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腎疾患患者の血圧リズムが正常化
降圧薬服用時間の朝から夜への変更
〔ニューヨーク〕 ナポリ第 2 大学(イタリア・ナポリ)腎臓病学のRoberto Minutolo博士らは,夜間の血圧低下が鈍い"non-dipper"型血圧日内リズムを有する慢性腎疾患(CKD)患者では,降圧薬の服用時間を朝から夜に変更することで正常な血圧日内リズムが回復できるとする研究結果を米国腎臓財団(NKF)の American Journal of Kidney Diseases(2007; 50: 908-917)に発表した。
尿蛋白質量も改善
以前の研究で,健康人では夜間に血圧が10%以上低下するが,夜間の血圧低下が鈍いnon-dipper型の患者では心血管リスクが高いことが明らかにされている。
2007年12月に発表されたデータによると,米国のCKD有病率は1994〜2004年に30%増加し,2,600万人に達した。しかも,患者のほとんどは自分の病状に気付いていない。CKDの危険因子として糖尿病,高血圧,心血管疾患,腎疾患の家族歴,少数民族,高齢者などが挙げられる。
CKDにnon-dipper型高血圧を合併する患者は腎不全への進行リスクが高い。
腎不全の発症は死亡リスクを伴い,透析や腎移植が必要となる。
今回の研究では,夜間血圧の低下率が10%未満のCKD患者32例を登録。 ほとんどの患者が 2 種類以上の降圧薬を併用していたが,そのうち 1 種類の服用時間を朝から夜に切り替えさせた。
8 週間後のフォローアップでは,32例中28例(87.5%)で夜間血圧の変動パターンが正常化した。
注目すべきは,患者の尿蛋白質量も有意に減少したことで,こうした降圧薬の服用時間の変更が,腎機能と心血管状態の長期的な改善に関与していることが示唆された。
筆頭研究者のMinutolo博士は「降圧薬は服用後最初の数時間に最も効果を発揮するという共通認識に基づき今回の研究を計画した。 CKD患者では降圧薬の服用時間を朝から夜に変更することで,降圧効果が高くなることが示された。 簡単な方法ではあるが,腎疾患進行と心血管疾患合併症の危険因子であることが確認されている夜間血圧のnon-dippingを抑制できたことはきわめて重要である」と述べている。
CKD患者では,老廃物と余剰水分の濾過など,全身の健康維持に必要な腎機能が低下している。
NKFのAllan Collins理事長は「CKD患者は特に心血管リスクと腎合併症リスクが高いが,今回の知見は,服薬時間を朝から夜に変更するだけで,CKD患者の健康に重要な影響を与えることを示している」と述べている。
日経メディカル20082.7
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=0&order=1&page=0&id=M4106012&year=2008
版権 (株)日経BP社

奥谷全弘 「薔薇」 洋画・油絵画
http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r43127865
<コメント> 第一線の臨床家にとっては当たり前にような内容です。 しかし、長時間作用型の降圧剤の普及に伴い、服用時間に関係なく薬効はプラトーとわれわれはMRに宣伝されています。 実際はそうでもないと感じてみえる臨床家も多いのではないでしょうか。 そういった意味では意義深い報告かも知れません。 服薬時間の変更による夜間の降圧自体はCKDに限らず一般の高血圧患者(non-dipper)にも該当するはずです。
太陽・地球・生態系と時間治療
Chronoastrobiology and Chronotherapy
http://square.umin.ac.jp/chrono/htm/H000014.htm
Chronotherapy
http://en.wikipedia.org/wiki/Chronotherapy
他に
「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
があります。
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