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第51回日本腎臓学会
2008年5月30日〜6月1日 福岡
の発表内容で勉強しました。
2型糖尿病患者に対するテルミサルタンの腎症進展抑制効果
降圧以外の機序も関与している可能性−−INNOVATION試験
岡山大腎・免疫・内分泌代謝内科学の槇野博史氏は6月1日、第51回日本腎臓学会のLate Breaking Clinical Trialsにおいて、昨年Diabetes Care誌に発表されたINNOVATION試験の最新解析結果も合わせ報告し、高用量テルミサルタンによる早期腎症抑制作用に「降圧を介さない機序」が関与している可能性を示した。
INNOVATION(Incipient to Overt: AngiotensinII Blocker Type 2 Diabetic Nephropathy)試験は、微量アルブミン尿を認める2型糖尿病患者に対するテルミサルタンの顕性腎症の進展抑制作用をプラセボと比較した無作為化二重盲検試験である。
514例が、テルミサルタン80mg/日群(168例)、テルミサルタン40mg/日群(172例)とプラセボ群(174例)に割り付けられ、最低1年間追跡された(平均1.3年間)。
その結果、テルミサルタン群では用量を問わず、プラセボ群に比べ顕性腎症への移行が有意に抑制された(いずれもp<0.001)。
また、本試験参加者の32%に相当する正常血圧患者のみで検討しても同様で、テルミサルタンは用量を問わずプラセボ群に比べ顕性腎症への移行を有意に抑制していた。
一方、微量アルブミン尿の正常化は、テルミサルタン80mg/日群の21.2%、40mg/日群の12.8%に認められ、いずれもプラセボ群の1.2%に比べ有意に高値だった(p<0.001)。
今回の発表では、試験開始時からの降圧度別に見た「顕性腎症への移行率」が報告された。
収縮期血圧の降圧度4分位別に「移行率」を比較すると、テルミサルタン40mg/日群では降圧度が大きくなるに伴い「移行率」は減少したが、80mg/日群では血圧が低下しなかった患者でもプラセボ群、40mg/日群に比べ「移行率」は著明に減少していた。
「高用量テルミサルタンでは、降圧以外の機序も作用して顕性腎症への移行を抑制している可能性がある」と槇野氏は指摘した。
なお、INNOVATION試験のデータを用いた費用対効果解析も紹介され、テルミサルタン80mg/日による治療は、40mg/日に比べ費用対効果は優れているとのデータが示された。
コメンテーターを務めた名古屋市立大学心臓・腎高血圧内科学の木村玄次郎氏は、わが国では糖尿病性腎症発症抑制の改善が米国白人に比べ劣っている可能性を指摘し、日本人でこのようなエビデンスが得られている以上、糖尿病患者の腎機能低下早期から積極的に介入すべきだろうと述べた。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsn2008/200806/506685.html
日経メディカル オンライン 2008.6.3
版権 日経BP社
マックナイト シルク 「アリゾナ・ゴルフ」 リト
http://page15.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t75650003
<コメント>
「80mg/日群(高用量)では血圧が低下しなかった患者でも・・・」
何か釈然としません。
高用量でも血圧が下がらなかった。
テルミサルタンについては最近「ONTARGET」が話題になりました。
最近、コメントがボツボツそろってきて動画配信も昨日このブログで紹介させていただきました。
「ONTARGET」の結果が今一つだったので、以前このブログで「製薬メーカーは、このエビデンス(?)をどのように宣伝していくんでしょうか」といった内容のいことを書きました。
きょう届いたMedical Tribune誌に見開き広告にありましたありました。
黄色一色のスタンドの(サッカーの?)観客が、ど派手な馬鹿でかい「ONTARGET」の布を広げている広告。
他の製薬メーカーの広告も振り返って考えてみればいくつエビデンスを作ったかの世界。
結果(内容)については、知る人ぞ知るといったわけです。
なんだそうだったんだ。
<参考ブログ>
INNOVATION
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c2002507.html
日本人の高血圧および正常血圧の2型糖尿病患者において,AII受容体拮抗薬telmisartanの早期糖尿病性腎症から顕性腎症への進展抑制効果を検討する。
一次エンドポイントは顕性腎症。
二次エンドポイントは尿アルブミン/クレアチニン比(UACR)の変化,早期腎症から顕性腎症進展率,正常アルブミン尿回復,クレアチニン濃度の変化など。
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/ish2006/INNOVATION.html
2型糖尿病患者において,正常血圧か高血圧かを問わず,telmisartanの40mg,80mg投与は,プラセボに比べ顕性腎症への進展を有意に抑制する腎保護効果を有していることが示された。
<追加>
日本内科学会誌 第97巻 第5号・平成20年5月10日号
P994~1001
に東北大伊藤貞嘉教授が「腎疾患と降圧剤」という総説を書かれています。
昨日の
SMART
http://blog.m3.com/reed/20080606
での伊藤先生のコメントの参考になる説明が図2(腎臓の構造)、図3(Strain vessel)によってわかりやすくされています。
■ 「RA系抑制薬の降圧効果と尿蛋白減少効果に関する用量の間には乖離がみられる」
(Rossing K,et al Kidney Int 68:1190-1198, 2005)
■ 微量アルブミン尿とCVDとの関連は、strain vessel(細小動脈)障害が基盤にあると推定できる。
<番外編>
今朝のNHKのニュースで研修医不足という特集を取り上げていました。
最初に移ったのは企業の就職説明会を思わせる大きな会場。
地方の病院のブースは閑散としています。
医学部自体も都会の大学に人気があるように病院も同じ傾向にあるようです。
医師偏在を象徴するような光景です。
私自身、古い人間なので、就活をしなくていい分医学生はいいなあと以前から思っていました。
しかし、最近は6年生になってからは病院探しで大変なようです。
5年生から病院見学をしているようです。
学生に比べ、採用する病院側の方が大変といった点が学生にとっては救いですが。
研修医が自由に研修先を選ぶことが出来るようになった卒後研修制度。
具体例として今年応募がゼロだった済生会富山病院と定員6人のところ4倍の応募のあった黒部市民病院をとりあげていました。
黒部市民病院では1か月間の海外研修プログラムもあるようです。
そして独自の研修プログラムを作った沖縄の病院も人気のある病院としてとりあげていました。
豊見城中央病院が紹介されていましたが、県内7つの病院で科別のローテートが可能でさらに29施設で研修の提携をしているということでした。
現場を知らない厚労省に医療の生態系を破壊されてめちゃめちゃにされたとぼやいていても仕方がないようです。
何よりも院長自ら説明会に出て勧誘する光景を見て、これって医者のやる仕事って正直思ってしまいました。
まだ開業医でよかったのかも知れません。
しかし開業医の場合には退路がありませんが、院長には・・・。
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/
2008.5.21~ 「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/
~2008.5.21
があります。
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