戯れ言たれる侏儒
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Doctors Blog

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2005年の、あるメーカーのカルシウム拮抗剤のパンフからの紹介です。

特定のカルシウム拮抗剤に焦点があてられているのはパンフの性質上避けられないということでご容赦下さい。

不定期に3回に分けて紹介させていただきます。

 

その1 高血圧治療ガイドライン

実地臨床の現場で患者の血圧をどのタイミングで取るべきか?
米国の高血圧の予防、診断および治療に関する合同委員会の報告(JNC)や欧州高血圧学会/心臓病学会(ESH/ESC)の高血圧管理ガイドラインなど世界の高血圧に関する治療指針が相次いで2003年に改定されました。
しかし、曰本では死因として、虚血性心疾患が脳卒中を超えたとはいえ、欧米と比べてはるかに脳卒中の発症が多いなど疾病構造が異なるうえ、医療保険の仕組みも違うなど、一概に欧米の治療方針を受け入れられるものではありません。
JSH2004では、日本のエビデンスを取り入れながら,実地臨床により実践的な内容となりました(
)。

JSH 2004では、異なった血圧測定法における高血圧の定義のための閾値が明確に示されている。()。

#「家庭血圧が真の値に最も近い」という考えは非常に重要な点である。
現在でも各方面より家庭血圧と心血管イベントの発症との相関性が国内外から報告されつつあり、 今後の大規模試験においても家庭血圧測定記録の意義が重要になっていくものと予想される。
随時血圧と家庭血圧間の誤差以外の差にどのような意味があるのか、今後のさまざまな臨床試験結果が期待される。

高齢者高血圧に対する治療指針
JSH2000では高齢者に対して年齢別に降圧目標を設けていたが、JSH2004においては高齢者であっても若年者と同様に「140/90mmHg未満」 が降圧目標とされました。
やはり少なくとも140/90mmHg未満に降圧目標を置き,緩徐に下げていくことが重要だと考えられる。

危険因子として注目されるIGT、背景にメタボリックシンドローム
降圧治療において,臓器保護の重要性が指摘されているが、JNC7では、個々の降圧薬が積極的適応となる疾患として,①心不全,②心筋梗塞後、③冠動脈疾患の高リスク、④糖尿病、⑤慢性腎疾患、⑥脳卒中の再発予防
が挙げられている。

曰本においては、この数年で糖尿病素因を有する症例が増加してきている。

# 循環器領域でも, 明らかな糖尿病ではなく,正常型と糖尿病型の中間に位置するIGTは危険因子として注目されている。
その背景には,おそらくメタボリックシンドロームがあると,思われるが,その発症にはライフスタイルの在り方が強く影響する。
# 今後はメタボリックシンドロームなども視野に入れ,循環器だけでなく糖尿病や腎臓の専門医,高脂血症に造けいの深い先生たちと連携しながら,血管そのものを包括的に見ていく必要がある。
# これからは「高血圧,患者様は潜在的に糖尿病の危険因子を持っている」という視点で降圧を考えなければいけない。
# 利尿薬をベースに降圧治療を行った場合、確かに薬剤のコストは安くなるかもしれないが,利尿薬は代謝や電解質に悪影響を及ぼしやすいという欠点がある。
例えば,利尿薬を使用している患者で糖代謝への影響をチェックするとなると,血糖値とHbAIc、微量アルブミン尿の検査の費用だけでも、患者への負担は大きくなる。
さらに,電解質や心電図異常のチェックのための費用なども考えれば、決してトータルでの医療費削減にはつながらない。
現実に曰本人の高血圧患者を対象にしたNICS-EHでも,Ca拮抗薬より利尿薬のほうで代謝性の臨床検査値の異常がみられ,また新規に糖尿病を発症するとの結果がある。

脳卒中の発生抑制のためにはCa拮抗薬の投薬を
JNC7では脳卒中の再発予防の積極的適応にCa拮抗薬が入っていない。
Ca拮抗薬のエビデンスが単に乏しいからと思い過ごしがちだが、そうではなさそうだ。

Ca拮抗薬の評価と利尿薬の長期使用について
# 脳卒中の再発予防にCa拮抗薬が入らないというのは,日本では当てはまらない。
Ca拮抗薬は、確実な降圧作用を有するだけでなく、脳循環の改善も見られる。
2001年にLANCETに掲載きれた論文では、Ca拮抗薬ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬の4剤の心血管系疾患予防作用を検討した結果、利尿薬、β遮断薬とACE阻害薬、Ca拮抗薬の作用はほぼ同程度と示された。
しかも、Ca拮抗薬は脳卒中の予防に関して,ほかの降圧薬よりも約13.5%抑制作用が高いとされている。
そのほかにも,WHO/ISHのメタアナリシス(LANCET 2003; 362: 1527-1535)でもCa拮抗薬の脳卒中予防作用はβ遮断薬,利尿薬と同等であることが示されている。
したがって、曰本では脳卒中予防に適した降圧薬にCa拮抗薬を加えてもよいと思われる。
昨今のメタ解析での少量の利尿薬とCa拮抗薬の有用性を比べた報告で、少量の利尿薬が心血管系イベント予防に最も有用であるとの結論だった。
しかしながら、5年、10年以上のような長期間の利尿薬の使用においては代謝性の副作用が気になるところだ。
多くのスタディの追跡期間は5~6年までのものであり、長期の利尿薬の有用性については疑問が残る。
 
日本における降圧療法
DHP系Ca拮抗薬というと ほとんどがアムロジピン製剤、ニフェジピン持効製剤というような話がすぐに出てくる。
外国ではない現象として、曰本で開発された塩酸ベニジピンという薬剤がたいへんよく使われている。
その使われ方の多くは、塩酸ベニジピン製剤4mgから使用し、降圧効果が不十分であれば8mgまで増量すること
で降圧効果が確認できる。
8mgまで増量することに躊躇しない理由としては、従来のCa拮抗薬は用量依存的に副作用の発現率が増えてきますが、
塩酸ベニジピンは、2mg、4mg、8mgと増量しても、副作用の発現率がそれに比例して増えていかずに、ほぼフラットで落ち着くという特徴があるためだ(図2)。


十分な降圧が得られないケースにはACE阻害薬を併用し、昨今ではアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)を併用する機会が増えてきているが、ふだん実地で経験する場合は単剤で有用性が十分に確認できる場合が多い。
いずれにしろ曰本では塩酸ベニジピンをはじめCa拮抗薬の有用性が高い。
その理由としてはCa拮抗薬の心疾患、脳卒中、糖尿病などの発症抑制作用が実証されており、これらの合併症では厳格な降圧が必要であることが挙げられる。

 <コメント>

CCBとACEIとARB 。

いずれも、過去の降圧剤に比較すると、長所が多く短所の少ない降圧剤といえます。

個人的な話で恐縮ですが私が医師になったのは、レセルピンと鬱や自殺のが取り沙汰され使われなくなった頃でした。

そしてアプレゾリンやセルパシルとアプレゾリンの合剤もありました。

フルイトランがファーストチョイスでアルドメット(アルファメチルド-パ) も注目された降圧剤でした。カタプレスも懐かしい降圧剤です。

随分昔のような気がしますが、実際はそんなに昔でもないのです。

そして一世を風靡したβ遮断剤も今となってはどうやらなってしまいました。

 

 

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