戯れ言たれる侏儒
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心筋梗塞の定義

戯れ言たれる侏儒 / 2007.12.01 00:50 / 推薦数 : 1

新着のMedical Tribune 2007.11.29で勉強してみました。
「心筋梗塞の定義は?」と問われたらどのようにお答えになりますか。

どんな疾患についても、診断をつけるにあたっては統一した診断基準が大切です。
診断基準がまちまちでは、いくら統計処理が正しくてもその臨床試験や統計は不確実なものとなってしまいます。
ところが疾患によっては確実(definite)、可能性(probable)といった診断になっている場合もあると思います。                                 これは臨床場面では、避けられないところです。
心筋梗塞一つとりあげても少し深く考えてみると、施設や試験によって定義が意外と統一されていないことに気づきます。
きょうはこの心筋梗塞の診断基準の国際的定義づけについてのお話です。

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万国共通の心筋梗塞の定義発表

               2000年の合意文書を改訂
(仏ソフィア・アンティポリス)
長らく待たれていた心筋梗塞(MI)の統一定義が今年10月に発表された。
近年MIの診断と管理において大きな進展が見られたことを反映して、欧州心臓病学会(ESC)、米国心臓病学会(ACC)、米国心臓協会(AHA)がリーダーシップを取り、世界心臓連合(WHF)と協力して国際対策委員会を組織し、2000年の合意文書を改訂して、MIの統一定義を確立した。  
                            
程度、原因環境、時期・段階の参照を推奨
今回の新しい定義は、さまざまな理由で重要である。
疾患を定義することは、「診断を付ける」という臨床医と臨床研究者が患者を分類する過程である。
特定の診断により患者を分類することは、医学界とその他の社会に対する関係という点で個々の患者にとって重要な意味を持つ。
例えば、航空パイロットにMI診断を付ければ,パイロットとして特定の職務を遂行する能力に影響が生じる。

また、ある国で疾患の定義に用いられる特徴が、別の国では医師により異なった解釈がなされる場合があるため、特定の疾患を国家間で比較することは不可能ではないにしても困難を伴う。

同様に、国際的な研究でも、国によって疾患の異なる定義を用いているケースがある。
そのため、特定の疾患患者に関するさまざまな薬理学的、介入的、疫学的な研究結果を直接的に比較することは難しい。                                 このような事情はMIにも当てはまる。
MIのような疾患に標準化した定義の決定を行おうとしたかつての試みは失敗しており、その原因として診断技術の進展や、提案された定義が複雑なことや混乱していたことが挙げられる。

委員会が推奨した最初の合意は、MIと診断するには心筋損傷の程度(梗塞サイズ)、梗塞の原因となる環境(自然発生か手技により生じたものか)、診察時期と関連する心筋細胞死の段階(進展性、治癒過程、治癒)を参照しなければならないといものである。

MI定義基準を拡大                                        今回の新しい報告では、心電図基準、画像診断法に新たな材料を加え、最初の梗塞の発現で突然死を起こした患者や臨床研究のための再定義も含め、MIの定義基準を拡大した。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後に生じる血中トロポニン値のわずかな上昇の分類法に関しては論争中である。
作業部会の代表のほとんどが、こうした手技関連の小規模な心筋傷害エピソードを真の梗塞と定義することに賛成している。
なぜなら、こうしたエピソードは明らかな冠動脈の虚血性介入によって発生しているためである。
一方で、これらのPCI関連イベントは、自然発生M1と区別した梗塞として分類すべきと考えられている。
自然発生のMIまたは野生型MIは通常、虚血性の心電図変化を伴う胸骨下の胸部不快感といった従来の臨床シナリオを示し、アテローム性冠動脈損傷の破裂または裂溝の結果だからである。

発展途上国に重大な影響
MI定義の変更は発展途上国に重大な影響を及ぼす。
このような国の多くでは、すべての病院で新たな定義を適用するのに必要な資源が不足しているからである。
しかし、利用可能な医療施設があり、提案されたMI定義を既に用いている発展途上国も多い。
この定義は先進国では即座に利用できるし、利用すべきであるが、発展途上国では資源が整ってから利用すべきであるとしている。

発展途上国が古いWHO定義を数年間、併行して使い続ければ、過去に得られたデータと新しいバイオマーカー手法によって将来得られるデータを比較することができる。
世界中の国々が、拡大を続ける心血管疾患領域における治療と診断の進展のギャップを埋めるよう取り組むことが重要である。

今回改訂されたMI定義が浸透するに伴って、世界中の臨床医と臨床研究者に対してMI定義がMIの診断・管理において重要な意味を持つ。
まず、以前の2000年の血中トロポニン値に基づいたMI定義はいまだに多くの臨床医が認めておらず、臨床に適用されていないばかりか、多くの患者の診断に混乱が続く原因となっている。

第2に、非常に小さな梗塞が見られる,患者はかなりの数にのぼるが、高感度の特定のトロポニン値測定でなければ同定できない。
これらの患者は高齢の女性に多く、報告されにくい胸部不快感を伴うが、クレアチンキナーゼ-MB分画(CK-MB)値上昇が見られる患者に比べて短期の予後が優れている。
こうした患者を同定し、適切な治療を行うことが重要である。

急性心筋梗塞(WHOの診断基準)
http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-c9.html心筋梗塞を15分で診断  診断キットが普及
http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/0106kit.html
急性冠症候群は、トロポニンの測定で診断が可能と分か り、米国と欧州の心臓病学会は、2000年に心筋梗塞の定義を改訂し、血中にトロポニンが増えた場合は心筋梗塞とした。
急性虚血の検出法
http://www.lifescience.co.jp/cr/zadankai/0302/1.htm

<コメント1>

野生型MI ?・・・・原文はどうなってるんでしょうか?

<コメント2>

具体的な定義が提示されていないために、今一つよくわからない内容となってしまいました。

国際基準に心筋障害マーカーを採用するとかえって各国間の診断のばらつきが出てしまうような気がしてしまいます。

そして最近はACSという「くくり」で論じられることが多いような気がします。

まずACS、心筋梗塞そして心筋障害といったそれぞれの概念を統一することが先のような気がします。

急性期はACS,慢性期は(陳旧性)心筋梗塞として、この後者を心電図基準のみとしたほうが(国際基準としては)現実的なような気がします。

診断基準というのも難しいものです。

そのことがわかっただけでも収穫でした。

論文を読む時には、いろんなcriteriaをしっかり確認しようと思います。

 

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 http://wellfrog.exblog.jp/があります。

 

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