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今年3月の日循総会で発表されたMEGA study、TWINS試験、MUSASHI-PCIについて勉強しました。
第72回日本循環器学会総会・学術集会
(2008.3.28~30、福岡)
メーンテーマは「循環器病学の輝く未来をめざして-発見、創造、そして挑戦-」。
Late Breaking Clinical Trialsでは、日本人を対象にした大規模臨床試験が数多く報告され、循環器領域のエビデンス構築に向けた動きがかいま見られる場となった。
エビデンスを実地臨床に生かすには
日本人対象の大規模臨床試験をめぐり討議
日本人のエビデンス構築に向けた動きが加速している。学会初日の28日には、「日本発のエビデンスをどうガイドラインに反映させるか」をテーマにシンポジウムが開催された。
シンポジウムでは、MEGA study、TWINS試験、MUSASHI-PCIなど日本人を対象にした大規模臨床試験の結果から、いかにエビデンスをひも解いて、実地臨床に生かすかをめぐり活発な議論が行われた。
スタチンは女性にも治療効果
MEGA study
日本医科大内科学第一の水野杏一氏は、MEGA studyの結果から、「女性の高コレステロール血症でも、スタチンの効果が男性と同様に認められ、特に60歳以上の人では著明な効果が得られる」ことが分かったと報告した。
これまでの研究では、スタチンを女性に投与した際の有効性は確立されておらず、同studyのサブ解析の結果が待たれていた。
MEGA studyは、スタチンの有効性・安全性を検討した多施設前向き無作為化比較試験で、冠動脈疾患(CHD)の1次予防効果をみる。
対象は、総コレステロール値220~270mg/dLの軽・中程度の高コレステロール血症の男女で、
①食事療法群
②食事療法+プラバスタチン投与群
-の2群に分け、治療効果を比較した。
女性に絞った解析結果をみると、全体の解析同様に、CHDの発症率を有意に抑制することが分かった。
水野氏は、従来の試験がCHDの発症が少ない若年者を対象に行われていたことが多く、また対象患者に男性がより多く含まれていたため、「統計的なパワーが不足していた」との見方を表明した。
同試験では、女性が対象者の68%を占めることから、女性のエビデンスを新たに構築できたとした。
水野氏は、「今後MEGA studyのエビデンスがわが国のGLづくりに役立つと思う」と期待感を示した。
LDL-C100mg/dLが目標値として妥当 TWINS試験
日本大循環器内科の平山篤志氏は、日本人でCHDをすでに発症したことのある人への2次予防では、「LDLコレステロール(LDL-C)の目標値は、100mg/dLが妥当」との見解を示した。
LDL-Cをどこまで低下させれば、不安定な黄色プラークが、比較的安定化した白色プラークに変化するかを検討したTWINS試験の結果を報告する中で、明らかにした。
TWINS試験は、黄色プラークがある人にアトルバスタチン20mg/日を投与し、色調とプラーク容積率の変化をみた試験。
対象は、プラークの色調を確認し、4段階に分けた時に2段階以上になった黄色プラークがあり、LDL-Cが120mg/dL以上の患者71人。
このうち、80週まで追跡調査を行えた29人を解析対象とした。
アトルバスタチン投与開始から28週時点・80週時点で、血管内視鏡・IVUS(血管内超音波診断法)を用いて評価した。
アトルバスタチンの投与開始後28週に、血管内視鏡で色調の変化をみると白色に変化していた。
しかし、投与開始後80週ではさらに白色化するなどの変化はみられなかった。
一方で、IVUSにより、プラーク容積率の変化をみると、投与開始後28週で有意に減少し、さらに投与開始後80週にも有意な減少がみられた。
平山氏は、この結果から、LDL-C100mg/dLを目指し、継続的に治療を行うことで、
①早期のプラーク退縮による安定化
②継続的なプラーク容積の退縮
-の2つの効果が得られるとの見解を示した。
2次予防もリスクに応じたLDL-Cの目標値設定を
MUSASHI-PCI
熊本病院心臓血管センター循環器科の坂本知浩氏は、CHDの再発を抑制する2次予防でも、1次予防と同様にリスクに応じたLDL-C目標値を設定することが有用との考えを示した。
坂本氏は、PCIを施行した比較的平均レベルのLDL-Cを有する患者を対象に、スタチンの有効性を示した「MUSASHI-PCI」の結果を提示した。
同試験は、CHDがあり、PCIを施行した患者1019人が対象。
①スタチン投与群478人
②非スタチン投与群489人
-に分け、治療効果を比較した。
LDL-Cの到達レベルに分け、心血管イベントの再発率をみると、LDL-Cが75mg/dL未満まで降下した人では、ほとんど心血管イベントの発症はみられなかった。
一方で、LDL-Cが75mg/dL未満にならなかった人では、到達レベルによる心血管イベントの発症抑制はみられなかった。
坂本氏はこれらの結果から、もともとLDL-Cが180mg/dL以上など高値で、複雑な血管病変のある患者など再発のリスクが高い症例では、ストロングスタチンを用い、LDL-Cを75mg/dL未満を目指した治療が有用との見解を示した。
一方で、LDL-Cが180mg/dL未満の症例で一枝の血管病変しかない患者など比較的リスクが低い症例では、特にLDL-Cの目標値を定めず、スタンダードスタチンで治療するのが望ましいとの見解を示した。
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/jiho/200804/conference1.html
出典 Japan Medicine 2008.4.30
版権 じほう社
’’’<番外編>’’’

昨夜のPERISCOPE試験の学術講演会の際に配布されたパンフの一部です。
昔、最初にPTCA(POBA)が報告された際には、われわれ循環器内科医は血管内膜の障害を機械的に起こして本当に大丈夫かと疑問に思ったものでした。
現在不安定プラークが盛んに議論されています。
IVUSなどの検査でアテロームの破綻が本当に起こらないのだろうか、という疑問は相変わらず払拭されていない自分があります。
があります。
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