戯れ言たれる侏儒
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相も変わらずで申し訳ありません。
またまたARBで勉強しました。
オルメサルタンについてはMR相手に勉強会が5月中旬にあるのでおつきあい下さい。
この勉強会では、こちらからの提案でMRからあらかじめ質問事項を集めました。
主なものは、降圧剤の中のARBの位置づけと各種ARBの使い分けです。
先生ならどのようにお話されるでしょうか。


ARBオルメサルタンの優れた降圧効果と新たな知見
オルメサルタンのメタボリックシンドロームにおけるアディポサイトカインへの影響
メタボリックシンドロームは,新たな動脈硬化性疾患の独立した危険病態として近年注目されており,高血圧の成因論にも大きな影響を及ぼしつつある。
最近,内蔵脂肪の蓄積に伴う代謝異常を,アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が改善することが報告されている。
今回は船橋氏に,脂肪細胞におけるアディポサイトカイン産生障害に対してARBであるオルメサルタン メドキソミル(オルメテックR)〔以下,オルメサルタン〕が及ぼす影響を検討した成績をふまえ,メタボリックシンドロームと高血圧の関係,メタボリックシンドロームに着目した降圧治療についてご解説いただいた。
なお,聞き手は堀内氏である。

解 説:
船橋 徹 氏(右)大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学 准教授
聞き手:
堀内 正嗣 氏(左)愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物薬理学 教授

肥満・代謝異常から起こる高血圧が増加している
堀内 
メタボリックシンドロームは,内臓脂肪の蓄積を基盤として高血圧・高血糖・脂質代謝異常などを伴います。
そこで最初に,内臓脂肪の蓄積がなぜ高血圧を伴うのかについてご説明いただけますか。

船橋 
そのことを理解するためには,高血圧のタイプが変遷してきたことを認識する必要があります。
かつて高血圧は,低蛋白・低脂肪・高食塩という食事摂取パターンを背景として発症していました。
しかし,最近は逆に過栄養な状態で血圧が上昇する人が増えています。
過栄養と運動不足は内臓脂肪の蓄積をもたらし,脂質代謝や糖代謝の異常を引き起こしますが,同時に血圧も上昇させます。
なぜ血圧が上昇するかですが,まずインスリン抵抗性が起こり高インスリン血症のために腎臓からのナトリウムの再吸収が促進されて食塩感受性高血圧が起こるといわれています。
次に肥満が内臓脂肪の蓄積に伴い,脂肪細胞の分泌機能に異常を来すことも一因といわれています。
 
脂肪細胞は単に脂肪を蓄積するだけでなく,さまざまな生理活性物質を分泌して全身の生理機能を調節しています。
この生理活性物質はアディポサイトカインと呼ばれていますが,そのなかには昇圧因子であるAIIの前駆物質である,アンジオテンシノーゲンやアディポネクチン,TNF-αなどが含まれています。
アンジオテンシノーゲンの過分泌は血圧を上昇させると考えられています。
私たちがおもに研究しているのはアディポネクチンで,これが低下すると動脈硬化やインスリン抵抗性を惹起する,あるいは食塩感受性による血圧上昇を亢進することなどが明らかになっています。

堀内 
つまり,内臓脂肪が蓄積すると脂肪細胞からのアディポネクチンの分泌が低下するのですね。

船橋 
そうです。
また,そのほかにも炎症促進因子であるTNF-αの分泌を亢進してインスリン抵抗性を惹起したり,血栓形成をもたらすPAI-1の分泌を増加させることも明らかにされています。

堀内 
血圧上昇がもたらされる機序として,どのような因子が関与しているのでしょうか。

船橋 
もちろんアンジオテンシノーゲンは重要と考えられています。アディポネクチンとの関係ではIwashimaらが血圧値とアディポネクチンとの関係を検討していますが,その結果によると,インスリン抵抗性の有無にかかわりなく,血圧とアディポネクチン値が逆相関することが明らかにされています(図1)。


この血圧の上昇に対するアディポネクチンの関与ですが,アディポネクチンによる血管内皮機能の障害が影響を及ぼしているようです。
血管内皮はNOやPGI2などの血管拡張物質を産生していますが,アディポネクチン欠損マウスではそれらの血管拡張物質の産生が低下することもわかってきました。

オルメサルタンは肥満マウスのアディポネクチン低下を抑制する
堀内 
メタボリックシンドロームではアディポサイトカインの分泌異常が起こるということ,そのなかでも特にアディポネクチンの分泌低下も高血圧発症に一部関与しているというお話でしたが,それをどのようにして治療したらよいのでしょうか。
内臓脂肪を減らすことはもちろんですが,薬物療法はどのように考えたらよいのでしょうか。

船橋 
私たちが最初にアディポネクチンの分泌を上昇させる働きがある薬剤として見出したのは,チアゾリジン誘導体です。
その後,レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬がアディポネクチン濃度を上昇させるという臨床成績が報告されました。
肥満者の脂肪細胞ではRA系の活性が亢進している可能性があることからも,RA系抑制薬を使用する意義はあると思います。
 
このようにRA系抑制薬はアディポネクチンの増加を示しましたので,私たちはそのメカニズムを動物実験で,RA系抑制薬としてオルメサルタンを使用し検討しました。
まず,マウスの脂肪組織におけるAT1受容体の遺伝子発現量を検討したところ,心臓と同程度であることが明らかになりました。
ですから,脂肪組織でも相当量のAT1受容体が発現しているといえます。
そして次に肥満マウスと正常マウスのアディポネクチン分泌量の観察と,それに対するオルメサルタンの影響を検討しました。今回の検討に用いたのは,非肥満マウス(C57BL/6Jマウス)と肥満発症遺伝子をもちメタボリックシンドロームのモデル動物といわれるKKAyマウスです。
それぞれのアディポネクチン濃度を8週齢と20週齢で比較したところ,C57BL/6Jマウスではほとんど変化は認められませんでしたが,KKAyマウスの場合は,肥満が進行するとアディポネクチン濃度の低下が認められました。
そしてこれらのマウスに対し,21週齢からオルメサルタンを投与したところ,C57BL/6Jマウスのアディポネクチン濃度には影響を及ぼしませんでしたが,KKAyマウスに対してはアディポネクチンの低下を有意に抑制しました(図2)。


このことは,アディポネクチンのmRNA発現量を測定した結果からも示されています。

堀内 
つまり,肥満マウスでのみアディポネクチンが低下し,それをオルメサルタンが抑制するということですね。
ちなみにほかのアディポサイトカインへの影響はどうでしたか。

船橋 
KKAyマウスではC57BL/6Jマウスと比べて,TNF-α,PAI-1,MCP-1などのmRNA発現量が上昇しましたが,オルメサルタンを投与するとこれらは有意に低下しました。

ARBオルメサルタンの優れた降圧効果と新たな知見
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M4028621&year=2007

Medical Tribune 2007.7.12
版権 メディカル・トリビューン社

 

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昨日の後半です。

払拭されない疑念
しかし、ENHANCE 試験自体への批判には一応の理由を説明したものの、両社共同の試験運営組織によるENHANCE試験の扱い方に対する批判は沈静化していない。
「本研究が2年前にすでに終わっていたにもかかわらず、その結果が今になって公表されたのは、非常に問題だ」とHarvard大学医学部内l科教授のJerry Avornは指摘する。
「製薬会社は臨床試験を普段から実施しており、解析が予想以上に複雑だったために試験結果の公表が遅れたという
弁明は受け入れがたい」
 
DingellとStupakもこの結果発表までの経緯を問題にしている。
両議長は試験結果の遅延について昨年12月中旬に調査を開始し、1月16日にENHANCE 試験のデータが発表されたのを受けて、Merck社とSchering-Plough社の上層部に書簡を送り、「Vytorinの広告出稿率を考慮すると、Vytorinには併用効果が認められないという研究結果の公表が2年近くも遅れる間に消費者への直接広告がテレビ放送などを通じて実施されていたのは、懸念すべき事態だ」と指摘している。
「今回の事態は、製薬会社と広告代理店が”患者の健康”というマーケットで莫大な利益を上げているという懸念をもたらした」。

ENHANCE 試験の結果が遅れた問題に対して、現在、
多数の集団訴訟が提出されている。
エゼチミブ・シンバスタチンに支払われた費用の返済を求めたものだ。

 

