戯れ言たれる侏儒
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2007年9月11日の第55回日本心臓病学会学術集会ファイアーサイドシンポジウム(東京ベイホテル東急)
「冠動脈プラークを斬る 診る・識る・治す」
の記事で勉強しました。

血管内イメージングでプラークの不安定性は本当に評価できるのか: その現状と将来
山口大学 器官病態内科学 廣 高史講師

プラークの不安定性(vulnerability)という言葉は本来、「破綻しやすさ」を評価するために作られた言葉であるが、実際は破綻=急性冠症候群(acute coronary syndrome; ACS)発症というわけではなく、無症候性破綻の存在が少なからずあることが報告されて以来、「破綻しやすさ」に加えて「血栓のできやすさ」や「ACSの起りやすさ」なども評価すべき時代になりつつある

プラークのvulnerabilityを規定する要素は、決して一元的なものではなく、病理学的には
①薄い線維性被膜や大きな脂質コアを有する偏心性プラーク
②炎症細胞の集族
③陽性リモデリングの存在
④spottyな石灰化の存在
⑤プラーク内出血(新生血管の脆弱性)

などがあげられている。
一方、構造力学的には
①引っ張り応力の局所集中や、②シェアストレスの局所的増大 が破裂に関与していることを私たちは報告してきた()。すなわち、プラークのvulnerabilityはマルチファクトリアルな要素によって形成されているものであり、それを評価するにはこうした多様な要素を包括的に評価しなくてはならない。

私たちは現在山口大学理学部・工学部との共同研究により、これらの複数因子をまとめて多面表示できる超音波画像解析システムを構築するプロジェクトに取り組んでいる。

血管内イメージングによるVulnerability評価に求められるものと問題点
Vulnerabilityを評価すると一言にいっても、それに対応した数値指標はいまだ何も提唱されていない。
プラーク破綻やACSの発症を来たしやすいかという観点でいえば、「ある時間内における発症の確率」ということになり、確率論的なアプローチが必要となる。
ところが、いくつかの報告によると、エントリーしたプラークが約2年間で自然に破裂する確率は数%にすぎない。
Baye's theoremによれば、感度、特異度ともに90%のvulnerabilityの指標を見つけたとしても、発症率がそこまで低い群における陽性的中率は40%以下である。
したがって、予測能を高めるには、biomarkerなどによる情報を加味して、単一の指標でなく複数の指標を用いた、しかもできるだけ精度の高い画像技術を使った大量のデータベースの蓄積力泌要である。

近年、血管内イメージング技術の問題はV(Virtual Histology)‐IVUSやIB(Integrated Backscatter)-IVUS、OCT(Optical Coherence Tomography)などにみられるように、組織性状診断に対して確かに高い感度、特異度が得られるようになった。
しかし、いずれも観血的な検査法であり、その侵襲度に応じた治療方針に直結する情報がなければ意味をなさない。
ところが、仮にその情報から何らかの侵襲的治療法(たとえば、有意狭窄がなくてもステント留置をするなどの治療法)を提唱したとしても、発症率数%の世界では、NNTが軽く20を超えてしまう。
となると、そのような治療法が医療経済的にも認められるかどうかという問題がそこに生じるのである。
 
将来像:生命活動の秩序理論からの評価
 マルチファクトリアルな世界から単一の確率論的数値を正確に引き出すことは、かなり困難を伴う。
そこで、私達はさらに新たな視点として、プラークの破綻を一つの生命構造の破綻ととらえ、生命構造を維持するための秩序性そのものの乱れを早期に発見する手法の開発に取り組んでいる。
そのために現在、山口大学理学部との共同研究を推し進めているところである。

出典 メディカル・ビューポイント 2008.1.10
版権 医事出版社

森本正興 PEACEFUL BLUE  
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s80648121?u=edelcoltd

動脈硬化性疾患
http://www.gik.gr.jp/~skj/arteriosclerosis/arteriosclerosis.php3
不安定プラークの場合には局所の炎症反応も強く、それがプラークの脆さに関係しているとされています。またプラークの破綻に関しても強力な血管収縮物質であるアンジオテンシンⅡなどによる血圧の急激な上昇や血管の攣縮(スパスム)なども引き金になるとされています。

血管内不安定プラークのイメージング
http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/byotai/research-7.html

Acute Coronary Syndrome (ACS)
予後のカギ握るプラークの型
http://www.mochida.co.jp/dis/jelis/jlnwepm3.html
動脈硬化症の形成過程を、I(内皮細胞期) 、II(内膜マクロファージ期) 、III(内膜平滑筋細胞期) 、 IV(脂肪融合期) 、V(被膜形成期) 、VI(血栓形成期) の6つのタイプに分類するものである。後半の IV~VI の時期と ACS が起こる時期が一致する、と Stary らは述べており、このような視点は、何が血栓形成の主要な要因であるかの解明に重要な手掛かりとなる。

不安定プラーク
http://blog.m3.com/reed/20070921/1
動脈硬化の診断 ~冠動脈プラークの不安定性~
http://www.okinawa.med.or.jp/activities/kaiho/kaiho_data/2007/200705/094.html
IVUS以外でCT、MRIはプラークの組織性状診断にも応用されつつあり、将来の不安定プラークの診断において重要なmodalityに発展する可能性がある。また血管内視鏡により血管壁表面が直接観察できるようになり視覚的にもプラークの評価が可能となった。超音波の代わりに赤外線光を用いたOptical Coherence Tomography(OCT)は分解能が10-30μmであり、詳細なプラーク表面の構造評価が行へ実用化が期待されている。

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
があります。

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