戯れ言たれる侏儒
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2008/04 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
無症状中等度リスク例評価などに有用

岩手医科大学放射線医学の吉岡邦浩准教授らは,多検出器配列CT(MDCT)や電子ビームCT(EBT)を用いた石灰化スコアによる冠動脈石灰化定量評価の有用性について検討。
その結果,「無症状中等度リスク例でのリスク評価や非典型胸痛例での冠動脈疾患の否定,冠動脈造影(CTA)との組み合わせに有用だが,日本人のデータベースがないことが最大の問題点」と報告した。

米国人は石灰化スコア高い?
石灰化スコアは20年ほど前に開発されたEBTを用いて心臓を撮影し,冠動脈の石灰化を検出する。
次に各スライスの石灰化面積×CT値による重み付け(1~
4)の総和を石灰化スコアとする。
また,現在はMDCTでも冠動脈の石灰化が撮影できるようになった。
両者のデータは良好な相関があり,冠動脈石灰化スコアのエビデンスとして,吉岡准教授は米国心臓協会(AHA)のscientific statement()を紹介した。

 

石灰化スコアの適応としては,
(1)無症状例での冠動脈疾患リスク予測
(2)非典型胸痛例での冠動脈疾患可能性判定
(3) CTAとの組み合わせによる診断能向上
― の3つがある。
 
(1)についてはAHAからFramingham risk score(FRS)による層別化後の実施が推奨されており,FRS低リスク例および高リスク例での実施は推奨されず,中等度リスク例での実施が適切としている。

(2)については石灰化スコアが0~100未満の場合,冠動脈造影で有意狭窄が見つかる可能性は非常に低い。
 
(3)については確固としたエビデンスはないが,石灰化スコア400以上とCTA所見を併せて診断すれば,特異度の低下もなく,感度が非常に上がるとの報告が多いという。
 
石灰化スコアの問題点は,日本人でのデータベースがないこと。
関川らが40歳代の日本人男性と米国人の一般住民を比較した研究では米国人のスコアが高かったが,無症状の日本人集団と米国のデータとの比較では男性の60歳代,70歳代を除き有意差はなかったという。
 
以上から,同准教授は「石灰化スコアは簡便で情報量の多い検査法であり,無症状の中等度リスク例におけるリスク再評価,非典型胸痛例での冠動脈疾患の否定,冠動脈CTAとの組み合わせで有用だが,日本人のデータベースがないことが最大の問題点である」と述べた。

MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160421&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.4.17
版権 メディカル・トリビューン社

<CT 参考サイトとブログ>
専門医の期待に応える64列MDCTの高画質
http://blog.m3.com/reed/20070930/1

 

MDCTによる不安定プラークの診断
http://blog.m3.com/reed/20080423/MDCT_

 

胸部CT検査
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamph/pamph_29/panfu29_09.html
心臓は拍動しているため短時間で撮影しないとボケてしまいます。そこで、電子ビームCTという超高速撮影ができるCTが使われてきましたが、最近ではMDCT(multi detector-rowCT、ヘリカルCTとも言います)と呼ばれる一般的な装置でも検査が可能となりました。

 

技術の未来互換性
http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/archives/category/kokoku
電子ビームCTとマルチスライスCTの開発の歴史がわかりやすく語られています。

 

<冠動脈石灰化 参考サイトとブログ>
エストロゲン療法と冠動脈石灰化
http://blog.m3.com/reed/20070923/1

 

血管石灰化
http://blog.m3.com/reed/20080123/1

 

マルチスライスCTによる冠動脈石灰化の評価;電子ビームCTとの比較
http://www.nv-med.com/jcoron/abstract.php?bn=20051102&no=3
MSCT法でもEBT法と同様に冠動脈石灰化の定量的評価が可能であった. また,MSCTで冠動脈石灰化を定量的に評価するにはprospective gating法によるCVSの計測が最も適していると考えられた.
<FRS 関連サイト>
循環器 2005年AHAハイライト
http://physician.pfizer.co.jp/member/cardiology/aha/2005/06.html
FRSにより冠動脈疾患のリスク予知が可能であり,きわめて臨床的有用性が高く実際的な指標である。リスク評価法としての正確度もまずまずであるが,人種によっては不正確なことがあり注意を要する。

女性の総死亡、フラミンガム・スコアとは独立に運動耐容能と相関--WTH研究より

http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/270075.html
健常女性5700人を8年半追跡した米のコホート研究で、年齢や血圧、血清脂質、糖尿病や喫煙習慣の有無など既存の心疾患危険因子を織り込んだ「フラミンガム危険因子スコア」で補正後も、試験開始時の運動耐容能から総死亡リスクを予測できることがわかった。

Clinical Usefulness of Very High and Very Low Levels of C-Reactive Protein Across the Full Range of Framingham Risk Scores.
http://pt.wkhealth.com/pt/re/aha/abstract.00003017-200404270-00024.htm;jsessionid=LRYHDh2CZV4GxXdQYn9w3fFnCvjZTkwGtLZz10NhyhTwNbcYdvM4!-779771550!181195628!8091!-1?nav=reference
Both very low (<0.5 mg/L) and very high (>10 mg/L) levels of hsCRP provide important prognostic information on cardiovascular risk. hsCRP is clinically useful for risk prediction across a full range of values and across a full range of FRS.

クリムト「キス」
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f62000498

 

<番外編>
Reduction in Blood Pressure With Statins
Results From the UCSD Statin Study, a Randomized Trial
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/168/7/721
Arch Intern Med. 2008;168(7):721-727.
親水性、親油性のいずれのスタチンも収縮期および拡張期のいずれの血圧も下がるということです。
その降圧効果は正常血圧者にもみられるという。
この効果は強くはないが有意であり、スタチンの脳卒中や心血管イベントの抑制にも関係しているかも知れない、という結論。
最近のENHANCE試験のショッキングな結果も考慮すると益々スタチンの多面的作用がクローズアップされて来るような・・・。


他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)                 があります。

 

 

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)