医学的な評価は?
エゼチミブ・シンバスタチン併用療法を支持する研究者らは、ENHANCE 試験の対象患者が人口の約0.2%と非常に特殊な疾患群の患者であり、小規模な画像評価試験であると主張する。
しかし、Cleveland Clinic 財団心血管部門責任者のSteven Nissenは、ENHANC E試験の結果が示唆する医学的な知見の重要性を指摘する。
Nissenは医師に対して、
エゼチミブ・シンバスタチン配合剤の処方を中止し、LDL-C高値患者の治療にはスタチン療法を用い、不応'性患者のみにエゼチミブを追加するよう勧めている。

「ENHANCE試験自体はしっかりとした研究デザインのもとで実施されたが、併用療法群では予想と逆の傾向が示され、有用性が示されなかった」とNissenは言う。
彼によると、頚動脈 IMTはエゼチミブ・シンバスタチン併用群のほうがシンバスタチン単独群より有意ではないがわずかに
大きかった
という。
「本剤が上市されてから6年になるが、現時点でも、エゼチミブが本当に期待される臨床効果を発揮しているのかどうか確実ではない」。
酵素阻害薬のスタチンと異なり、エゼチミブは腸内でのコレステロール吸収を抑制する薬剤である。
エゼチミブによるコレステロール低下作用は臨床試験で証明されているが、実際に心筋梗塞や脳卒中のリスクを低下させることを示した臨床試験は報告されていない。
 
しかし、米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)はENHANCE 試験の結果を慎重に解釈すべきだという声明を、試験結果が発表された翌日に発表している。
両団体とも、ENHANCE 試験の結果は慎重な検討と追跡調査が必要であり、この結果のみをもとに、とくに臨床転帰(心血管イベント発生率や死亡率など)の代わりに代理エンドポイント(頚動脈IMTやLDL-C値など)を重視して、医師と患者が薬物療法の方針を決めるべきではない、と注意を促している。
 
AHAとACC も、エゼチミブ・シンバスタチン併用療法が心血管死および全死亡、脳卒中に及ぼす効果について、合計約220,000人の患者を対象に3件の大規模臨床試験が現在進行しており、これらの試験から併用療法の有効性に関して明確なエビデンスが示されるはずだ、と述べている。
これら3件の臨床試験の結果は2011年ごろに明らかになる予定だ。
 
現行のガイドラインでは、コレステロール低下療法の最重要目標はLDL-C高値の改善であり、LDL-C低下療法によって心血管疾患のリスクが低下すると書かれている、とDamel W Jones (AHA会長)は付け加える。
「今回問題となっている1つの試験のみで、ガイドラインの扱いが変わることはない」とJonesは言う。
 
しかし、Nissenはこの見解には同意できないという。
もしENHANCE 試験がVytorinの有用性を示していたら、画期的な試験として担ぎ上げられていただろう」とNissenは言う。
しかし、この試験に選ばれた患者群は、Vytorinによる治療でもっとも大きな効果が期待されたへテロ接合型家族性高コレステロール血症の.患者であることに留意すべきだ、と指摘する。
 
ENHANCE 試験の結果に批判の風が吹き荒れたため、Merck社とSchering Plough社は1月25日に共同でプレスリリースを出した。
「ENHANCE 試験は(解析に)時間がかかる試験で、終了までに当初予想していた以上の期間がかかったが、本試験とは一貫して公正な関係を保ちながら対応してきた」とSchering‐Plough Research lnstitute 社長のThomas Koestler は述べている。
 
問題になったエンドポイント
今回論争の的になったもう1つの問題は、承認申請を目的とした臨床試験での代理エンドポイントの使用である。
米食品医薬品局(FDA)は、代理エンドポイントでの効果をもとに承認された医薬品の場合、実際に臨床上の有用性(あるいは有害性)を示すのかどうか市販後調査のデータで証明するように製薬会社に要請することもできるが、そのようなエビデンスが得られるまでには一般に何年もかかる。
ENHANCE 試験の予備的結果に関して1月25日に開かれた記者会見でFDAの担当官は、エゼチミブ・シンバスタチンにはLDL-C低下作用があることを根拠に、心血管系転帰の改善を示すエビデンスがなくても、本剤の承認継続を支持する見解を表明した。
LDL-Cの低下が現在の脂質改善薬の基準であるというの
が、当局の考え方だ。
 
しかしHarvard大学のAvornは、ENHANCE 試験が皮肉にも代理エンドポイントの妥当性について臨床医らに懐疑的な見方を植え付けるのに貢献した、と言う。

出典 MMJ April 2008 Vol.4 No.4
版権 毎日新聞社

ラヤ・ソルキン 「ゲットーの結婚式」 
http://page8.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h57121620

解説には
「ラヤ・ソルキンはロシア系ユダヤ人として生まれたパリ在住の現存作家で、その大胆な構図と厚く明瞭な画風は 『シャガールの再来 』と称されています。」
と書かれています。 
ものは言いようです。
しかし私にはただの物まねとしか見えません。

以前、文芸春秋に伊藤清永画伯(文化勲章受賞画家)が、日本の画家の絵は独自のものがなく海外作家の物まねから脱却していないと訴えていました。
亡くなる直前での対談だったため彼の「白鳥の歌」に聞えました。
しかし彼の描く裸婦像は私にはルノアールにしか見えませんでした。
 

<自遊時間>

強引に「白鳥」つながりです。

シューベルト
歌曲集(Liederzyklus)「白鳥の歌(Schwanengesang)」
http://www1.odn.ne.jp/aaj25640/schubert2/hakutyou.htm

セレナード/シューベルト~名曲スケッチ
http://www.geocities.jp/mani359/mei0510schubert.html

白鳥の歌とスピリチュアル・ペイン
http://matsuura05.exblog.jp/299304

庄司 薫                                                                     白鳥の歌なんか聞こえない (中公文庫) (文庫)   庄司 薫 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E9%B3%A5%E3%81%AE%E6%AD%8C%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%8B%E8%81%9E%E3%81%93%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%BA%84%E5%8F%B8-%E8%96%AB/dp/4122041015

書評 庄司薫/白鳥の歌なんか聞えない
http://kizuki39.blog99.fc2.com/blog-entry-119.html

庄司 薫「白鳥の歌なんか聞こえない」
http://blogs.dion.ne.jp/calimero/archives/1182314.html
“若さ”という狼と闘った作家--庄司薫
http://dozeu.net/people/syouji.html

十和田湖白鳥鳥インフル 養鶏業者「眠れない」
消毒、ネット追われる対策
 「消毒剤をまいても心配で眠れない」――。県が28日、十和田湖(小坂町中の平)の湖畔で発見された白鳥の死骸(しがい)などから鳥インフルエンザウイルスの感染が確認されたと発表したのを受け、感染防止対策に追われた県内の養鶏業者からは不安の声が上がった。

大館市内の比内地鶏の養鶏業者はこの日、保健所から連絡が入ると、急いで鶏舎の周囲に消毒のための石灰を散布した。
29日には、野鳥の飛来を防ぐネットを鶏舎の全体に張り、万全を期すという。
この業者の男性社長(50)は「うちのニワトリがインフルエンザに感染すれば、出荷も営業も停止される。
十和田湖方面から風が吹くと、ウイルスが飛んできそうな気がして、たまらなく心配になってしまう」と表情を曇らせた。

比内地鶏を扱っている県北の養鶏会社の幹部は「とうとう対岸の火事ではなくなった」と話す。
同社には県の発表以降、地鶏に異常がないかを問い合わせる取引先からの電話が相次ぎ、社員が「うちのニワトリに問題はありません。衛生管理の徹底に励んでいます」と必死に応答していた。

一方、鳥インフルエンザの感染が確認された検体は、独立行政法人・動物衛生研究所(茨城県つくば市)の検査で、ウイルスの種類が「H5型」と特定された。
29日にもH5N1型かどうかが判明する見込みという。

(2008年4月29日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20080429-OYT8T00032.htm

 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)                 があります。

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ENHANCE試験についてはつい先日とりあげさせていただきました。
  ENHANCE試験
  
http://blog.m3.com/reed/20080418/ENHANCE

結果的にはnegative dataだったわけです。
きょうはその試験の舞台裏のお話です。

この試験については興味のない方もおみえになるかと思います。
しかし、今大流行のエビデンスづくりとしての大規模臨床試験に企業や医学者がどのようにかかわり、製薬メーカーの業績や株価といった経済界、しいては国レベルに影響を与える。
そんな点では、大規模臨床試験全体に敷衍できる話題と考えます。
これだけ舞台裏が大きく取り上げるのは異例のことです。
ドロドロした話は別ルートでも聞きましたが、その話はオフレコのようなのできょうは触れません。

