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発作性心房細動は持続性心房細動と同等の脳卒中リスク-抗凝固療法が2剤併用強化抗血小板療法よりも明らかに有効
発作性心房細動(AF)患者では、持続性AFと同程度に「脳卒中+全身性塞栓症」の強いリスクになり、その予防にはいずれのタイプのAFに対しても、経口抗凝固薬(OAC)がアスピリンとクロピドグレルの2剤を併用した抗血小板薬療法よりも、有効であることが示された。
抗血小板薬治療に有用性認められず
ACTIVE W(Atrial Fibrillation Clopidogrel Trial With Irbesartan for Prevention of Vascular Events)は、心電図上でAFが確認され脳卒中リスクを有する6,706例を対象に、2剤併用強化抗血小板薬療法(アスピリン+クロピドグレル)とOACの血管イベント抑制作用を比較した無作為化オープンラベル試験(PROBE法)である。
今回の解析では発作性AF群(1,202例)と持続性AF群(5,495例)に分け、「脳卒中+全身性塞栓症」の発生リスク、ならびに抗血小板薬と抗凝固療法による抑制作用を比較した。なお過半数の患者がACE阻害薬を服用していた。
無作為化前6ヵ月以内に、少なくとも2週間間隔をあけて実施した心電図で洞調律の場合に「発作性AF」、常にAFであった場合に「持続性AF」とした。
主な結果を以下に示す。
■「脳卒中+全身性塞栓症」発生リスク
1.年間発生率(発作性AF/持続性AF)
発作性AF群:2.0例/100例・年 vs
持続性AF群:2.2例/100例・年
相対リスク:0.87(95%信頼区間:0.59~1.30)
交絡因子補正後相対リスク:0.94(95%信頼区間: 0.63~1.40)
■治療効果(強化血小板療法 vs 抗凝固療法)
1.持続性AF群
抗血小板薬群でイベントが有意に増加
相対リスク(vs抗凝固療法群):2.09
95%信頼区間:1.50~2.93
2.発作性AF群
抗血小板薬群でイベントが増加傾向
相対リスク(vs抗凝固療法群):1.61
95%信頼区間:0.76~33.42
■安全性
出血は抗凝固療法群で有意に多かったが、重篤な出血は同等だった。
[監修者のコメント]
本研究の新規性はこれまで最も大規模な臨床試験のデータベースにおいて、発作性AFの脳卒中と中枢神経系以外の全身性塞栓症のリスクが、持続性AFと同程度であることを明確に示した点にある。
さらに、発作性AFで対象者が少なく抑制効果は有意でなかったが、基本的には発作性AFや持続性AFに関わらず、AFの血栓症予防にはアスピリン75~100mg/日に加えて、クロピドグレル75mg/日を併用した強化抗血小板療法を行なっても、ワルファリンによる経口抗凝固療法(目標INR 2.0~3.0)の方がよりも有効であることが明確に示されている。
本研究対象は、75歳以上、糖尿病、治療中高血圧、冠動脈疾患、脳卒中、一過性脳虚血発作、全身性塞栓症既往、左室機能低下、末梢血管疾患などの少なくとも1つ以上のリスクを有するハイリスクAF患者である。
今後、わが国においてもハイリスクAF患者では、発作性AFも含めて血栓症予防には積極的に抗凝固療法(目標INR1.5~2.5)を行なっていく必要があると考える。
([監修] 自治医科大学 循環器科 教授 苅尾七臣)
http://www.carenet.com/news/cardiology/newsnow/det.php?nws_c=1423
Hohnloser SH et al. J Am Coll Cardiol. 2007; 50: 2156-2161.
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<コメント>
いつから心房細動をAFと表現するようになったのでしょうか。
私が循環器医になった時には心房細動Af、心房粗動AFと表現する取り決めがありました。
今や、欧米の医学雑誌にも 心房細動はAFとなっています。
OACは定期的凝固能を含めたコンプライアンスに問題があります。
2剤併用強化抗血小板薬療法(アスピリン+クロピドグレル)がOACよりも効果で劣るとしても臨床上有用ということも考えられます。
しかし、まったく治療していない群と比較して効果がないということならば勿論意味がありませんが。
このあたりの検討も欲しいところです。
そして、いきなりの2剤併用強化抗血小板薬療法(アスピリン+クロピドグレル) ではなく各抗血小板薬療法1剤の結果も知りたいところです。国内では2剤併用強化抗血小板薬療法は一般的ではないように思いますがいかがでしょうか。
発作性心房細動は持続性心房細動と同等の脳卒中リスクという結論・・・・・私は発作性心房細動の方がリスクが高いと思っていました。
弁膜性、非弁膜性によっても結果は違ってくるんでしょうか。
他に 「井蛙内科/開業医診療録」
http://wellfrog.exblog.jp/ があります。
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