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その1 Ca拮抗薬の薬理作用http://blog.m3.com/reed/20071119
の続きです。

嶋津俊則(二元会会長) 哀愁の欧州風景10号
http://page12.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p87570929?u=artwahaha
その2 Ca拮抗薬の薬理作用
Ca拮抗薬は曰本の降圧治療に幅広く活用されている。
近年においては臓器保護作用など、Ca拮抗薬に関する新たな薬理作用に関するエビデンスが集積しつつあり薬剤選択の重要な基準となっている。
わが国においては、曰本人を対象に開発されたCa拮抗薬で
ある塩酸ベニジピンがあるが,わが国における降圧療法の在り方や期待すべき薬理作用について考えていきたいと思う。
食塩摂取量が多い日本人における
再適な降圧療法は?
曰本人は一般的には欧米と比べて食塩摂取量が多いと言われているが,曰本人の食塩摂取の傾向はどうだろうか。
(図1)

Ca拮抗薬が日本で重要な降圧薬として用いられている理由には、食塩摂取の問題が大きい。
Ca拮抗薬が開発された当時の論文でも、高食塩時でのCa拮抗薬の降圧効果は大きく、減塩すると小さくなることが指摘されている。
しかし,曰本で開発された塩酸ベニジピンでは,本態性高血圧の患者に対する検討において,低塩食時の平均動脈圧も下げることが報告されている。
一方,他のCa拮抗薬では,常塩食時の平均動脈圧は低塩食時に比べて有意に高くなっている(図2)。

また、それに加えて塩酸ベニジピンには若干の利尿作用があることが臨床において確認されている(図3)。

曰本人の食塩摂取量が多い現状を踏まえると、レニン-アンジオテンシン(RA)系抑制薬は高食塩摂取患者には効きにくい可能|生があり、高血圧に対する薬物療法の主体となるのは塩酸ベニジピンなどのCa拮抗薬であると言えるのではないかと思われる。
合併症や臓器障害の種類と程度に応じて長時間作用型
Ca拮抗薬間での使い分けを
現在,わが国で使用されているCa拮抗薬は多岐にわたるが、薬剤ごとに効果の差はあるのか。
# 狭心症に対してはCa拮抗薬を使うことが多いが、冠攣縮抑制という点では薬剤によって差がある。
昨今,九州大学でRho/Rho kinase阻害薬による冠攣縮抑制の可能性について発表されてる。
別のデータでは,塩酸ベニジピンにはL型Caチャネルを阻害するだけではなくRho/Rho kinaseを阻害する作用がラットの脳底動脈で観察されている。
(Kitayama J、et al : Eur J Pharmacol 2002;438:153-158)。
塩酸ベニジピンによって攣縮抑制を示す機序にはL型Caチャネルをブロックする作用のほかに,Rho/Rho kinase阻害作用によるデュアル効果によって抑制されている可能|生が示唆される。
# 患者の病態によってもCa拮抗薬の使い方は変わってくる。
塩酸ベニジピンは冠動脈に選択的に作用するので、冠攣縮による不安定狭心症の患者においても、冠攣縮予防として期待できる。
また、冠攣縮に基づくACSではやはり冠攣縮の発症予防が重要ですから、選択的に冠動脈に作用するような薬
剤が第一候補になる。
近年,糖尿病合併高血圧の患者様増加しているが,以前と比較すると糖尿病の病態は変わってきているようだ。
また,そのような患者に対する降圧療法の実際はどうか。
血中から細胞膜にいったんプールざれCaチャネルに作用する塩酸ベニジピンは降圧発現が緩徐でかつ確実であり,
副作用発現も従来の短時間作用型Ca拮抗薬よりも少ないと考えられる(図4)。

塩酸ベニジピンは副作用が少なくファーストチョイスとして最適
一般的に、Ca拮抗薬は投与量に比例して降圧効果が増加します。
その一方で、副作用発現率も増加すると認識されています。
# Ca拮抗薬のなかでも,塩酸ベニジピンは非常に使いやすい薬剤だと,思われる。
ほかのCa拮抗薬で見られる顔面の紅潮や頻脈が改善されており、1曰1回4mg程度の投与で確実な降圧が得られる。また、代謝面や糖尿病への悪影響などを心配しなくても
よいので、いろいろな合併症を有する、患者のファーストチョイスとして使用できる。
# 塩酸ベニジピンのT/P比(trough/peak:降圧薬を服用する直前の降圧度と降圧効果が最大に達したときの降圧度の比)は米国FDAが推奨している50%よりも優れており、降圧効果の持続性が高いことが示されている(図5)。

副作用が少なく、高用量まで安全に使用できるため、特に厳格な血圧管理が必要な糖尿病を合併する方へ比較的安全に使用できる薬剤として有用であると考えらえる。
Ca拮抗薬の多彩な薬理作用
Ca拮抗薬の位置付けをまとめてみると、
1)確実な降圧効果
2)若干のNa利尿作用
3)狭心症発症の予防
4)脳卒中の予防
などの薬理作用が期待される。
このようにCa拮抗薬は多くの優れた特徴があるが、なかには併用が必要となる場合もある。
ACE阻害薬であるベナゼプリルを用いて行われたAlPRl研究では、50%以上の症例にCa拮抗薬が併用されており、またARBとしてはロサルタンを用いて行われたRENAAL試験でも約80%にCa拮抗薬が併用され、いずれも良好な効果が得られてる。
こういった大規模臨床試験の背景まで考慮すると、降圧薬の併用療法においては、Ca拮抗薬とRA系抑制薬との組み合わせが望ましいと言える。
また、ARBであるカンデサルタンに塩酸ベニジピンを併用したところ、カンデサルタン単独投与時よりも血圧ならびに尿中アルブミン排泄量が低下したというデータも報告されている。
<コメント>
現在のところCCBの市場はアムロジピンのシェアが1位のようです。
RAS抑制剤(ACE-I、ARB)が高血圧、CKD領域では主役でCCBは脇役に回った感があります。しかし現実には単独で使用する場合は少なく、多くの場合に両者は併用されます。(両者にそれぞれ優れた点があるのなら併用してみようと考えるのは当然です。そして相性がいいというのならなおさらです。)
新しいCCBの開発はそろそろ打ち止めの感があります。
アムロジピンを対照とした検討で、優っているというCCBもあるようです。
今後のCCBの処方には最新の知識がいるかも知れません。
他に 「井蛙内科/開業医診療録」 http://wellfrog.exblog.jp/があります。
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