そしてこの試験結果がNEJMという一流専門誌にとりあげられたのも私にはショックでした。

動脈硬化症治療薬の治験結果が波紋を招く
家族性高コレステロール血症の患者を対象に米国で実施された予防的治療の臨床試験、ENHANCEの結果が今年発表された。
ところがJAMA(2008;299:885~887)による論争lことどまらず、その結果発表が異様に遅かったことに対する訴訟問題や当局の介入にまで事態がエスカレートしているという。
 
このENHANCE試験はヘテロ接合型家族性高コレステロール血症患者における動脈硬化症の進行抑制を目的に、エゼチミブ(ezetimibe)と シンバスタチンの配合剤Vytorinの有効性をシンバスタチン単独と比較した試験である。
エゼチミブはZetia(Schering-Plough社)、シンバスタチ ンはZocor(Merck社)の薬剤が使われている。
2年間の投薬治療後に試験実施研究者がデータを解析した結果、1次エンドポイントとした動脈硬化症マーカー、頚動脈内膜中膜複合体厚(IMT)の変化については2つの治療群間に統計学的な有意差を見いだせなかった。
ただし、2次エンドポイントに規定した低比重リポ蛋白コレ
ステロール(LDL-C)値の低下に関しては、エゼチミブ・シンバスタチン併用群はシンバスタチン単独群に比べ有意に大きな効果が認められた。
  
ENHANCE試験はMerck社とSchering Plough Pharmaceuticals社が共同で研究者に依頼した国際共同、無作為化、二重盲検、対照試験であり、720人の患者が参加した。

論争の原因
今回の問題が起きた発端は、これらの解析に基づく結論がすでに2006年4月に出されていたにもかかわらず、研究結果の正式な発表(今年1月中旬)までに2年近くも遅れたことだ。
医師のなかには、現在Vytorinを使用している患者に投薬を続けるべきかどうか憂慮している人もいる。
しかし、今回の結果を拡大解釈しないようにと注意を喚起している心血管疾患の専門家もいる。
本剤の有効性と安全性を評価している他の大規模試験が2~3年後に終了する予定のため、その答えを待つべきだというのだ。
このような医学的な視点以外からも議論は広がっている。
例えば、試験結果の発表が遅れていた間にvytorinが年間何億ドルもの売り上げをもたらしていた事実について、米連邦議会の議員らが昨年12月に調査を開始している。
 
また、本研究の論文が試験実施依頼者(製薬会社)から報告されたことも批判の的になっており、製薬会社が試験結果の処理に何か操作を加えたのかどうか、米国下院エネルギー・
商業対策委員会(House Committee on Energy and Commerce)が調査に乗り出した。
 
同委員会の議長John D. Dingellと監視・調査分科会議長のBart Stupakが1月14日付で出した声明のなかで、「Merck社とSchering-Plough社は試験結果を発表する前の段階で(解析結果に影響しうる)エンドポイントの変更を試みたようだ」と指摘している。
 
「両社によると、この変更は諮問委員会(委員名は未公表)から勧められたという」。
なお、この諮問委員会には、ENHANCE試験の実施責任研究者でオランダのAcademic Medical Center(AMC)内科教授のJohn Kasteleinは含まれていない。
  
さらに、エゼチミブのみを用いた小規模の安全性評価試験の結果も製薬会社は発表しておらず、ENHANCE試験にしても本来は患者登録前に済ませておくべき治験登録を試験終了後に行っていた。
国際医学誌編集者委員会(International Committee of Medical Joumal Editors)では「研究論文の掲載基準として、すべての臨床試験に対して患者登録の開始前に公的な試験登録データベースへの登録」を義務づけている。

Merck社とSchering-Plough社はこれらの批判に対して次のように弁明している。
「試験結果の発表が遅れたのは、IMTの測定に約40,000例の超音波画像を解析しなくてはならず、予想外に時間がかかってしまったのが主な理由だ」。
さらに両社は、データを迅速に解析するために、専門家委員会も設置したと補足している。
この専門家委員会は、最初に研究を計画した時点では頚動脈の3カ所でIMTを測定することになっていたが、1カ所の測定に減らすように提案したものの、この提案は採用されなかった。
Clinical Trials.govへの試験登録が遅れたのは単純に処理を忘れていた事務的なミスが原因であり、またエゼチミブの安全性試験は論文として発表するほど科学的な重要性がないと判断した、と説明している。

出典 MMJ April 2008 Vol.4 No.4
版権 毎日新聞社
 

田崎廣助 「浅間山」 リトグラフ
http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e79329777
 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
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第72回日本循環器学会の演題で勉強しました。

日本人冠動脈疾患患者の再発予防にはスタチン,EPA
従来,日本人は冠動脈疾患(CAD)発症率が欧米人に比べ低く,脂質異常の是正がどの程度イベント発症の抑制に寄与するか,どの程度の介入が適切かといった点について,臨床試験はあまり実施されてこなかった。

しかし,最近日本でも大規模臨床試験が実施され,スタチンやイコサペント酸エチル(EPA)によるCADの初発・再発予防の意義が相次いで報告されている。

今回late breaking clinical trialsやシンポジウムで発表された数々の試験から,CAD再発予防に関する知見を紹介する。

LDL-C:日本人でも“the lower, the better”の可能性
動脈硬化性疾患診療ガイドライン2007では,CADの再発予防におけるLDLコレステロール(LDL-C)の目標値は100mg/dL未満とされているが
,“the lower, the better”なのかはわかっていない。

済生会熊本病院(心臓血管センター循環器科)副部長の坂本知浩氏は急性および慢性心筋虚血における経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行後の標準用量スタチン投与の有用性を証明したMUSASHI-PCI(55施設, PCI後スタチン投与を受けた478例)のデータをLDL-Cレベル別に再解析した。

その結果,LDL-Cレベルがガイドライン目標値に近いコントロールレベル(LDL-C 75~125mg/dL)群,125mg/dL超のコントロール不良群におけるCADイベント発症率はそれぞれ10.4,10.6%であったのに対し,75mg/dL未満のより低いレベルの群では,1.5%と有意に低い値にとどまっていた。

同氏は「日本人においてもCAD再発予防の目標LDL-C値は“the lower, the better”かもしれない」と考察。

その一方で「大半の症例ではスタチンの使用により,前値よりもいくらかでもLDL-C値を低下させること自体に意味がある可能性がある」と言及,「再発予防も初発予防と同様,リスクの階層化を行い,積極的な脂質低下療法が必要な重症例では“the lower, the better”を目指し,それ以外の症例では“just make it lower”の考え方が求められるのではないか」と結論した。

積極的脂質低下療法による明らかなプラーク退縮が示される
TWINS studyでは日本人CAD患者57例を対象に,アトルバスタチンを投与,LDL-C値100mg/dL未満に低下させ,治療前,投与28週,80週目に血管内視鏡および血管内超音波(IVUS)によるプラークの色調・容積の評価を行った。解析対象となった29例の28週,80週時点の平均LDL-C値はそれぞれ治療前の146.2mg/dLから85.7,87.9mg/dLに低下していた。

それに伴い,プラークの白色化とともに退縮が起きてくることがわかったという。

色調の変化はLDL-C低下後,比較的早い段階で起こり,プラーク容積の減少はそれに引き続き起こってくる様子も観察された。

発表者の日本大学板橋病院(循環器内科)医長の高山忠輝氏は「CAD再発予防においてLDL-C 100mg/dL以下を目標とした治療は,早期のプラーク退色による安定化と継続的なプラーク容積の退縮をもたらすことから,日本のガイドライン基準値は妥当と考えられる」と考察した。

IVUSガイド下PCIを受けた急性冠症候群(ACS)患者307例を対象としたJAPAN-ACSでは,アトルバスタチンに対するピタバスタチンの非劣性が検証された。

一次評価項目はPCI実施時ならびに割付・内服開始後8~12か月時点での非責任病変のプラーク容積の変化率。

各種血清脂質の変化とプラーク容積の変化の相関も検討された。

発表者の京都大学(循環器内科学)准教授の木村剛氏は,両群のプラーク容積減少率は当初設定された非劣性マージンの範囲内であり,ピタバスタチンの非劣性が証明されたとの結果を示した。

