戯れ言たれる侏儒
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救急蘇生2題

戯れ言たれる侏儒 / 2008.01.25 07:20 / 推薦数 : 0

昨夜のNHKニュースでAEDによる心肺蘇生をとりあげていました。
運動中の心停止が多いとのことで、野球の練習中に胸部にボールが直撃した、心臓震盪でのAEDによる救命例も紹介されていました。
恥ずかしながら、無床診療所の当院ではまだAEDは設置していません。
マスター階段試験ではありますが、まがりなりにも運動負荷試験をやっている手前、本来は設置しなければならないのですが。

さて今日は、Circulation誌に掲載された救急蘇生関連の報告2題を勉強しました。

連続胸部圧迫による心肺蘇生術のほうが神経機能温存率が高い
2005年に米国では、院外で現場に居合わせた第三者による心肺蘇生術(CPR)の方法として胸部圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸の比を15:2から30:2に変更したが、明確なエビデンスによる裏付けはない。
本研究では院外の心室細動心停止例のブタモデルを用いて、30:2CPRが2時間の神経学的転帰(摂餌・飲水行動異常、歩行異常、拘束への抵抗、臥位の時間が長い、起立不能、昏睡、死亡の有無)に及ぼす効果を検証した。
実験動物64例を対象に、電気ショックによる除細動までの時間を12分間とし、心室細動後から人工呼吸を行わない連続胸部圧迫もしくは30:2CPRまでの時間(3,4,5,6分)により4群に分け蘇生を実施した。
12分後は酸素投与下で除細動処置(エピネフリンも適宜投与)を行った。
24時間後に神経学的転帰が正常だった割合は、
連続胸部圧迫群の23/33(70%)に対し、30:2CPR群は13/31(42%)と有意に低かった。
現実の心室細動による院外心停止例に近い動物モデルにおいて、人工呼吸を併用しない連続胸部圧迫(心臓マッサージ)のほうが2005年度ガイドライン推奨の30:2CPRよりも蘇生術24時間後の神経学的な正常機能の温存率が有意に良好であった。
Ewy GA,et al. Circulation 2007;116:2525-2530.University of Arizona, College of Medicine,USA.


心臓発作患者には人工呼吸をしないほうがよい
http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20070322hk000hk
http://tomochans.exblog.jp/5395280
オートパルス人工蘇生システム
http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/products/resp_resus/02_def/auto.html

 箕輪春秋 湖畔風景  日本画6号http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v40932897

学校での心停止発生率
米国シアトル・キング郡)の学校において1990~2005年に発生した非外傷性で救急隊員による処置を受けた症例を救急医療サービスデータベースから調査した。
対象期間中に学校で発生した心停止は97例で医療処置を受けた院外心停止全体の0.4%、公共施設で発生した心停止の2.6%に相当した。
97例中、学生は12例、教職員は33例、非職員の成人が45例であった。
年間に111校あたり平均1校で心停止が発生しており、高校(1/125校)および幼稚園~中学校(1/200)に比べ、大学(l/8)での発生率が高かった。
全体では、学生における心停止の年間推定発生率は10万人・年あたり0.18、教職員では10万人・年あたり4.51であった。
Lofti, et al. Circulation; 2007; 116;1374-1379.Pubkic Health Seattle and King County,USA.

出典 MMJ January 2008 Vol.4 No.1
版権 毎日新聞社


<コメント>
当然のことながら教育機関には学生だけではなく教職員もいるわけです。
学生よりも教職員、小学生よりも大学生に心停止が多いのも当然といえば当然です。
Brugada症候群やQT延長症候群の症例も当然あるはずです。

Channelopathy
http://blog.m3.com/reed/20070916/Channelopathy
Brugada症候群の治療
http://blog.m3.com/reed/20071102/Brugada_

着る除細動器
http://blog.m3.com/reed/20070918/1

他に
「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
があります。

 

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