戯れ言たれる侏儒
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Doctors Blog

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昨日の対談の続きです。

きょうはCKD合併高血圧症に対するCa拮抗剤の治療上の位置づけについてです。

 

聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科

 小村健二郎教授

佐賀大学医学部 循環器・腎臓内科

 野出孝一教授 

 

対談

CKD(慢性腎臓病)合併高血圧患者に対する降圧慮法とL-FABPの臨床的意義

 

CKD合併高血圧に対するCa拮抗薬の可能性
尿中L-FABPが腎臓にかかるストレスの有用な指標であることをご紹介いただきましたが、私たちは最近、尿中L-FABPを用いてCKD合併高血圧患者に対するCa拮抗薬の効果を検討しました。
軽度のCKD[血清クレアチニン(Scr)値く1.5mg/dL、腎生検により診断]を合併し、糖尿病を併発していない中等度高血圧患者15例(男性8例、女性7例、平均年齢48±16歳、平均収縮期血圧158±15mmHg、平均拡張期血圧98±7mmHg)を対象にアゼルニジピン16mg/曰を6ヵ月間経口投与したところ、血圧および心拍数が有意に低下し(図3)、尿蛋白はほぼ半減しました(図4)。

 


 

また、尿中L-FABPおよび酸化ストレスによるDNA損傷のマーカーである尿中8-OHdG(8-ヒドロキシ-デオキシグアノシン)も有意に低下しました(図5,6)。


私たちは以前、尿中L-FABPと尿中8-OHdGが相関することを報告しています。
高血圧や糖尿病、高脂血症で増加する酸化ストレスは血管内皮機能障害や動脈硬化進展に深く関与していますが、腎障害の大きな要因でもあると思われます。
今回の検討で、尿中L-FABPの低下とともに尿中8-OHdGが低下したことは、アゼルニジピンによる抗酸化が示唆されたものと考えています。
 
木村
興味深い結果であると思います。また、Ca拮抗薬であるアゼルニジピンにより尿蛋白が減少したことは、臨床的にも大きな意義があると思います。

野出
従来、Ca拮抗薬は輸入細動脈のみを拡張させる薬剤が多かったのですが、アゼルニジピンは強力かつ持続的な降圧効果を示すとともに、輸出細動脈も拡張させることから、糸球体内圧を低下させることが考えられます
また、私たちの検討では尿中L-FABPと尿中8-OHdGの低下はCa拮抗薬ではアゼルニジピンのみに認められており、降圧効果は他のCa拮抗薬とほぼ同程度でした。
したがって、アゼルニジピンの腎保護は降圧効果以外の直接的な抗酸化を介したものではないかと考えています。
今後は、腎臓へのストレスに対するアゼルニジピンの抑制メカニズムについて、基礎的な検討も行っていく必要があると思います。
CKDと心血管疾患では、危険因子の多くが共通することを考えると、アゼルニジピンによる心拍数の低下と腎保護は、長期的には心筋梗塞や動脈硬化などの抑制につながるのではないかと思っています。

CKDを合併した高血圧患者に対する降圧治療のポイント

野出
日本腎臓学会のCKD診療ガイドでは、CKDにおける降圧の意義はCKDの進行抑制と心血管疾患の発症・進行抑制にあるとしており、生活習慣の改善や減塩の重要性が強調されるとともに、腎保護作用のエビデンスが報告されているレニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬による治療が推奨されています。
夜間高血圧や早朝高血圧はCKD悪化の危険因子であり、家庭血圧の測定が重要であるとしています。
また、メタ解析により、降圧の程度が大きいほどGFRの低下速度が遅くなることが示されたことから、CKDにおける降圧目標値を130/80mmHg未満に設定しており、AT1受容体拮抗薬(ARB)やACE阻害薬などのRA系抑制薬のみでは降圧目標が達成できない場合は他剤を用いた併用療法を推奨しています。
それでは木村先生、CKDを合併した高血圧患者に対する降圧治療のポイントについてお願いします。

木村
CKD合併例の降圧治療では、血圧を十分に下げることが極めて重要です。
CKD診療ガイドlでは尿蛋白が1g/曰以上の場合は、130/80mmHgよりさらに低い125/75mmHg未満を降圧目標値としています。
同時に、CKDの予後改善においは尿蛋白を減少させることが重要であり、これらを考慮すれば、RA系抑制薬が第一選択であると思います。
しかし、CKD合併高血圧患者においては、血圧コントロールは容易ではなく、併用療法により厳格な降圧を達成し、CKDの進行を抑制するこが必要です。
したがって、降圧効果に優れたCa抗薬を選択するのが有用であり、その中でもアゼルニジピンは尿蛋白を抑制することが示されているので理にかなっていると思われます。

野出
高血圧治療ガイドライン2004でも、糖尿病や腎障害合併例の降圧目標値は130/80mmHg未満に厳しく設定されています。ですから、RA系抑制薬のみで降圧が不十分な場合は、降圧効果と腎機能改善の両面に優れた併用薬を選択することが重要です。
 現在、わが国ではClDが増加傾向にありますが、このことは、心血管疾患の発症や入院、死亡など、国民の健康および医療経済を脅かす重大な問題です。
しかしCKDは治療可能な疾患であり、早期発見および早期治療が極めて重要です。
したがって蛋白尿検査と腎機能評価は必須であり、強力な危険因子である高血圧を厳格に管理する必要があります。

今後も、心腎連関を念頭に置いたCKDの治療を心掛けたいと思います。

<コメント> 

私はアゼルニジピンの使用経験がありません。

エビデンスがどれだけあるかわかりませんが、少し調べてみて当院での採用を 検討てみたいと思います。

 

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