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アテローム動脈硬化が進行する前から眼底動脈径が冠微小循環障害のマーカーとなる
冠動脈石灰化がない患者では、眼底動脈狭窄が進展している場合、冠微小循環も障害されている可能性が、地域住民を対象としたMulti-Ethnic Study of Atherosclerosis(MESA)研究で明らかになった。
動脈硬化早期ならば眼底動脈径は冠微小循環のマーカー
MESAは心血管系疾患を有さない7,000例近くが参加している住民研究だが、今回の解析はミネソタ在住の45~84歳の212例(67%が64歳以下)を対象に実施された。
眼底動脈は網膜中心動脈平均径(CRAE:Central Retinal Arteriolar "Equivalents")を眼底撮影画像より算出、心筋灌流はMRIを用い、安静時血流ならびにアデノシン負荷時の血流増加量で評価した。
主な結果は以下の通り。
1.全体では、年齢・性別・人種を補正後、CRAEとアデノシン負荷時心筋灌流増加量は相関しかなった。
2.冠動脈石灰化を認めない98例では、CRAEと心筋灌流増加量の間に有意な相関を認め、上記補正後も有意であった。
3.アデノシン負荷時灌流増加量をCRAE四分位数で分けた4群ごとに見ると、冠動脈石灰化がない場合、CRAEが低い群ほど負荷後心筋灌流増加量(P=0.006)や冠予備能(アデノシン負荷時血流量/安静時冠血流量)(P=0.01)が低下していた。
4.冠動脈石灰化を有する114例では、これらの関連はみられなかった。
[監修者のコメント]
本研究の新規性は、動脈硬化が進展する前の健常人においても眼底の細動脈硬化が冠微小循環障害と関連していることを臨床研究において示した点にある。
すなわち、冠動脈石灰化などの高度の動脈硬化が進行していない段階から、眼底検査で評価した網膜細動脈の狭窄度が、冠微小循環障害の指標であるアデノシン負荷後の心筋灌流増加量や冠予備能と相関して進行していることを示している。
これまでのARIC研究などの前向き疫学研究においても、眼底動脈の狭小化が将来の心血管イベントを予測することが報告されている。
この眼底動脈サイズの細動脈は全身の抵抗血管レベルのサイズであり、そのリモデリングは血圧レベルが増加する以前より始まると考えられる。
最近の報告では、この細動脈のリモデリングが血圧モーニングサージの増加とも関連することが示されており(Rizzoni D et al. J Hypertens. 2007; 25: 1698-1703)、我々は24時間血圧の内で早朝高血圧が細動脈のリモデリングを最も反映していると考えている(Kario K et al. J Hypertens. 2007; 25: 1573-1575)。
今後、細動脈リモデリングがメタボリックシンドロームや高血圧の早期治療ターゲットとして注目されてくるであろう。
([監修] 自治医科大学 循環器科 教授 苅尾七臣)
http://www.carenet.com/news/cardiology/newsnow/det.php?nws_c=1422
2007/12/03(月)No.C000013

國府克 静湖 日本画10号
http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v35988454
<コメント>
そもそも眼底動脈は内頚動脈の分枝と考えると血圧の影響が強く、一方冠循環は微小血管とはいえ血圧の影響はさほど大きくないと考えるのが一般的と思います。
冠動脈、脳動脈の病変はマクロアンギオパチーということなら血圧依存の要素が大きい。
それに対して網膜中心動脈や微小冠血管の病変はミクロアンギオパチーということで血圧以外の他の因子の関与が大きい。
結局はそういうことでしょうか。
しかし本当に両者が相関するのかと考えてしまいます。
MESA
http://www.mesa-nhlbi.org/
State of the Art:降圧薬治療と新規糖尿病の臨床的意義
http://www.lifescience.jp/ebm/sa/2005/0510/1.htm
他に 「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/ があります。
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