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きょうは
第48回日本脈管学会総会ランチョンセミナー
での特別企画で勉強しました。
特別企画
第48回日本脈管学会総会ランチョンセミナー
血管内皮機能評価の標準化への試み
血管内皮は,血管の恒常性維持に欠かせない多様な機能を備えている。
血管内皮機能が障害されると,動脈硬化の発生・進展・破綻を来し,最終的には心筋梗塞や脳卒中を引き起こす。
このため近年,その障害を動脈硬化の起点(イニシャルステップ)として捉える重要性が指摘され,さまざまな評価法が考案されている。
昨秋松本市で開催された第48回日本脈管学会総会ではランチョンセミナー「血管内皮機能評価の標準化への試み」が企画され,広島大学大学院心臓血管生理医学准教授の東幸仁氏と,久留米大学心臓・血管内科准教授の松岡秀洋氏が講演した。
東氏は,血管内皮機能測定の意義を中心に解説。松岡氏は超音波によるFMD(Flow-Mediated Dilation:血流依存性血管拡張反応)検査の進め方を紹介し,その標準化の方向性を示した。
座長
石橋 豊 氏 島根大学病院循環器内科 副科長

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講演1
血管内皮機能測定 : 血中マーカーからプレチスモグラフまで
広島大学大学院心臓血管生理医学 准教授
東 幸仁 氏
簡便で被検者負担が小さいFMD検査が標準法の候補
まず東氏は,血管内皮機能とその障害機序について概説した。
血管内皮は,血管透過性の制御や血栓形成・凝固線溶系の調整 ,接着因子の発現,細胞外マトリックスの産生,リポ蛋白リパーゼの結合,血管壁細胞の遊走・増殖能の制御,血管トーヌスの調節などにかかわっている。
こうした機能が高血圧や高脂血症,糖尿病,肥満,加齢,喫煙,運動不足,閉経といった心血管リスク因子によって障害されると,動脈硬化の発生・進展,ひいては心血管疾患の発症をもたらす。
動脈硬化のイニシャルステップとして,血管内皮機能障害が注目されるゆえんである。
そこで同氏は,動脈硬化に由来する重大疾患の早期発見と治療効果の判定に血管内皮機能の評価が役立つとし,おもな評価法を示した(表)。

このうち頻用されているのは,前腕動脈でのプレチスモグラフによる血流量測定と,超音波によるFMD測定である。前者は抵抗血管,後者は導管血管を観点とする方法で,それぞれに一長一短がある。
特異性に優れるプレチスモグラフは今日のゴールドスタンダードと言えるが,同氏は「標準法の候補としては,簡便で被検者負担が小さいFMD検査が最有力であると考えている」と述べた。
内皮機能評価は治療効果の判定・イベント予測に有用
続いて東氏は,血管内皮機能に関する代表的な知見を整理した。
ヒトの血管内皮機能について世界で初めて報告したのは,Panzaらである(N Engl J Med 323: 22, 1990)。
彼らは,高血圧例と正常例の前腕血流動態を比較検討した。
すると高血圧例では,正常例で見られるアセチルコリン依存性の血流増加が鈍化していた。
血管平滑筋を直接拡張する亜硝酸薬に対する反応性は,正常例と差がなかった。
高血圧例では血管内皮機能が障害されていることが示された。
その後Tingらが,2 型糖尿病例と高脂血症例でも同様に血管内皮機能が低下していると報告。
東氏らは,心不全例や閉塞性動脈硬化症例での血管内皮機能異常を確認している。
一方,障害された血管内皮機能は生活習慣の是正や塩酸サルポグレラート(商品名:アンプラーグR)などの薬物療法,血管新生療法によって改善が期待される。
したがって血管内皮機能を指標として,動脈硬化重症度や治療効果を評価することができる。
またPerticoneらは,高血圧例を血管内皮機能のレベル別に84か月追跡。
低レベル群のイベント発生率が,中レベル群および高レベル群と比べて有意に高いことを明らかにした。
このことから,血管内皮機能をイベント予測因子として評価する意義もうかがえる。
FMDは血圧などと同様に検診項目に加えられるべき
ところで東氏らは,より簡便な血管内皮機能評価法の確立を目指し,動脈硬化の新たなバイオマーカーの探索にも取り組んでいる。
例えば健康人の血管内皮前駆細胞(EPC)数は,Framinghamリスク因子と逆相関するが,FMD検査で評価した血管内皮機能レベルと相関し,心血管合併症の規定因子になりうることが示されている。
また,細胞骨格を制御するRhoキナーゼ(ROCK)の活性を低下させると,一酸化窒素(NO)の産生が増加して血管内皮機能が改善すると考えられている。
同氏は「こうした血中マーカーの研究を推進しつつ,まずは汎用性に優れたFMD検査が血管内皮機能評価の標準法として普及することを期待している。
血管内皮機能の正常値が定義されれば動脈硬化性疾患の治療効果の指標,病態解明の手掛かり,さらには大規模臨床試験の代理エンドポイントとして活用できる。
近い将来,検診項目に血圧,BMIなどと並んでFMDが加えられることを願っている」と述べ,講演を終えた。
Medical Tribune2008.1.17
版権 メディカル・トリビュン社
血管内皮障害と心血管病
http://www.lifescience.jp/ebm/taidan/crza_0408/1.htm
血管内皮機能・FMD検査のユネクスのホームページ
http://www.unex.co.jp/top_jpn.html
<血管内皮機能とは>
血管内皮は解剖学的には血管の最も内層に位置しており、一層の細胞層(血管内皮細胞)よりなっています。血管内皮は血管内腔と血管壁を隔てるバリアーのようなものと考えられていましたが、1980年代に入って血管内皮より様々な生理活性物質が産生・分泌されることが明らかとなってきました。特に、一酸化窒素(NO)という生理活性物質は非常に重要です。正常な血管内皮は血管の拡張と収縮、血管平滑の増殖と抗増殖、凝固と抗凝固作用、炎症と抗炎症作用、酸化と抗酸化作用を有しておりこれらのバランスにより血管トーヌスや血管構造の調節・維持に働いています。全身の血管内皮を集めることができると仮定しますと、総重量は肝臓に匹敵しますし、一面に敷き詰めることができれば、総面積はテニスコート6面分にも匹敵します。このことより、血管内皮はヒト最大の内分泌器官とも称せられております。血管内皮が障害されますとこれらのバランスが崩れ血管トーヌスや血管構造の破綻へとつながっていきます。動脈硬化は血管内皮機能障害(傷害)を第一段階として発症し、さらに進行すれば循環器合併症(狭心症、心筋梗塞、脳卒中など)を引き起こすことが知られています。従って、血管内皮機能を知ること(正常か異常か)は非常に大切です。血管内皮を障害する病態、因子はよく知られております。それは高血圧、高脂血症、糖尿病などの病気、肥満、運動不足、喫煙、塩分の過剰摂取、閉経などの因子も血管内皮の障害に働きます。血管内皮機能障害は不可逆的なものではなく薬物治療、補充療法、生活習慣の修正などにより改善することも知られております
http://home.hiroshima-u.ac.jp/angio/endothelium.html
FMD Measurement
http://bme.pe.u-tokyo.ac.jp/research/vessel/vessel.html
脂質降下療法と血管内皮機能
http://square.umin.ac.jp/pb165/edr/
血管内皮機能
http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed2/kouketsu/htn11/page3.html
他に
「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
があります。
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