戯れ言たれる侏儒
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Doctors Blog

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選択的アルドステロンブロッカー(SAB、商品名セララ)が昨年の年末に発売されました。

このブログでも取り上げさせていただきました。 

セララ新発売
http://blog.m3.com/reed/20070828/1
アルドステロン受容体拮抗薬
http://blog.m3.com/reed/20071113/1
アルドステロン受容体拮抗薬 その2
http://blog.m3.com/reed/20071020/1

 

私自身、今のところはそれほどの使用経験はありません。ARBとの併用での患者負担が気になって何となく処方に躊躇してしまいます。

先生方はいかがでしょうか。 

心保護を考慮した新たな高血圧治療戦略
~選択的アルドステロンブロッカーの臨床的意義~


高血圧、虚血性心疾患、心筋症などの様々な循環器疾患が、最終像である心不全へと進展する過程には、レニン-アンジオテンシン系(RA系)に代表される神経体液性因子が蜜接に関与している。
従来、心不全患者を対象とした複数の大規模臨床試験からRA系抑制薬の有用性が証明されてきた。
しかし、アルドステロンの有害作用が再び注目されたことで、RA系からレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)へのパラダイムシフトが起こり、選択的アルドステロンブロッカー(SeIective AIdosteroneBlocker、SAB)に世界的な注目が集まっている。
本座談会では心不全におけるアルドステロンの役割や、アルドステロンブロッカーの臨床的意義などを話し合っていただいた。

出席者 堀 正二氏(阪大、司会)、松崎益徳氏(山口大)、       Parakash C. Deedwania,MD
           (Professor of Medicine, the University of
      Carifornia at San Francisco)

心不全治療における降圧療法の意義と重要性
堀 
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)が及ぼす有害作用をいかに阻害し、治療成績へと結びつけるべきか。

それが循環器領域における重要な課題の1つになっています。
そこで、アルドステロンブロッカーを用いた大規模臨床試験に詳しいカルフォルニア大学のDeedwania先生をお招きし、心不全治療におけるアルドステロンブロックの意義を話し合いたいと思います。
最初に、心不全治療における降圧療法の意義について、Deedwania先生からコメントをいただきたいと思います。

Deedwania
心不全の病態・成因をCardiovascular disease Continiuumの中で捉えた場合、ステージごとに様々なリスクファクターを挙げることかできますが(図1)、それら全ての背景にRAASとの密接な関与が指摘されています。


従って、心不全の治療および予防に際しては、RAASの役割を十分に認識して、それに対処することが求められます。
また、予防的観点からは、Cardiovascular disease Continuumの源流とも言えるStage Aで対処すべきであり、そのために最も重要な治療戦略は ”降圧療法” に他ならないと私は考えています。


心不全予防を見据えた高血圧治療の重要性”ということでしょうか。

Deedwania
既に慢性心不全に陥ってしまった患者、そして心不全に至っていない患者の双方で、高血圧を治療することが極めて大切です。
そこで世界的に注目されているのが、アルドステロンブロ
ッカーです。
アルドステロンの作用をブロックすることで、降圧と臓器保護の両面に期待が持てますから、Cardiovascular disease Continuumの源流である高血圧に対処しながら、各Stageでのリスク低減にもつながると考えられます。


RAASの中で、特にアルドステロンに注目されているわけですね。
アルドステロンブロックによる降圧効果については、いかがでしょうか?

Deedwania
単独投与によりすぐれた降圧効果がみとめられています。

また、Ca拮抗薬など他の降圧薬での降圧不十分例に対しても、選択的アルドステロンブロッカーを併用することで降圧効果の増強が報告されています(図2)。


さらには、RA系抑制薬に治療抵抗性を示す低レニン患者でも、選択的アルドステロンブロッカーは優れた降圧効果を発揮します。

アルドステロンは昇圧と臓器障害に関与
松崎 
低レニン患者での降圧効果や、他の降圧薬との併用効果が期待できるということは、どのような降圧機序が働いているのでしょうか。

Deedwania
アルドステロンによる昇圧の機序を考えてみれば、理解が早いと思います。
アルドステロンはRAASの最下流に位置して血圧を上昇させるだけでなく、RA系から独立しても昇圧に働くことが知られています。
アンジオテンシンⅡ(AⅡ)とアルドステロンが各々協調し、また、独立して高血圧を発症させる複雑なメカニズムが存在するのです。
また、各種臓器障害に対するアルドステロンの有害作用は様々検討されており、例えば、アルドステロンによる心筋線維化はAⅡから独立した作用であることも報告されています(図3)。

 

そもそも、副腎にてアルドステロン産生を強力に促す物質の1つにAⅡを挙げることができますが、それ以外のnon-RAASと呼ばれる経路からもアルドステロンは十分に産生されるのです。
RA系抑制薬を投与した患者では、血中アルドステロン値が当初は低下するのですが、半年から1年ほど経過した頃から約半数の患者で血中アルドステロン値が上昇に転じます。

そうしたアルドステロン・ブレイクスルー現象が認められた結果、non-RAASのアルドステロンがかってないほど重要視されるようになりました(図4)。

 

以上のことは、他の降圧薬とアルドステロンブロッカーの併用効果を説明するのみならず、ACE阻害薬やARBによるRA系の抑制だけでは、高血圧や臓器障害に対処しきれない可能性をも示唆しています。

出展  Medical Tribune 2007.12

著作権 日経BP社 

<コメント>

昨日来訪したMRが、20例ほどノルバスクからセララへ切り替えた開業医の先生もいると話してくれました。

思わず「その先生って循環器が専門の先生?」って訊いてしまいました。

 

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ があります。

 

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