定量的IVUSによるプラーク容積の平均変化率はピタバスタチン群,アトルバスタチン群でそれぞれ-16.9±13.9%,-18.1±14.2%(有意差なし)であった。

LDL-C低下率にも有意な差は認められず,LDL-C値の低下とプラーク退縮との間には明らかな相関は見られなかった。同氏は「同試験からピタバスタチン,アトルバスタチンを問わず,日本人ACS患者においても発症早期の高用量ストロングスタチン投与によりプラーク容積の著明な退縮が見られることが証明された」とコメント。

糖尿病がプラーク退縮の阻害因子となる可能性も
一方,LDL-Cを100mg/dL以下に下げる積極的脂質低下療法が行われたこれらの試験からは,さらに興味深い知見も示された。

先のTWINS studyにおけるサブ解析から,高山氏は「糖尿病患者では,非糖尿病患者に比べプラークの安定化が遅れ,スタチン治療への抵抗性が示唆された」としたほか,JAPAN-ACSにおいても,糖尿病の有無による解析結果が示され,LDL-Cの変化率は両群とも同等だったにもかかわらず,プラーク容積の減少率は,非糖尿病患者で

-19.4±13.4%,糖尿病患者では-12.8±14.4%と退縮の度合いがかなり異なることが示された。

JAPAN-ACSのコメントスピーカーとして登壇した日本医科大学(内科学第一)教授の水野杏一氏は,同試験へのコメントとして,さまざまな検討からプラークの進展,退縮にはnon HDLコレステロール(HDL-C)や炎症などの因子が関与することがわかってきていると述べた。

また,ACSでは脂質に富んだ黄色プラークが発症の引き金となるのに対し,糖尿病では線維石灰化がより強い性状を呈する。

こうした動脈硬化進展様式の違いが,スタチンによるプラーク性状の変化像に影響を与えているのではないかと指摘。

LDL-C値の低下に伴うプラークの安定化・退縮がACSの発症抑制メカニズムの1つと言われている。

また,糖尿病患者ではLDL-C値が正常範囲の場合でもスタチンによるイベント抑制効果が確認されているが,プラーク性状に及ぼす形態学的変化の特徴と臨床予後との関連については,代替マーカーとしての意義も含め,LDL-Cだけでなく,他の脂質プロフィールや背景疾患との関連など,より詳細な解明が期待される。


ハイリスク患者へのEPA追加投与により41%のリスク低下
既にスタチンを服用している脂質異常症患者への高純度EPA追加による心血管イベントの初発・再発予防効果を検討したJELISでは,再発予防群においてEPAによる心血管イベントの有意な抑制が既に報告されている。

今回,同群におけるサブ解析の結果が新たに示された。

それによると,心筋梗塞(MI)の既往を有する群,PCIを受けた群において,それぞれ-27%,-35%の相対リスク減少が認められたほか,MI+PCI群ではリスク減少率が-41%,number needed to treat(NNT)が10との結果が示された。

神戸大学(保健学科)教授の石川雄一氏は,既にスタチン投与を受けているハイリスク患者群において,EPAの追加で大きな再発予防効果が期待できると述べた。

EPAのLDL-C低下とは独立したイベント抑制効果については,ほかにもさまざまな解析が進んでおり,今学会でも高コレステロール血症に加え,高トリグリセライド,低HDL-C血症を呈するマルチプルリスクファクター症例への有用性や,空腹時血糖値の層別解析からEPA群での糖代謝異常改善がCADイベントの抑制に寄与している可能性が報告された。

従来,魚の摂取量が欧米人に比べ多く,CAD発症が少ないとされていた日本人においてなお,EPAによるイベント抑制効果が見られる理由について,フロア,コメントスピーカーたちからもより詳細なメカニズム解明を望む声が聞かれた。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0804/080402.html

出典 MedicalTribune 2008.4.17

版権 メディカル・トリビューン社

<番外編>
心房細動発作がまれな高血圧患者にも早期から抗凝固療法を
〔独ボーフム〕高血圧患者は心房細動を発症しやすく,血栓塞栓性脳卒中の発症リスクが正常血圧者よりも高い。

ザールラント大学(ホンブルク)第3内科のMichael Bohm教授は「高血圧で発作性心房細動が認められる患者に対しては,ためらうことなく経口抗凝固療法を適用すべきである。その際,出血リスクの上昇を 危惧する必要性は低い」とドイツ高血圧連盟の第31回学術会議で報告した。

CHADS2スコアで治療の必要性を判定
Stockholm Cohort Study on Atrial Fibrillation(SCAF)試験からは,発作性心房細動患者の予後は持続性心房細動患者の場合と同等に不良であることが示された。
抗血栓療法は,発作性心房細動患者に対しても有効であるが,CHADS2スコアを用いれば最も容易にリスクを判定でき,アスピリン投与だけで十分なのか,経口抗凝固療法が必要かを判断できる。
CHADS2スコアでは,うっ血性心不全,高血圧,75歳を超える高齢,糖尿病,脳卒中の5つをパラメータとし,4番目までのパラメータをそれぞれ1点,脳卒中のみを2点として合計点を計算する。

点数が1点以上の場合には経口抗凝固療法を検討すべきであり,高血圧にのみ該当する患者でも例外ではないという。2点以上であれば経口抗凝固療法が必須となる。
高血圧患者に抗凝固療法(プロトロンビン時間―国際標準化比;PT―INR2~3)を実施しても,出血リスクは正常血圧者より高くはならない。

しかし,phenprocoumonに加えて,抗血小板薬も投与されている高血圧患者(心血管インターベンション後など)では,出血性合併症の発症頻度がやや上昇する。

このため,長期間にわたる"血小板機能の二重の抑制"が必要となるタイプのステント留置は,心房細動を伴う高血圧患者には行うべきではない。
 
TOPICS FROM EUROPE
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160063&year=2008

出典 MedicalTribune 2008.4.17

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他に

「井蛙内科/開業医診療録」 
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MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
無症状中等度リスク例評価などに有用

岩手医科大学放射線医学の吉岡邦浩准教授らは,多検出器配列CT(MDCT)や電子ビームCT(EBT)を用いた石灰化スコアによる冠動脈石灰化定量評価の有用性について検討。
その結果,「無症状中等度リスク例でのリスク評価や非典型胸痛例での冠動脈疾患の否定,冠動脈造影(CTA)との組み合わせに有用だが,日本人のデータベースがないことが最大の問題点」と報告した。

米国人は石灰化スコア高い?
石灰化スコアは20年ほど前に開発されたEBTを用いて心臓を撮影し,冠動脈の石灰化を検出する。
次に各スライスの石灰化面積×CT値による重み付け(1~
4)の総和を石灰化スコアとする。
また,現在はMDCTでも冠動脈の石灰化が撮影できるようになった。
両者のデータは良好な相関があり,冠動脈石灰化スコアのエビデンスとして,吉岡准教授は米国心臓協会(AHA)のscientific statement()を紹介した。

 

石灰化スコアの適応としては,
(1)無症状例での冠動脈疾患リスク予測
(2)非典型胸痛例での冠動脈疾患可能性判定
(3) CTAとの組み合わせによる診断能向上
― の3つがある。
 
(1)についてはAHAからFramingham risk score(FRS)による層別化後の実施が推奨されており,FRS低リスク例および高リスク例での実施は推奨されず,中等度リスク例での実施が適切としている。

(2)については石灰化スコアが0~100未満の場合,冠動脈造影で有意狭窄が見つかる可能性は非常に低い。
 
(3)については確固としたエビデンスはないが,石灰化スコア400以上とCTA所見を併せて診断すれば,特異度の低下もなく,感度が非常に上がるとの報告が多いという。
 
石灰化スコアの問題点は,日本人でのデータベースがないこと。
関川らが40歳代の日本人男性と米国人の一般住民を比較した研究では米国人のスコアが高かったが,無症状の日本人集団と米国のデータとの比較では男性の60歳代,70歳代を除き有意差はなかったという。
 
以上から,同准教授は「石灰化スコアは簡便で情報量の多い検査法であり,無症状の中等度リスク例におけるリスク再評価,非典型胸痛例での冠動脈疾患の否定,冠動脈CTAとの組み合わせで有用だが,日本人のデータベースがないことが最大の問題点である」と述べた。

MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160421&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.4.17
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<CT 参考サイトとブログ>
専門医の期待に応える64列MDCTの高画質
http://blog.m3.com/reed/20070930/1

