戯れ言たれる侏儒
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< ACC.08  ステント血栓症 | メイン | SPIRIT III試験 >

TAPAS試験 とBRAVE-3試験

戯れ言たれる侏儒 / 2008.05.17 00:24 / 推薦数 : 0

ACC.08のLBCTでの報告で勉強しました。

TAPAS試験
STEMI患者1000人を対象

PCIにおける血栓吸引は、一般的なST上昇型心筋梗塞(STMI)患者の大部分に適用可能であり、再灌流の向上により血栓吸引しなかった患者群より死亡率が低下した。
フローニンゲン大学医療センター(オランダ)のフェリックス・ジジルストラ氏が、3月30日開催のLBCTで報告した。
TAPAS()Thrombus Aspiration during Percutaneous coronary intervention in Acute myocardial infarction Study)試験は、STEMI患者約1000人を対象とした研究。
血栓吸引してから30日後にみられた深部心筋灌流と臨床成績の向上との関連性が、1年後の追跡時点でも強く表れていることが分かった。

PCIは、STEMI患者にとって最良の治療法と考えられている。
しかし、血管形成とステント留置時にアテロームや血栓のかけらが、心筋深部の微小血管に流れていき、血管を閉塞するリスクを伴う。

P CIで心臓表面の動脈は再灌流しても、心臓発作による損傷組織部分が大きくなり、心機能の回復が抑制され、死亡リスクが高くなる。

ジジルストラ氏らの研究グループは、冠動脈造影前にSTEMI患者を血栓吸引をすることで、再灌流ができるかどうか(主要評価項目)と、再灌流の向上が30日後と1年後の死亡率の低下につながるかどうかを調べた。

心電図でS T部分の回復を測定、心筋の再灌流は心筋ブラッシュ・グレード(MBG)で評価した。

主要評価項目では、MBG 0/1(再灌流なし、もしくは最小限の再灌流)の発生率が、血栓吸引群で17.2%だったのに対し、従来PCI群では26%に上昇(p<0.001)、両群に明らかな差がみられた。
副次評価項目のST上昇は、70%以上回復している患者の割合が前者で約57%に上ったのに対し、後者は約44%にとどまり(p<0.001)、有意差がみられた。

30日後の死亡率は、MBG結果と強い関連性を示しており、MBG O/1の死亡率は52%、MBG 2は2.9%,MGB 3は1.0%(p<0.001)と、MGBが高いほど、死亡率は'低くなることが確認できた。
 
1年後の追跡でも、血栓吸引群の死亡率と心臓発作率は著しく低く、同様にMBGと死亡率または心臓発作率との関連性が著しいことが明らかになった()。


  
これらの結果から、心筋再灌流の程度によりSTEMI患者の臨床成績が予測でき、またP CI中の血栓吸引は、1年後で
も死亡率や心臓発作再発リスクの削減に有効であることが認められたと研究グループは強調した。

 

BRAVE-3試験
梗塞サイズはプラセボと差なし
PCI中にアブシキシマブ追加投与

PCI前に高用量のクロピドグレルを投与し、さらにPCI中に抗血小板薬・アブシキシマブ(国内未承認)を追加投与しても、左心室の梗塞サイズは、プラセボを追加投与した場合と変わらないことが分かった。
BRAVE-3(Babarian Reperfusion AlternatiVe Evaluation-3 Trial)試験で明らかになった。

ドイツ心臓センター・技術大のジュリンダ・メヒリ氏は、急性ST上昇型心筋梗塞(STEMI)でPCI予定の患者800人に対し、事前にクロピドグレル600mgを投与し、PCI中にアブシキシマブ群401人か、プラセボ群399人を無作為に振り分けて投与した。

その結果、5~10日後の左心室梗塞サイズ(1次評価項目)は、アブシキシマブ群が平均10%の損傷、プラセボ群は9%と、両群において差がないことが判明した。

死亡、心臓発作、脳卒中、緊急再冠動脈処置のすべてを合わせた30日後の割合も、5%対3.8%と両群で近似していることがわかった。

この結果からメヒリ氏は、PCIを受ける急性STEMI患者に対しては、クロピドグレルをPCI中に加えても、梗塞サイズの削減には追加的効果はないと結論を述べた。

 

出典 Japan Medicine 2008.4.14
版権 じほう社

<コメント>
待機的インターベンションと違って、急性のSTEMIで高用量とはいえ抗血小板の内服でどこまで効果があるのか。
PCI中にアブシキシマブの投与ということですが、両者間でどれだけの時間的間隔があるのか。
クロピドグレル単独の効果があるのかないのか。

紹介が簡単過ぎてよく理解できない内容です。

昔、ヴェノピリンという静注用アスピリンがあり、同様の治験がありました。
たしか余りよい結果ではなかったように記憶しています。


<番外編>
昨夕、製薬メーカーのT社のMRが訪問して「PERISCOPE」関連の講演会の案内を置いていきました。
「循環器医による糖尿病治療~心機能改善と冠動脈保護を目指して~」というタイトルで今夕、全国各地で行われるようです。
この試験については4月6日の当ブログで勉強しました。
PERISCOPE試験
http://blog.m3.com/reed/20080406/PERISCOPE_

 

第1部(Live配信)
座長 一色高明 帝京大教授
演者 門脇 孝 東大教授
    横井宏佳 小倉記念病院
第2部は各地でのDiscussionのようです。

前日に案内を貰うのは初めてのことですが、その事情はよくわかりません。
内容は何となくわかるような気もするのですが、夕方聴きに会場に行く予定にしました。

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