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きょうの教材は
日本医事新報1386;82007.11の
冠動脈疾患とステント治療 薬剤溶出型ステント留置の術後フォローアップ
です。
楢原健三(日本芸術院会員) 奥日光秋景色 8号
http://page12.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p86184769
ステント治療の安全性と抗血小板療法継続の重要性
上妻 謙先生
帝京大学医学部附属病院循環器科 講師
BMS血栓症克服の歴史
冠動脈ステントは、経皮的バルーン形成術の大きな問題点であった緊急バイパス手術、心筋梗塞につながる急性冠動脈閉塞、治療が繰り返し必要となる再狭窄の問題を解決するために登場した。
ステントはいずれの合併症も大幅に削減したが、それでも再狭窄の問題は30~30%の症例で残り、特に難治性となる症例が問題となった。
従来のベアメタルステント(bare metal stent:BMS)の再狭窄の問題を劇的に改善したのが、わが国では2004年から使用可能になった薬剤溶出型ステント(drug eluting stent:DES)である。現在DESは、わが国の70%程度の冠動脈インターべンション(percutaneous coronary intervention:PCI)症例に使用されている。
ステント治療開発当初は、ステント血栓症(血栓性閉塞)率が18%以上にも上り、危険な手技だといわれた。
厳重な抗凝固療法、特にワルファリンを術前から投与することで血栓性閉塞の発症率は3%程度まで低下した。
さらなる画期的な改善をみたのは、Colomboらが提唱した抗血小板薬と、十分なステント拡張を行うという方法だった。
強力な抗血小板薬であるチクロ ピジンを使用し、ステントを高圧拡張することによって血栓性閉塞発症率は1%を切るようになった。
その後、ワルファリンとチクロピジンにおける追試が行われ、抗血小板療法は血栓性閉塞発症率を低下させることが証明された(図1)。

DESの抗血小板療法と血栓性閉塞発生頻度
DESの抗血小板療法は、いずれの臨床試験においても海外ではアスピリンの生涯投与に加え、チクロピジンのプロドラッグであるクロピドグレル75mg/日投与とされている。
DES留置後の血栓性閉塞は、どの試験でも中期まではBMSと同程度の1%前後の発症率であった(図2)。

多種多様な病変が含まれる実際のデータも多く報告され、血栓性閉塞の頻度は治験レベルの臨床試験と大きな差はなかった。
わが国では、まだチクロピジン200mg/日によるデータしかないものの、J - Cypher レジストリーで0.74%,市販後調査のCypher-PMSで0.47%と、使用された平均ステント長がきわめて長いことを考慮すれば、BMSと比較しても、術後1年までの血栓性閉塞発症頻度は少ない可能性がある.
血栓性閉塞を引き起こす要因として、ステント周辺の解離の残存、長い植え込みステント長,不十分な血管内径の拡張が挙げられる。
さらに重要なのは、患者の理解不足や医師の指導不足による不適切な抗血小板療法である.
米国のPREMIERレジストリーでは抗血小板療法が1か月以上継続できなかった患者は13.6%に上り,継続できた群の1年死亡率0.7%に比べ、できなかった群は7.5%と10倍の死亡率を示した。
抗血小板療法が継続できない背景因子として、未婚,高卒未満の学歴、健康保険の未加入、心血管疾患の既往、貧血の存在などが認められ、さらに退院時の適切な服薬指導の欠如が有意な因子となった。
DESの遅延性血栓症
近年、DES留置後1年以降に血栓性閉塞を発症する症例が取り上げられ、2006年の米国心臓病学会(ACC)にて、BASKET late試験において術後6か月以降の心筋梗塞の発症と死亡率は、BMSよりDESが高いと発表された。
さらに、同年のヨーロッパ心臓病学会(ECS)で、シロリムス溶出ステント(CYPHERステント)はBMSより死亡率が高いとの発表や、DESで年間0.6%程度の遅発性血栓性閉塞が起こるといった発表が相次ぎ、世界中で使用を控える動きがみられるようになった。
術後1年以降の遅発性血栓性閉塞は、BMSでは認められなかった種類のものであり、そのメカニズムや発症リスクの高い病変などの詳細が不明である。
血管内皮細胞再生遅延や、ステント圧着不良が今まで最も大きな原因と考えられてきたが、もう1つ現在考えられているメカニズムは,コーティングしているポリマーに対するアレルギー反応である。
薬剤溶出ステントの比較結果 サイファー・ステントが優位
http://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M000010/200510212583/_prw_open.html
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