 

MDCTによる不安定プラークの診断
http://blog.m3.com/reed/20080423/MDCT_

 

胸部CT検査
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamph/pamph_29/panfu29_09.html
心臓は拍動しているため短時間で撮影しないとボケてしまいます。そこで、電子ビームCTという超高速撮影ができるCTが使われてきましたが、最近ではMDCT(multi detector-rowCT、ヘリカルCTとも言います)と呼ばれる一般的な装置でも検査が可能となりました。

 

技術の未来互換性
http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/archives/category/kokoku
電子ビームCTとマルチスライスCTの開発の歴史がわかりやすく語られています。

 

<冠動脈石灰化 参考サイトとブログ>
エストロゲン療法と冠動脈石灰化
http://blog.m3.com/reed/20070923/1

 

血管石灰化
http://blog.m3.com/reed/20080123/1

 

マルチスライスCTによる冠動脈石灰化の評価;電子ビームCTとの比較
http://www.nv-med.com/jcoron/abstract.php?bn=20051102&no=3
MSCT法でもEBT法と同様に冠動脈石灰化の定量的評価が可能であった. また,MSCTで冠動脈石灰化を定量的に評価するにはprospective gating法によるCVSの計測が最も適していると考えられた.
<FRS 関連サイト>
循環器 2005年AHAハイライト
http://physician.pfizer.co.jp/member/cardiology/aha/2005/06.html
FRSにより冠動脈疾患のリスク予知が可能であり,きわめて臨床的有用性が高く実際的な指標である。リスク評価法としての正確度もまずまずであるが,人種によっては不正確なことがあり注意を要する。

女性の総死亡、フラミンガム・スコアとは独立に運動耐容能と相関--WTH研究より

http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/270075.html
健常女性5700人を8年半追跡した米のコホート研究で、年齢や血圧、血清脂質、糖尿病や喫煙習慣の有無など既存の心疾患危険因子を織り込んだ「フラミンガム危険因子スコア」で補正後も、試験開始時の運動耐容能から総死亡リスクを予測できることがわかった。

Clinical Usefulness of Very High and Very Low Levels of C-Reactive Protein Across the Full Range of Framingham Risk Scores.
http://pt.wkhealth.com/pt/re/aha/abstract.00003017-200404270-00024.htm;jsessionid=LRYHDh2CZV4GxXdQYn9w3fFnCvjZTkwGtLZz10NhyhTwNbcYdvM4!-779771550!181195628!8091!-1?nav=reference
Both very low (<0.5 mg/L) and very high (>10 mg/L) levels of hsCRP provide important prognostic information on cardiovascular risk. hsCRP is clinically useful for risk prediction across a full range of values and across a full range of FRS.

クリムト「キス」
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f62000498

 

<番外編>
Reduction in Blood Pressure With Statins
Results From the UCSD Statin Study, a Randomized Trial
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/168/7/721
Arch Intern Med. 2008;168(7):721-727.
親水性、親油性のいずれのスタチンも収縮期および拡張期のいずれの血圧も下がるということです。
その降圧効果は正常血圧者にもみられるという。
この効果は強くはないが有意であり、スタチンの脳卒中や心血管イベントの抑制にも関係しているかも知れない、という結論。
最近のENHANCE試験のショッキングな結果も考慮すると益々スタチンの多面的作用がクローズアップされて来るような・・・。


他に
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第18回日本心血管画像動態学会(会長=三重大学病院画像診断科・武田寛教授)の合同シンポジウム「心血管画像診断法の予後評 価における役割」(座長=三重大学病院画像診断科・佐久間肇・准教授,東京医科大学第二内科・山科章主任教授)

心エコーによる左室径・容量,EF,E/E'
心不全・心筋梗塞の重要な予後指標

川崎医科大学循環器内科の渡邉望氏らは,これまでに発表された国内外の諸データに基づき,心エコー図検査の心不全および心筋梗塞の予後評価における有用性についてレビューし,左室径・容量,左室駆出率(LVEF),左室流入血流速度(E)と僧帽弁輪速度(E')の比(E/E')などは重要な予後評価指標であることを再確認した。

収縮能だけでなく拡張障害を重視
渡邉氏は現在,心エコーでルーチンに行われている検査で得られる左室径 ・容量,左室収縮能,左室拡張能などの指標を用いた予後評価を国内外のエビデンスから検討した。

まず左室の大きさと収縮能については,左室収縮末期径または末期容量が予後に大きくかかわることがわかっており,LVEFまたは左室収縮末期容量が大きいほど予後が悪く,LVEFが同程度の場合は左室容量が大きい群で予後が悪かった。

次に,同氏は弁置換術の術前検査での心エコー図の役割として,大動脈弁置換術前の左室収縮末期径,LVEFが術後生存率と相関することや,僧帽弁逆流(MR)でも術前のLVEF60%以下または左室収縮末期径45mm以上では,心不全発症率が急激に高くなるとのデータを紹介した。

また,現在は従来の収縮能以外に拡張能の重要性が注目されている。
左室拡張能指標としてE波形とE'波形(組織ドプラ法)があるが,E波形では,左室への急速流入血を示すE波および左房収縮を示すA波の形とE波の減速時間(DCT)を評価する。正常例のE波はA波よりも高く, DCTは150msec以上だが,軽度拡張障害ではA波がE波よりも高いabnormal relaxation patternを,高度拡張障害では急峻なE波と小さなA波,DCTが短縮するrestrictive patternを示す()。

 

同氏によると,治療によりrestrictive patternからabnormal relaxation patternに変わる症例に比べ,治療してもrestrictive patternのままである症例は非常に予後が悪いという。

また,abnormal relaxation patternからrestrictive patternになる過程で正常型に近いpseudo-normal patternを示すことがあるが,その判定にはE/E'が有用で,実際にE/E'値と生存率の強い相関が認められているという。

以上の結果から,同氏は「左室 径・容量,EF,E/E'などは重要な予後評価指標である」と述べた。


心エコーによる左室径・容量,EF,E/E'
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160421&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.4.17
版権 メディカル・トリビューン社

芝田米三 油彩3号 静物 画廊
http://page15.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t71896431 

<参考サイト>
左室拡張障害を評価する検査
http://medt00lz.s59.xrea.com/kakuchou/node9.html
拡張障害が進行すると、左房の収縮波形であるA波は増高し、一方でE波は減高する。
同時にE波のdeceleration time は延長し、通常240msec以上になる。
こうした症状は高齢者によく見られ、拡張障害型心不全の危険因子となる。
心不全の症状が明らかとなり、左室拡張末期圧が左房圧を超え始めるようになると、この2つの波の高さは逆転し、E波が再びA波より高くなるようになる。
このとき、肺動脈血流も、主に心室の拡張期に流れるようになり、S波が減高し、D波の増高が生じるようになる。
 

心不全の病態の理解
http://www.lifescience.jp/ebm/cardiologyfrontier/no4/theme1.html
■心不全症例はいずれも拡張機能障害を伴う。すなわち左室駆出率(LVEF)が低い症例でも,心不全症状を伴う収縮不全症例では必ず拡張機能障害が加わっている 。
■拡張不全は拡張機能異常による心不全であると定義されてきた感があるが,拡張能は細胞レベルからポンプレベル,生体レベルまで非常に複雑な機構をもつため,それをひとつの指標で表すことには無理がある。また拡張不全では高血圧を合併していること,動脈硬化が高度であることが多い。拡張不全を心臓の異常としてのみとらえるのではなく,心臓と動脈系のミスマッチとしてとらえることも重要である。

拡張能の基礎的知識
http://square.umin.ac.jp/kennsa/echocardiography/text/19990109sumi/diastolefunction.html

心エコー 正常値
http://medt00lz.s59.xrea.com/echo/node2.html#SECTION00200200000000000000
左室内伝播速度が60cm/sec以下のときには左室拡張能低下
左室流入圧波形の E波のDcTが255msec以上のときは拡張能低下

心機能指標の標準的計測法とその解説
http://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/JVM00002.PDF
左室流入血流速度波形
left ventricular inflow velocity pattern,
僧帽弁血流速度波形
transmitral flow velocity pattern (TMF)
拡張期に左房から僧帽弁を通過して左室に流入する血流の速度波形は, 左室充満状態を反映するので, 左室拡張
機能の評価に有用である.
パルスドプラ法により計測する.
心尖部左室長軸像, あるいは四腔像で, サンプルボリュームを僧帽弁先端部に置き, 左室流入血流と超音波ビームが平行になるように設定して計測する.
拡張機能正常例では, 左室急速流入血流速度early diastolic filling velocity (E 波) は, 心房収縮期流入血流速度atrial filling velocity(A 波) より大きい. 左室拡張能が低下し, 左室弛緩が遅延すると, 左室の等容弛緩時間isovolumic relaxation time(IRT) が延長し, E 波が低下し, E 波の減速時間deceleration time (DT) が延長する.
この状態は代償性のA 波の増高を伴うため, E A は1.0 以下になる. これは弛緩異常abnormal relaxation を示す.
TMF は左房・左室圧較差に規定されているため, 左心不全の進行により左房圧が上昇すると, IRT は短縮し, E 波は増高し, DT は短縮する.
E A は1.0 以上になり, 一見正常パターンになる.
この状態を偽正常化pseudo-normalization という.
重症心不全, 拘束型拡張障害を呈する疾患では, E A が2 以上に増加し, IRT は60 msec 以下, DT が150 msec 以下に短縮する.

