戯れ言たれる侏儒
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昨日に続き、Medical Tribune誌で勉強しました。

 東山魁夷 「吉野の春」 版画   リトグラフ http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v20603300

薬剤溶出ステントの使用を巡る最新の話題
期待される日本発のエビデンス その2(2/2)

長期的な抗血小板薬投与もDESが避けられる理由の1つ
「慎重派」がDESの使用をちゅうちょするもう1つの大きな理由は,現状では長期にわたる抗血小板薬投与が患者にとって負担となりかねないことだ。
一般に,DES留置例に対しては,チエノピリジン系抗血小板薬とアスピリンの2剤併用投与を1年以上継続することが推奨されており,1年以内に投与を中止した場合はステント血栓症のリスクが高まることが明らかにされている。
しかし,それ以降に中止した場合にリスクが高まるかどうかは不明であり,逆に1 年以上継続した場合のメリットも未知数である。
つまり,いつまで投与を続ければよいのかという点は全く不明なのである。


しかも,欧米で標準的に用いられているチエノピリジン系抗血小板薬であるクロピドグレルは,わが国の保険制度下では安定狭心症患者への使用は適応外だ。
代わって用いられるチクロピジンの効果はクロピドグレルと同等だが,1日2回投与のため1日1回投与のクロピドグレルに比べて利便性が劣るため,ドロップアウトする患者が少なくないという。

抗血小板療法の耐容性や煩雑さゆえにDESのメリットを享受できない人がいるという事実は看過できない問題だ。
中川部長は「クロピドグレルの適用拡大とともに,遅発性ステント血栓症のリスクがいつまで持続するのか,また,これを予防するためにはいつまで抗血小板療法を継続すべきなのかという問に対する答が1日も早く明らかにされることを期待したい」と述べた。

高い技術を誇るわが国発のエビデンスに期待集まる
ところで,j - CYPHERでは欧米の検討に比べて高齢者や糖尿病患者などの難易度の高い症例が多く含まれていたにもかかわらず,ステント血栓症発症率は著しく低率であったことは前述した通りである。
その理由については定かでないが,日本人と欧米人の血栓性を決する遺伝的な素因の違いに加え,「日本人の技術の高さと手技の丁寧さが影響している可能性が高いのではないか」と中村准教授は推測している。

例えば,欧米ではステント留置時に血管内エコー法(IVUS)を用いることはまれであるが,日本ではIVUS使用率が60~70%に及び,病変を完全に覆う正しい位置にステントが留置され,確実に拡張されたことをIVUSで確認することが半ば常識化している。
IVUSの効果はRCTなどで確認されたものではないが,欧米でも日本の好成績は注目されており,IVUSを取り入れる施設が増加しているという。
ステント血栓は,手技の優劣と病変の特徴,患者個人の素因という3つの要因が絡まり合って発症するが,人為的にコントロールできる要素は手技だけである。
したがって,手技に完ぺきを期してこそ,他の2つの要因を正しく評価することができる」と同准教授(図4)。


そういった意味でも,高い技術を誇るわが国発のエビデンスが放つインパクトは大きい。
同准教授らは今,その高い技術に立脚した新たなエビデンスを確立すべく,1つのRCTを計画中である。
その試験J - DESsERTは,SESとPESの有効性と安全性を比較する日本で初めてのRCTである(図5)。


同時に,対象者の多くを糖尿病有病者が占めるという特殊性からも注目を集めている。

周知のように,糖尿病に伴う冠動脈病変は高度かつびまん性であり,非糖尿病患者の病変とはかなり様相を異にする。同准教授の施設の治療成績でも,糖尿病の場合は有意に生存率が低下している(図6)。


糖尿病患者に特化したDESの大規模なRCTは今のところ皆無である。
J- DESsERTも糖尿病患者に特化した試験ではないが,全対象者における糖尿病患者の割合は50%近くにのぼるものと予想されている。
目標症例数は 3,500例。サブ解析を行うにも十分な症例数だ。

登録は来年早々に開始され,3年間の追跡が予定されている。
その動向が期待されるところだ。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41041041&year=2008

Medical Tribune 2008年1月24日  
版権  メディカル・トリビューン社

 

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
があります。

 

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