縮においてピタバスタチンの非劣性を証明
日本人の急性冠症候群(ACS)患者を対象とした多施設共同ランダム化比較試験JAPAN-ACSにより,冠動脈プラークの退縮に関して,アトルバスタチンに対するピタバスタチンの非劣性が証明されたことを,京都大学大学院循環器内科学分野の木村剛・准教授がLate Breaking Clinical Trialsセッションで発表した。
糖尿病ではプラーク退縮少ない
対象は,血管内超音波(IVUS)ガイド下に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が施行されたACS患者で,PCI後72時間以内にピタバスタチン4mg/日とアトルバスタチン20mg/日の2群にランダムに割り付けた。
8~12か月間試験薬を投与した後,再びIVUSを行い,冠動脈プラーク量の変化を評価。
一次評価項目は,責任病変から5mm以上離れた部位のプラーク容積の変化率と設定した。
したがって,退縮が起これば,この値はマイナスとなる。
307例が登録され,153例がピタバスタチン群,154例がアトルバスタチン群に割り付けられた。このうち,ベースラインとフォローアップのIVUSが評価可能であった症例(それぞれ125例,127例)を解析対象とした。
患者背景は両群間で差はなかったが,一般のPCI患者に比べてやや年齢が若く,糖尿病の割合が少なく,LDLコレステロール(LDL-C)も比較的低めであった。
脂質の変化は両群間で差はなく,LDL-C変化率は-35~36%。
中止率はピタバスタチン群2.7%,アトルバスタチン群4.7%と非常に低く,コンプライアンスは良好であった。
プラーク容積の変化率は,ピタバスタチン群が-16.9%,アトルバスタチン群が-18.1%で,両群間に有意差は認められなかった。
そして,あらかじめ設定した5%の非劣性マージンを超えなかったことから,ピタバスタチン群のアトルバスタチン群に対する非劣性が証明された。
また,LDL-C変化率は糖尿病の有無で差がなかったのに対し,プラークの退縮は非糖尿病患者に比べ糖尿病患者で有意に少ないことがわかった。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41190963&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.5.8
版権 メディカル・トリビューン社
<コメント>
ピタバスタチン4mg/日とアトルバスタチン20mg/日のいずれも臨床的に用いるには高用量という点に問題がありそうです。
今後、日常的に使用される用量で検討する必要があります。
一方、8~12カ月という短期間でプラーク容積の減少がみられたのは興味深いところです。
日本人のスタチンに対する高感受性、ACSという病態のプラークの特殊性が関係しているかも知れません。
プラークの退縮がアウトカムにどの程度関与しているか。
そのあたりは今後の長期的な検討が必要と思われます。
<参考ブログ>
JAPAN-ACS試験の概要
http://www.japan-acs.or.jp/summary.html
JAPAN-ACS
http://blog.m3.com/reed/20080330/JAPAN-ACS
JAPAN-ACS ピタバスタチンおよびアトルバスタチンの急性冠症候群患者に対するプラーク退縮効果に関する多施設共同臨床試験
http://www.jhf.or.jp/josei/studies/number/162.html
ピタバスタチンのアトルバスタチンに対する非劣性が証明された。
日本人の冠動脈疾患の現状とメタボリックシンドロームを視野に入れた治療
http://www.livalo.com/m/07/index.htm
松﨑
現在,日本におけるACS患者に対する積極的脂質低下療法の意義を検討する目的で「JAPAN-ACS」というトライアルを代田先生と一緒に行っています。
PCI施行後のACSの患者さんにピタバスタチン4mg/日あるいはアトルバスタチン20mg/日を約1年間投与して,プラークの退縮と主要心血管イベントを両薬剤間で比較検討するという研究です。
CHDの発症において重要なLDL-CとともにHDL-Cについても注目したいと思っています。
松﨑
理屈からいえば,LDL-Cを下げるよりもHDL-Cを上げた方が,プラークを安定化させる作用は強い気がします。
ピタバスタチンは, LDL-C低下作用やHDL-C上昇作用に優れ,また,糖代謝への影響を考慮した場合にも選択しやすい薬だと思います。
<「心房細動」 山下武志先生講演録より(1)>
「心房細動」の講演を聴きにいきました。
これから数回に渡って講演の内容を紹介したいと思います。
特別講演「心房細動に出会ったら」
心臓血管研究所 研究本部長 山下武志先生
■ 国内の慢性心房細動患者数は74万人
(日本人人口の0.59%に相当)
■ 日本循環器学会「心房細動疫学調査班」によると、将来的には200万人の心房細動患者になると思われる。
(1万人の循環器専門医がいるとして1人の循環器専門医 が200人の心房細動患者をみる単純計算になる)
■心房細動を3ステップで考えよう
①ファーストステップ
心房細動の存在を頭から解き放つ。
患者の全体像をまず把握しよう。
②セカンドステップ
脳梗塞を予防しよう。
③サードステップ
心房細動の治療を考えよう。
要するに、あわてて心房細動の治療を考えないこと。
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/
2008.5.21~ 「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/
~2008.5.21
があります。
<2009.5.18 追加>

(興和創薬 2009.4 作製パンフ より)
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