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血清クレアチニン、アルブミン尿の程度が心血管リスクを決定
例えば、2型糖尿病腎症患者を対象としたRENAALや、左室肥大を伴う高血圧患者を対象としたLIFEにおいて、腎障害が腎臓病だけでなく、心血管病にも関係することが報告されている。
RENAALとLIFEのデータを合わせたメタ解析では、血清クレアチニンが心血管病のリスクを決定することが明瞭に示された(図4)。

特に注目されるのは、一般に血清クレアチニンは1.5mg/dL程度から要注意とされるが、この解析では0.9mg/dL未満例と0.9~1.2mg/dL例の間で、約2倍のイベントリスクの差が認められた点だという。
一方、LIFE単独では、微量アルブミン尿が一次エンドポイント(心血管死、脳卒中、心筋梗塞)の決定因子であり、微量アルブミン尿のレベルにより、イベント発生率にきれいな差がついた。
同様にRENAALでは、蛋白尿が多くなると、腎エンドポイントだけでなく心血管エンドポイント到達例も増えることが示され
た。
また、治療によって蛋白尿が減少すればそれらのリスクも低下するが、治療を行っていても蛋白尿が減らなければ、リスクは減少しないことが示されたという。
心臓の予後は腎臓が決定する
腎臓が心血管病の予後に関わるとのエビデンスは、ほかにも多数存在する。
MICROHOPEでは糖尿病患者でACE阻害薬の効果が検討されたが、血清クレアチニン1.4mg/dL以上例では、未満例より一次エンドポイント、心筋梗塞、心血管死、総死亡がいずれも著明に多かった(2001)。
鈴木氏はこの結果を知って以降、心臓の予後は腎臓が決定するのではないか、と考えるようになったという。
VALIANTは、心筋梗塞直後の患者でACE阻害薬、ARB、両者併用の有用性を比較したものである。
この試験から、心筋梗塞時のGFR(糸球体濾過量;血清クレアチニンから推定)が総死亡や心血管死を明確に規定することが示された。
Shlipakらは、同じく心筋梗塞で入院した高齢者13万例を対象に、血清クレアチニンのレベルで予後を検討。
低値(<1.5mg/dL)、中間(1.5~2.4mg/dL)、高値(2.4~3.9mg/dL)で3群に分けると、1年生存率は80、60、40%と、腎機能低下に伴って予後不良となることを報告した(2002)。
心不全に関しては、慢性心不全に対するジギタリスの有用性を検討したDIGがある。
この試験では、クレアチニンクリアランスが左室駆出率や運動耐容能とは独立した死亡予知因子であることが示された(2002)。
HOTは高血圧患者を対象に至適血圧を検討したスタディだが、降圧度とは無関係に腎機能が予知因子となることも示された(2001)。
腎機能低下例(クレアチニンクリアランス60mL/分以下)では、心筋梗塞、脳卒中、心血管死、総死亡のリスクが腎機能正常例の1.5倍以上増加、心筋梗塞を除いて有意差がついた。
この腎機能低下例と正常例の血清クレアチニンは0.96と1.24で、その程度の差でも予後に大差がつくことに、同氏は強い衝撃を受けたという。
RENAAL
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c2001150.html
LIFE
Losartan Intervention for Endpoint Reduction in Hypertension
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c2000095.html
HOPE: Heart Outcomes Prevention Evaluation Study: MICRO-HOPE substudy
http://www.dundee.ac.uk/medther/StrokeSSM/MicroHope/index.htm
VALIANT
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c2001649.html
VALIANT 速報
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=VALIANT&lr=lang_en
Hypertension Online Slides - RENAAL, ARB, angiotensin receptor blocker
http://www.hypertensiononline.org/slides2/slide01.cfm?q=RENAAL
DIG
http://www.ebm-library.jp/circ/doc/html/c1999150.html
ジギタリス剤は200年以上前から心不全治療薬として用いられてきた。1997年、正常洞調律の慢性心不全患者を対象に行われた大規模試験(Digitalis Investigation Group:DIG)では利尿薬、ACE阻害薬との併用で、総死亡率には偽群との差はみられなかったが、入院や心不全悪化による死亡・入院が有意に減少した。心房細動例だけでなく、洞調律患者でもその有効性が確立された。
DIG[ディグ]:Digitalis Investigation Group N Engl J Med. 1997; 336: 525-33.
大規模臨床試験は治療と医師の意識をどのように変えたか
http://www.ebm-library.jp/circ/roundtable.html
他に 「井蛙内科/開業医診療録」 http://wellfrog.exblog.jp/があります。
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