ドプラ心エコー法による心不全患者の左室拡張機能の評価
http://www.ex.biwa.ne.jp/~k-s-ucg/dai1bu.htm

Left Ventricular Diastolic Function
http://www.echocardiology.org/diastolicfunction.htm

CLINICAL ASSESSMENT OF LEFT VENTRICULAR DIASTOLIC FUNCTION
http://heart.bmj.com/cgi/content/extract/89/2/231

Diagnosis and Management of Diastolic Dysfunction and Heart Failure
http://www.aafp.org/afp/20060301/841.html

 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
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足は動脈硬化の窓

戯れ言たれる侏儒 / 2008.04.24 00:10 / 推薦数 : 1

循環器科で開業されている先生方の多くはそうでしょうが、当院でも四肢血圧測定を行っています。

いわゆる「血管年齢測定」という誰でも飛びつきそうな検査が出来るわけです。

測定機器は大雑把にオムロン社(PWV標示)とフクダ社(CAVI)の2種類のようです。
当院では後者を採用しています。
大病院では、このような機器を採用している話は血管外科以外ではあまり聞きません。
しかし臨床面においてこの検査は、間歇は行やシビレの訴えのある患者の場合、血行障害か糖尿病などの代謝異常が原因か脊柱管症状群などの整形外科的疾患かの鑑別威力を発揮します。
さて、きょう循環器専門医も足の循環も気を配ることが大切だというお話です。

インターベションをされる施設では、」術前の四肢血圧測定は常識だと思いますが。

 足の異変から健康状態を知り,閉塞性動脈硬化症(ASO)を見逃さない

下肢の冷感やしびれ感から始まるASOは全身の動脈硬化の一部分症であり,ASOによる足の異変は,多くの場合,動脈硬化の終末期に表れることが知られています。

コメンテーター
重松 宏 氏 東京医科大学外科学第二講座主任教授

Q
最近,足を診ることが重要と言われていますが,足を診て具体的にどのように診断するのですか?

A
足の問診,視診,触診をきめ細かく行い診断していきます。例えば,間歇性跛行がある場合,ASOや腰部脊柱管狭窄症(LSCS)が疑われます。
また,向こう脛のむくみは心疾患や腎疾患の表れである場合もあります。

何らかの疾患が原因で,さまざまな下肢症状が表れることがあります(図 1)。


例えば,普段はむくみにくい部位である「向こう脛」がむくむようであれば,心疾患や腎疾患が疑われます。
また「ふくらはぎ」の痛みからは,間歇性跛行を発見することができ,間歇性跛行は血管狭窄・閉塞によるASOや神経圧迫などによるLSCSの特徴的な症状の1つです。
このように,足を診ることは,単なる下肢疾患だけではなく,全身の動脈硬化の一部分症でもあるASOや心疾患,腎疾患などの発見にもつながるため,問診,視診,触診をきめ細かく行うようにしています。

Q 足の冷感,しびれ感から始まるASOの合併症や予後について詳しく教えてください。

A
ASOは虚血性心疾患,脳血管疾患などの動脈硬化症との合併率が高く,生活習慣病も並存する場合が多い疾患であり,その予後はきわめて不良です。

ASOは全身の動脈硬化の終末像として表れる場合が多く,実際,虚血性心疾患や脳血管疾患などとの合併率が高いことが報告されています(図 2)。
つまり,「足は全身の動脈硬化の窓」と捉えることができます。
また,ASOがあれば高血圧,糖尿病,脂質異常症などの生活習慣病,すなわち動脈硬化症のリスクとなる疾患が並存している割合が高いことも注目すべき特徴の1つです。

またASOでは患者QOLの低下に加え,血管イベントの発生率が高く,その予後はきわめて不良です。
間歇性跛行が見られる患者の5年生存率は7割程度と乳がんよりも悪く,大腸がんと同程度とも報告されています。
高血圧,糖尿病,脂質異常症,喫煙歴があるなどのASOの危険因子を有する患者に対しては,問診で積極的に足の冷感・しびれ感や間歇性跛行などの自覚症状を聞き出すとともに,触診で足背動脈の脈拍減弱・消失を確認し,潜在しているASO患者を発見する必要があります。
こうしてASOを可能な限り早期のうちに発見し,生活指導や治療を行うことが重要です。

Q
ASOに対する薬物治療について教えてください。

A
自覚症状の改善と血管イベント発生抑制を念頭に,経口ASO治療薬などを軽症のうちから開始します。

ASOの薬物治療に際しては,患者の重症度を見極め,軽症のうちから開始することが重要です。
ASOの原因である血管狭窄・閉塞に対して抗血小板薬が有用であり,わが国ではその薬剤の種類も豊富です。
経口ASO治療薬のうち,プロスタサイクリン(PGI2)誘導体であるベラプロストナトリウム(ドルナーR)は,抗血小板作用に加えて血管拡張作用を有しており,ASO患者の自覚症状を改善することが報告されています(図3)。
また,生体内物質であるPGI2は血管内皮細胞の保護作用を有しており,その誘導体であるベラプロストナトリウムには,ASO患者を対象とした全身の血管イベント発生抑制についてのメタ解析で,プラセボに比べ全身の血管イベント発生を抑制することが報告されています。
そのためベラプロストナトリウムはASOにおける薬物治療の目標である自覚症状の改善と血管イベント発生抑制の2つの観点から期待できる薬剤の1つと言えます。
患者の足関節/上腕血圧比(ABI)が0.5以下であったり,跛行出現距離が100m以下であるような場合には手術治療の可能性を考慮し,一度専門医へ紹介することをお奨めします。

足は動脈硬化の窓
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160461&year=2008
 

出典 Medical Tribune 2008.4.17
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田崎広助『朱富士(A)』 リトグラフ【額付】
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n64318232

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第18回日本心血管画像動態学会(会長=三重大学病院画像診断科・武田寛教授)の合同シンポジウム「心血管画像診断法の予後評 価における役割」(座長=三重大学病院画像診断科・佐久間肇・准教授,東京医科大学第二内科・山科章主任教授)

MDCTによる不安定プラークの診断
特徴なくても破裂の可能性

高瀬クリニック(群馬県)循環器科の近藤武氏らは,急性冠症候群(ACS)発症前に撮影されたMDCTによる冠動脈を検討し,不安定プラークの特徴を備えていないプラークが6か月後に破綻した1例を提示し,現段階ではどのプラークが破綻するか予測することは困難であると報告した。

CT画像は病理像と一致
不安定プラークの病理像は,血管の外径が大きく(positive remodeling),壊死性コア(断面積の25%以上)やプラーク自体が大きい(血管内腔断面積の50%以上)。
また,血管壁に入り込んでいるvasa vasorumという細い栄養血管に富み,2mm前後の小さな石灰化を伴う。
 
また,不安定プラークは男性で1例当たり3個程度見られ,その好発部位は左前下行枝(LAD)の6番に圧倒的に多く,そのほか右冠動脈の1番,回旋枝の11番に多く,末梢血管や左冠動脈主幹部(LMT)は比較的少ない。
不安定プラークは被膜の破綻,血栓形成,血栓器質化による被膜の肥厚を繰り返すことで内腔の狭窄はjump up(急激に狭窄)する。
しかし,近藤氏は時には血栓が内腔を埋め尽くし心筋梗塞を起こすと説明した。

