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今春の日循総会の会長講演で勉強しました。
第72回日本循環器学会
会長講演
心不全の新しい治療標的分子を発見
松崎 益徳 氏
松崎会長は,会長講演で「心不全の病態生理とその分子機序―病態理解の変遷と新しい治療概念」と題して講演。
循環生理学から開始し,新しい治療標的分子の発見に至るまでの約30年間の研究を振り返った。
臨床応用を視野に入れた研究も
心不全を理解するには,まず心臓の生理を知る必要がある。研究前半の約15年間は,心電図,心エコー,心臓カテーテルなどを用いて循環生理学の研究に取り組んだ。
そのなかで,心臓の機能的・構造的異常が心不全に関係することもわかってきた。
後半の15年間では,心不全の病態生理を解明するため分子生物学的研究に取り組んだ。
心臓の収縮時には,心筋細胞の外から膜電位依存性にL型カルシウム(Ca)チャンネルを介して少量のCaが流入するのをきっかけに,筋小胞体から大量のCaイオン(Ca2+)がリアナジン受容体(RyR)を介して放出され,細胞質内のCa2+濃度が急激に上昇する。
また拡張時には,細胞質内のCa2+が筋小胞体にCa2+ATPaseを介して速やかに取り込まれる。
こうした心筋細胞のCa2+動態が心不全でいかに制御されているのか研究した。
一連の研究の結果,不全心では,RyRの機能不全のため筋小胞体からCa2+がリークしており,これが細胞質内のCa2+過負荷,さらには心臓の収縮・拡張障害に関係していることや,RyRの機能不全に酸化ストレスや過リン酸化が関係していることが明らかになった。
また,不全心では,筋小胞体へのCa2+取り込み障害があることも確認された。
一方,既に心不全治療に用いられているβ遮断薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が,こうしたCa2+動態の異常を改善することもわかった。
このように新しい治療標的分子が明らかになってきたことから,松崎会長の教室では,臨床応用を視野に入れた研究も進めている。
RyRの機能不全を薬物で制御することは可能か,筋小胞体へのCa2+取り込み障害をいかに改善するかなどについて検討しているという。
出典 Medical Tribune 2008.5.8
版権 メディカル・トリビューン社
<参考サイト>
心不全治療
http://www.gik.gr.jp/~skj/lecture/okamoto03.php3
慢性心不全の病態と新しい治療戦略
http://www.m-junkanki.com/lectures/0407chf/Ex-chf1.htm
リアナジン受容体(RyR)
【日本心不全学会速報】2005. 10. 21
日本発の新しい心不全治療薬、リアナジン受容体安定化作用薬の開発に意欲
山口大学医学部循環病態内科学教授のは10月20日、会長講演「慢性心不全の病態と新しい治療戦略-Ca2+ホメオスターシスを中心に」の中で、新しい心不全治療薬の開発に対する強い意欲を示した。
同氏は講演で、不全心筋でのCa2+過負荷について解説。自らの研究グループが、Ca2+過負荷の原因が心筋細胞内節小胞体のリアナジン受容体(RyR)からのCa2+リークにあることを証明した経緯を説明した。
また、このリークを阻止する物質についても積極的に研究を進めており、その中でもリアナジン受容体を安定化させる作用のある物質が新薬として期待できるとした。
講演の最後に同氏は、慢性心不全の治療戦略の変遷についてまとめ、1995年以降は、不全心の保護、突然死の予防に力点があると強調。
その上で、今後は循環不全の改善と神経内分泌因子の是正、さらには不全心保護と心筋構造タンパク障害の修復と予防が治療戦略の柱になるとの展望を語った。
その中で、循環不全の改善と神経内分泌因子の是正では、「リアナジン受容体安定化作用薬の登場が決め手となってくれれば」と期待をこめ、また、不全心保護と心筋構造タンパク障害の修復と予防では、再生療法が解決策となっていくとの見解を示した。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200510/404778.html
出典 日経メディカル 2005.10
版権 日経BP社

田崎広助『朱富士(A)』 リトグラフ【額付】
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n64318232
<番外編>
昨年の夏からこのブログを続けています。
何だかんだで9か月になりました。
ブログを始める前は、出不精でMRさんの講演会の招待はことごとく断っていました。
しかし、始めてからは「取材」で出来るだけ参加するようになりました。
どうしても循環器領域の講演会への出席が多いのですが、各専門分野のホットな話が聴けます。
必ず「目からウロコ」の話があるので楽しみです。
最近では質問をしたりすることもあります。
随分な変わりようです。
ごく最近では、m3のブログでお馴染みの森下竜一先生の講演「ARBと糖尿病」を聴きました。まさに立て板に水。
随分勉強になりました。
森下先生。当日質問したのは実は私です。
があります。
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