戯れ言たれる侏儒
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新着の日経メディカルの記事で勉強してみました。

CCBのT型、L型の概念については興味があったのですが開業医がサイトで見るといった程度ではなかなかしっかりした解説は出てきません。

昨年末、ある製薬メーカーの支店での研究会 でCCBの話をする機会があり、この点に関する資料が見つからずに困ったことがありました。

今回、その点についての記事が掲載されていたので飛びついた次第です。 

 

題して

JATOSから明らかにされたCKDと心血管イベントの関係をT型チャンネル抑制との関連から考察する

コメンテイターは林 晃一氏(慶應義塾大学医学部内科学専任講師)です。

坂口紀良  窓辺の風景油彩8
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ATOS賢サブ解析で示されたCKD(慢性腎臓病)と心血管イベントの関連、Ca拮抗薬であるエホニジピン(商品名ランデル)の腎保護作用などについて慶應穣塾大学医学部内科学専任講師の林晃一氏に語っていただいた。
 
CKDステージ悪化例で心血管イベント発症が有意に増加
JATOS腎サブ解析では、JATOSで得られた結果を腎機能の観点から評価した。
解析項目は、2年間における糸球体濾過量 (GFR)・蛋白尿の変化、心血管イベント発症率との関連である。
 
同サブ解析では、CKDステージをKDIGOの分類に従ってGFRから30mL/分未満群、30-60mL/分未満群、60-90mL/分未満群、90mL/分以上群の4ステージに層別化した。
2年間の治療によりA群・B群・全体ともに約70%でGFRが維持されており、約17%に改善が認められた
CKDステージの変化を改善、変化なし、悪化に分けて検討すると、A群・B群・全体ともに2年後のCKDステージが悪化した群で改善および不変の群よりも、心血管イベント発症率が有意に増加した(p<0.01,χ2検定)。
従来、試験開始時のCKDステージが予後に関連すると言われていたが、CKDステージの変化も予後に関連することが示唆された。
さらにCKDステージの悪化に伴う心血管イベント発症率の増加は、非糖尿病群よりも糖尿病群で高かったことから、CKDの進行と糖尿病は相乗的に心血管イベントを増加させることが分かった。

GFRの変化率と心血管イベントとの関連を調べたところ、GFRの低下率が大きくなるにつれて心血管イベントが増加しており、特にGFRが20%以上減少した場合は、A群・B群・全体ともにそれ以外の変化(10-20%減少、10%減少-10%増加、10-20%増加、20%以上増加)よりも心血管イベントの増加が顕著だった。

蛋白尿の存在や変化が予後マーカーに
蛋白尿と心血管イベントとの関連では、試験開始時に蛋白尿を認めた群では認めなかった群よりも、心血管イベント発症が約2倍高かった(5.6% vs 2.2%)。
また、試験開始時に蛋白尿を認めた群の中で試験終了時にも蛋白尿を認めた群では、終了時消失した群よりも有意に心血管イベント発症率が高かった(p<0.05、χ2検定)。
蛋白尿の存在およびその変化が、予後のマーカーとなること
を示唆するデータと言える。

エホニジピンを基礎薬とした降圧治療でGFRが増加
JATOS経過中のGFRの変化を図1に示す。


2年間の治療でA群・B群ともにGFRの有意な増加が認められており、この増加は糖尿病の有無に関係なく認められた。試験開始時のGFRから60mL/分未満と60mL/分以上に分けた検討では、A群,B群ともにGFR60mL/分以上ではその後のGFRに変化はなかったが、60mL/分未満ではむしろ増加していた。

GFRの自然歴からみると、加齢に伴いGFRは0.3-1mL/分/年ずつ低下するとされているだけに、エホニジピンを基礎薬とした降圧治療でGFRが増加したというこのデータは、T型Caチャネル抑制薬が腎アンチエイジング薬として作用する可能性を示していると考えられる。

腎細動脈に対する作用から3群に分かれるCa拮抗薬
腎細動脈に対する作用からCa拮抗薬を分類すると、輸入細動脈を選択的に拡張させるもの(グループⅠ)、輸出細動脈も拡張するが輸入細動脈の拡張の方が強いもの(グループⅡ)、輸入細動脈と輸出細動脈を同程度に拡張させるもの(グループⅢ)の3群に分けることができる。
L型およびT型Caチャネル抑制薬であるエホニジピンはグループⅢに属しており、種々のCa拮抗薬の腎微小循環作用について検討した我々の成績でもそのことが示されている(Hayashi K et al.HypertensResl996;19:31-36)。

生犬(注)を用いて各種Ca拮抗薬による濾過係数(ほぼ糸球体内圧に等しい)を調べた検討では、グループⅠに属するニフェジピンでは濾過係数が増加しており、糸球体内圧が上昇する可能性が示唆された。
これに対してエホニジピンは濾過係数が減少しており、糸球体内圧が低下する可能性が示唆された(Honda M et al.Clin Sci 2001; 101: 421-427)。
臨床的にも、AASK研究においてグループⅠに属するアムロジピン群では投与3カ月後にGFRが増加したもののその後は低下傾向を示し、36カ月後には前値よ低値となり、試験開始時GFR<40mL/分でその傾向が顕著だった。
T型Caチャネル抑制薬の機序は、L型Caチャネル抑制薬と異なることが示唆される。

Nikkel Medical 2008.1特別編集版
版権 日経BP社

(注)成犬の間違い?
<コメント>

文中にA群、B群の説明がないため少し理解しにくい内容です。

糖尿病群が心血管イベント発症率の増加が多いのは当然という結果です。逆にいえば原因(基礎疾患)を問わないCKDという概念の弱点を露呈しているということもいえるのではないでしょうか。

いつもわからないのは、CKDを血管病変と捉えるなら・、腎病変という臓器障害が心血管イベントがと相関するのは当たり前といえば当たり前といえるように思ってしまうのですが。

CKDを眼底病変に置き換えても同じような(心血管イベントとの)相関になってしまうんじゃないでしょうか。

随分と乱暴過ぎますか。この考えは? 

 

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ があります。

 

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