CTでこれら不安定プラークがどう見えるかについて,同氏はACSで,直ちにPCIが行われず,CT検査が実施された症例のCT画像を示し,
(1)positive remodeling
(2)小さな石灰化
(3)黒く見えるソフトプラーク
―など病理像と一致することを指摘した。
ACS発症6か月前と1年前にCT検査が行われていた3例の冠動脈評価の結果,2例は不安定プラークの特徴を備えていたが,他の1例では数個のプラークが見られたものの,破綻したのは必ずしも大きなソフトプラークではなかった)。


以上から,同氏は「ACSの重大な原因となる不安定プラークについて,後ろ向きの検討では,
(1)positive remodeling
(2)ソフトプラーク
(3)小さな石灰化
―などの特徴がわかっているものの,われわれのクリニックの前向きの検討では必ずしもこれらの特徴を備えていなくてもプラーク破裂が起こったので,今後は多施設共同研究によるさらなる検討が必要」と結んだ。
 
MDCTによる不安定プラークの診断
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160421&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.4.17
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ピカソ  リトグラフ(人物)
http://page18.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w22750690

<参考サイト>

専門医の期待に応える64列MDCTの高画質
http://blog.m3.com/reed/20070930/1
 

不安定プラーク
http://blog.m3.com/reed/20070921/1
 

予防的PCIの多用に厳しい批判
http://blog.m3.com/reed/20080323/1

Acute Coronary Syndrome (ACS)
予後のカギ握るプラークの型
http://www.mochida.co.jp/dis/jelis/jlnwepm3.html
プラークが明らかな破裂をしないのに冠動脈に高度の狭窄が生じ、血栓が形成される例 がみられる。

プラークの安定化および不安定化に
関わる単球の機能
http://www.kessen-junkan.com/2007031501/Q01.pdf
不安定プラークは,脂質を多く含み,線維性被膜が薄く,炎症細胞の浸潤が多く,血管平滑筋細胞やコラーゲンの少ないプラークとされている。
さらに不安定プラークは,薄い線維性被膜と拡大した脂質コアを有する偏心性病変,アポトーシスに陥ったマクロファージや血管平滑筋細胞からなる壊死性コア(necrotic core)を持つ。
 
病理からみた急性冠症候群
http://www.e-clinician.net/vol47/no489/pdf/sp_489_07.pdf

 

血管内プラークイメージングを用いた
不安定プラークに対する治療戦略
- その現状と未来展望 -
http://www.livalo.com/b/pdf/extract_060926.pdf
プラークイメージングの時代が到来した。血管内エコー法、血管内視鏡、OCT、MDCT、MRIなど、ありとあらゆる物理媒
体を用いて、プラークからの情報を得ようとする試みがなされている。その中で、いかにプラークの不安定性を評価し、その経時的変化を追うことができるかどうかが一つのメインテーマとなっている。

 

不安定プラークと心筋梗塞
http://tomochans.exblog.jp/5185998/

 

CTで冠動脈壁を見る-不安定プラークの診断
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamph/pamph_64/panfu64_08.html
CTAには、カテーテル法ではわからない冠動脈の異常が診断できるかもしれない、という期待もあります。
最近、冠動脈壁が注目される背景には、心筋梗塞の起こりかたについての考え方の変化があります。
昔は、心筋梗塞は冠動脈の動脈硬化が進んで狭窄が強くなり、そのなれの果てに起きるものと考えられていました。
もちろんそういった場合もあるのですが、最近では、まだ狭窄が軽いうちに脂質を含む軟らかい動脈硬化プラークが破綻して血栓ができ、それが冠動脈を閉塞して梗塞を引き起こすほうがずっと多いことがわかってきました。
そこで、このような破綻しやすい「不安定プラーク」を前もって見つけることができれば、心筋梗塞の発症予防につながる可能性があります。CTで脂肪は黒く見えるので、プラークの大きさだけでなく、中の性状もわかるのではないか、と期待されていて、CTAによる不安定プラーク診断の研究が進められています。

 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)                 があります。

 

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第18回日本心血管画像動態学会(会長=三重大学病院画像診断科・武田寛教授)の合同シンポジウム「心血管画像診断法の予後評 価における役割」(座長=三重大学病院画像診断科・佐久間肇・准教授,東京医科大学第二内科・山科章主任教授)

坂崎診療所(京都府)の多田村栄二氏は,非急性期の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)はエビデンスに基づくことなく,個々の循環器内科医の裁量により施行されていることにより,毎年,数千億円もの医療費が無駄遣いされている可能性を指摘した。

心筋SPECT結果と予後が相関
多田村氏は,初めに,安定労作性狭心症患者を対象としたJ-SAP Study1-1や米国大規模studyのCOURAGE trialで,薬物治療先行群とPCI先行群の心臓死および急性冠症候群(ACS)発症率などの長期予後に有意差がなかったとの結果を紹介し,「非急性期PCIは数百万円もの医療費をかけている割に長期予後改善に結び付かない有効性の限られた医療である」とコメント。
「冠動脈に狭窄があれば,その狭窄を解除しなければ心臓発作や死亡の高リスクにさらされるのではないか」との単に直感的な不安に基づくPCI医療の非合理性を指摘した。

次に同氏は心臓核医学のエビデンスとして,負荷心筋SPECTで欠損領域が認められない患者における重大な心事故発生率は非常に低い(0.6?0.9%以下)ことを指摘した。
また,米ロサンゼルスのグループが行っている心筋SPECTによる虚血のスコア化は心臓死発生率と相関し,虚血範囲10%以下の群を薬物治療群と血行再建群に分けて予後を比較したところ,薬物治療群で予後が良好であった()。

 

米国では心臓核医学検査は無用なPCIを抑制するエビデンスとして重要視されている。
また,日本のエビデンスとして,心筋SPECTで見られた血流異常の程度別に患者予後を検討したJ-ACCESSでも血流異常が顕著なほど心血管イベントが多く,日本人における心血管イベントの発生率は同様の虚血程度でも米国人の2分の1から3分の1程度であった。

現在,米国ではもともと心血管リスクが低い患者には,リスクとコストの高いPCIを行う合理性はなく,低リスク例には内科的管理を行い,一定以上のリスクを持つ患者にのみ血行再建術が施行されている。
最後に,同氏は「高額でありながら有効性の限られているPCIを無原則に容認,奨励する日本の独特の保険制度は,医療費の観点から考えると大きな社会的な脅威である」と結んだ。

無原則なPCIは社会の脅威に
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41160421&year=2008
出典 Medical Tribune 2008.4.17
版権 メディカル・トリビューン社

<参考サイトとブログ>
J-SAP Study1-1
http://www.gclew.com/gakkai/70th_jcs/contents/24_02.php
(第70回記念 日循総会)
低リスク安定労作性狭心症に対する先行療法の選択に欧米との違いが
安定労作性狭心症は、冠動脈病変の部位による死亡率の高低により高リスク安定労作性狭心症(3枝病変、左主幹部病変、前下行枝起始部病変)と、低リスク安定労作狭心症(上記以外の1枝、2枝病変)に分けられる。
両者への治療戦略は異なり、欧米のガイドラインでは、前者に対しては冠動脈バイパス術(CABG)を初期治療とするCABG先行療法が、後者に対しては薬物療法を初期治療とする薬物先行療法が推奨されている。
一方、日本のガイドラインでは、前者に対しては、欧米同様CABG先行療法が、後者に対しては、経皮的冠動脈形成術(PCI)を初期治療とするPCI先行療法が奨励されている。
そのため日本における患者一人当たりのPCI施行数は米国の2.2倍と高いが、どちらが患者にとって有益なのかは明らかではない。そこで藤原氏らは、全国34施設の協力により、日本人における安定労作性狭心症に対する薬物先行療法とPCI先行療法の長期予後について検討した。
PCI先行療法の優位性認めず:J-SAP 1-1 study
J-SAP 1-1 studyでは、低リスクの安定労作性狭心症患者382例(薬物先行療法群190例、PCI先行療法群192例)を対象に、平均3.5 年間の長期予後を検討した。その結果、心疾患死亡率は、薬物先行療法群が1.6%、PCI先行療法群が2.6%、心疾患死亡+急性冠症候群発症の頻度はそれぞれ2.1%、4.7%と、いずれも有意な群間差はみられなかった。
また1年後の狭心症症状改善度も、薬物先行療法群とPCI先行療法群は同等であり、医療費はPCI先行療法群が有意に高く、治療1年目は薬物先行療法群の4.4倍、2年目は3.1倍だった。
高リスク安定労作性狭心症にはCABG先行療法が優れる:J-SAP 1-2 study
一方、 J-SAP 1-2 studyでは、高リスクの安定労作性狭心症患者176例(薬物先行療法群77例、CABG先行療法群99例)を対象とし、平均3.4年間観察した。その結果、心疾患死亡率は薬物先行療法群9.1%、CABG先行療法群2 %、心疾患死亡+急性冠症候群発症の頻度はそれぞれ11.7%、3%と、CABG先行療法群で有意に低く、1年後の狭心症症状改善度もCABG先行療法群が有意に優れていた(p<0.05)。
医療費は、1年目はCABG先行療法群が薬物先行療法群の2.3倍と高かったが、2年目は同等だった。
このような検討結果から、低リスクの安定労作性狭心症患者の長期予後は、薬物先行療法とPCI先行療法とでは差がなく、また経済性の面から薬物先行療法の選択が、一方、高リスク安定労作性狭心症患者には、CABG先行療法の選択が好ましいと藤原氏は結論づけた。
ただし、J-SAP 1 studyは、無作為ではあるが患者の登録がレトロスペクティブに行われたため一般的症例群を反映していない可能性が指摘される。
このため、現在、低リスクの安定労作性狭心症患者を、登録時からプロスペクティブに検討するJ-SAP 2 studyが進行中であり、その結果が待たれている。

JSAPとCOURAGE
http://blog.m3.com/reed/20080322/JSAP_COURAGE

COURAGE trial
Optimal Medical Therapy with or without PCI for Stable Coronary Disease
http://content.nejm.org/cgi/content/full/NEJMoa070829v1
(原著です)

COURAGE TRIAL:Research Released at ACC - Percutaneous Coronary Interventions (PCI) Does Not Reduce Heart Disease Deaths as Compared to Medical Management in Stable Coronary Patients
http://www.clevelandclinic.org/heartcenter/pub/news/archive/2007/courage3_28.asp

Clinical Outcomes Utilizing Revascularization and Aggressive Drug Evaluation
http://www.ebm-library.jp/att/detail/61084.html

Medical Therapy Takes COURAGE: No Benefit of PCI Over Optimal Drugs for Preventing Events in Stable CAD
http://www.medscape.com/viewarticle/554120


COURAGE trial
http://blog.goo.ne.jp/suzukit_tky/e/838b6cf3fe48d6f691b239156497645b

ブログ2周年は循環器のホットなトピック
http://www.dryumi.com/?p=261
(以前にも紹介させていただいた在米の循環器医のブログです)

 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)                 があります。

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きょうはバルサルタンについてさらってみました。
もとよりバルサルタンを宣伝するつもりはありません。
バルサルタンを通してARBを俯瞰してみたいという意図です。
ONTARGETの結果でわかるとおりARBはACEIを認容性以外では超えることができませんでした。

ONTARGETの結果を考察する
 http://blog.m3.com/reed/20080412/ONTARGET_

そんな中で最後のARBと目される6番目のイルべサルタンが4月16日付で製造販売承認を取得したということです。
10年以上前から海外では発売されており「長時間作用型ARB」という肩書きを持っています。
エブデンスがすべてというようなARBの世界でオオトリとして登場したこの薬剤。
評価ははたしてどうでしょうか。
イルベタン(シオノギ)、アバプロ(大日本住友製薬)として6月頃発売される予定です。
パンフをみると両社とも腎臓をイメージした絵を使っています。
「腎保護作用」を「売り」にするようです。

 

塩野義製薬、高血圧症治療剤「イルベタン錠」の製造販売承認を取得
http://health.nikkei.co.jp/release/drug/index.cfm?i=2008041704304j5
イルベサルタンは、サノフィ・アベンティス社(本社:フランス)が創製し,海外ではサノフィ・アベンティス社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ)が共同で開発した長時間作用型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)です。
本剤は、軽症から重症の高血圧に対して24時間持続する安定した降圧効果に加え、海外では、主要なガイドラインにも記載されているIRMA2、IDNTといった早期から末期の腎症まで対象とした腎保護作用のエビデンスを有する唯一のARBであり、1997年に発売されて以来高い評価を受けています。
本剤はすでに海外においては86ヶ国で発売されており、2007年の全世界での売上げは約3,000億円で、ARBのトップブランドの1つとして使用されています。

高血圧治療におけるバルサルタンの位置付けと展望
高血圧を伴うメタボリック・シンドロームや高齢者高血圧などにおいてARBを選択することの意義をどう考えるとよいのか―。

堀内 正嗣 氏(司会) 
愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学 教授
樂木 宏実 氏 
大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学 教授
伊藤 裕 氏 
慶應義塾大学内科学 教授

バルサルタンが示した強い降圧効果
JIKEI HEART Studyの到達血圧値131/77mmHg
堀内 
始めにバルサルタンの持つ強い降圧効果を取り上げたいと思います。
日本人高血圧患者を対象としたJIKEI HEART Studyでは,従来治療にバルサルタンをadd-onすることにより131/77mmHgまで降圧することに成功しました。
この到達血圧値は,これまでに実施された高血圧大規模臨床試験のなかでも一番低い値となりました。

樂木 
わが国の高血圧治療ガイドライン(JSH)2004の改訂が進んでおり,来年早々には改訂版であるJSH2009が報告になりますが,JIKEI HEART Studyで達成された降圧値は,改訂版における降圧目標値に大きな影響を与えることになると思います。

伊藤 
われわれが実際に使った感覚でも,バルサルタン40,80,160mg/日と用量依存的に降圧効果が確実になるとの印象があります。

堀内 
われわれの基礎的検討では,バルサルタンはAT1受容体に対する選択的な強い阻害作用,そして同時にAT2受容体に対する刺激作用という2つの特徴を持つことが示されました。

樂木 
バルサルタンの強い降圧作用を示す海外の臨床データも多数あるようですね。

堀内 
そうですね。
各種ARBと比較すると,バルサルタン80mg/日の降圧効果が強いことがFogari Rらの報告(二重盲検比較―クロスオーバー試験―)で明らかになっています(Curr Ther Res 63:1-14, 2002)(図1)。


 

一方,降圧度だけでなくレスポンダーレート が高いかどうか も重要です。
軽症~中等症高血圧患者を対象にバルサルタン80mg/日(84例)とCa拮抗薬(84例)を検討したところ,レスポンダーレートに有意差はないものの,バルサルタン群で優れる傾向がありました(Corea L, et al:Clin Pharmacol Ther 60:341-346, 1996)。
また,バルサルタン160mg/日(528例)と他ARBとの検討においてもバルサルタン群でレスポンダーレートが高かったとの報告もあります(Hender T, et al:Am J Hypertens 12:414-417, 1999)。
また,低レニンが多いアフリカ系米国人の高血圧患者に対してバルサルタンが有効であったことが報告されており(Pool J, Oparil S et al:ISH 2000 report),PDR(Physicians' Desk Reference)では,数種類のARBのなかでバルサルタンだけが人種差・性差・年齢に関係なく降圧効果を示すとの記載があります図2)。


 

いずれにせよ,バルサルタンは利尿作用を持つことが報告されていますから(Marc de Gasparo, et al:Am J Physiol 273:R1676-1682, 1997),こうした利尿作用のために低レニンにも有効であった可能性があります。
わが国でも埼玉医科大学腎臓内科教授の鈴木洋通先生らは,腹膜透析療法(CAPD)を受けている患者を対象とした検討で,バルサルタン投与により尿量が増加したと報告しています。

メタボリック・シンドロームとARB
堀内 
続いてメタボリック・シンドロームに焦点を当てたいと思います。
伊藤先生は,生活習慣病の重積によりドミノの駒が倒れるように,心血管イベントが連鎖して生じてくるというメタボリックドミノの概念を提唱しておられます。
メタボリック・シンドロームに対してARBを使うことの意義についてはどうお考えですか?

伊藤 
メタボリック・シンドロームにはインスリン抵抗性が大きく関与していると考えられますが,血管拡張作用を持つ薬剤はinsulin deliveryをよくするので,インスリン抵抗性の改善に有用であると思います。
一方,レニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬は,脂肪細胞などのインスリン標的臓器に対するアンジオテンシンII(AII)の作用を遮断するわけですから,根本的な所に直接作用して,いわば原因治療というかたちでインスリン抵