戯れ言たれる侏儒
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CKD合併高血圧患者とL-FABP

戯れ言たれる侏儒 / 2007.11.10 00:10 / 推薦数 : 1

CKD(慢性腎臓病) を末期腎不全(ESRD)の予備軍と捉えると、早期発見早期治療は重要となります。

しかもCKD自体が、その進行とともに心血管の発症率を高める、そして高血圧患者では血圧が高いほど尿蛋白が増加し、その結果終末像としてのESRDに移行しやすくなります。

高血圧患者のCKD進行をどのような降圧剤をチョイスしていかに微量アルブミン尿を出現させないか、ないしは現に出ている尿蛋白を減らすか。

まさに内科医の醍醐味です。 

またCKDの早期診断や効果判定としての尿中-FABP(肝臓型脂肪酸結合蛋白) は腎疾患早期の予後診断マーカーとして注目を浴びています。

これらのことについての対談のパンフがあるメーカーから配布されました。(2007.10) 

きょうはそのパンフで勉強してみました。 

 

坂本英夫  筑波  P8号
http://page15.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t50110591?u=;garouooo

聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科

 小村健二郎教授

佐賀大学医学部 循環器・腎臓内科

 野出孝一教授 

 

対談

CKD(慢性腎臓病)合併高血圧患者に対する降圧慮法とL-FABPの臨床的意義

CKDの進行と高血圧  

野出
近年、世界的にESRDから透析導入に至る患者が増加しており、わが国においても、慢性透析患者は毎年1万人ずつ増加し重大な社会問題になっています。
この原因の一つとしては、糖尿病性腎症の増加があげられますが、最近特に注目されているのはCKDの存在です。
CKDは腎機能障害を示唆する所見(尿異常、画像診断、血液、病理所見などの存在)もしくは糸球体濾過量(GFR)で表される腎機能の低下(GFR60mL/min/1.73m2未満)が'慢性的に持続するものすべてと定義されています()。


曰本腎臓学会による最近の疫学調査では、GFR6OmL/
min/1.73m2未満)のCKD患者数は推計1,926万人と、わが国の人口の約18.7%を占めることが報告されています。
また、CKDは、心血管疾患の発症に密接に関係することから、深刻な問題として認識されるようになりました。
実際に、GFR6OmL/min/1.73m2未満のCKD患者では、腎機能の低下に伴い心血管事故発生率および総死亡率が上昇することが報告されています。
久山町研究では、CKDを有する場合、心血管疾患の12年累積発症率が有意に高くなることが報告されています

図1)。


一方、高血圧は糖尿病、高脂血症、喫煙などとともに心血管疾患の危険因子であり同時にCKDも惹起すると考えられます。
したがって、CKD合併高血圧におけるCKDの早期管理は、心血管疾患の発症抑制において極めて重要であると思われます。この心腎連関について、木村先生はいかがお考えでしょうか。

木村
CKD発症の背景には、やはり高血圧や糖尿病などの生活習慣病があり、腎機能を悪化させる主要な要因の1つに尿蛋白があります。
尿蛋白が多いほど腎機能は低下しますので、心血管疾患の発症を抑制するためにもCKDの早期治療が必要です。

野出
最近では、微量アルブミン尿であっても心筋梗塞や心不全発症の原因となり得ることがわかってきました
また、腎臓病の進行には、高血圧が大きく関与しています。
したがって、CKDを合併した高血圧患者に対しては、厳格な降圧治療を早期に開始することが重要であると考えます。

腎臓にかかるストレスの指標 尿中L-FABP

野出
腎機能障害と尿蛋白との関係についてお伺いします。

木村
賢組織に障害がなくても、尿蛋白が持続すると尿細管間質障害が起こることがあります。
尿蛋白による腎機能障害のメカニズムとしては、糸球体から漏出したアルブミンや脂肪および補体などが近位尿細管細胞に取り込まれ、細胞内で様々な反応が起こり、炎症惹起物質が尿細管間質に漏出してきた結果、尿細管間質障害が起こると考えられます
私たちの実験ではアルブミンそのものよりも、これに結合する脂肪酸が尿細菅間質障害を強く惹起することを認めています
そこで私たちは、ヒト近位尿細管に特異的に発現するL-FABPに注目しました。
血中アルブミンは、糸球体で濾過されたのち、近位尿細管で再吸収されます。
このとき、アルブミンに結合している脂肪酸も同時に近位尿細管細胞内に吸収され、L-FABPに結合し、ミトコンドリアやペルオキシソームに運ばれて代謝を受けます。
このことから、L-FABPは細胞内の脂肪酸レベルの恒常性を保ち、脂肪酸による細胞障害を抑制していると考えられます。
しかし、糸球体障害により尿中アルブミンが認められる場合には、アルブミンが尿細管細胞内に過剰に取り込まれるとともに 脂肪酸の過乗負荷が起こります。
このとき、L-FABPの発現が亢進し、細胞内の脂肪酸と結合して尿中への排泄を増加させることにより恒常性を維持していると考えています(図2)。



一方、処理しきれなくなった脂肪酸は酸化され過酸化脂質が増大し、炎症惹起物質ができて尿細管間質炎が惹起され腎障害が進展します。

野出
L-FABPは遊離脂肪酸が増えると、代償的に発現が増加するわけですね。

木村
ヒトL-FABP遺伝子を導入したマウスに遊離脂肪酸を負荷するとL-FABP遺伝子の発現が亢進し、L-FABPの発現が増加することが明らかになっています。
また、L-FABPは尿細管虚血によっても遺伝子発現が亢進することが示されています。

木村
メタボリックシンドロームもCKDの危険因子の1つとされますが、脂質代謝異常により遊離脂肪酸が増加することで尿細管障害が惹起される可能性はありますか。
 
木村
可能性はあると思います。
ただし、蛋白に結合する脂肪酸の種類によって腎障害の程度は異なると思います。
例えば、微小変化型ネフ□-ゼ症候群では、糖尿病性腎症と同様に尿蛋白を呈していても、賢障害はさほど進展しません
そこで尿中脂肪酸分画を検討したところ、糖尿病性腎症ではリノ-ル酸の尿中排泄が有意に多いことがわかりました。
つまり同じ蛋白でも腎障害性の強いものがあり、それは結合している脂肪酸の種類によって異なることが考えられます。

野出
高血圧性腎症や糖尿病性腎症、lgA腎症など、CKDの原因疾患は様々です。
各原因疾患におけるL-FABPの異常値は明らかになっているのでしょうか。

木村
疾患別にはまだ検討していません。
しかし、糖尿病性腎症の場合は、L-FABPは病期(ステージ)を極めて鋭敏に反映します。
尿中L-FABPは腎症の進行に伴い増加しますが、微量アルブミン尿を呈する以前にもすでに増加がみられます。

野出
尿中L-FABPは将来的なGFRの低下を予測する腎疾患早期の予後診断マーカーといえますね。

木村
そうですね。たとえば、血清シスタチンC(cyc C)は、GFRの代替マーカーであり GFRが低下すると上昇してきますが、これは障害された腎機能のマーカーといえます。
一方、尿中L-FABPは腎臓に今まさに負荷されている種々のストレスの程度を反映し、腎疾患の進行を予測する有用な指標であると考えます。

 

L-FABPの臨床的意義

http://wellfrog.exblog.jp/pg/blog.asp?dif=d&acv=2007-11-12&nid=wellfrog 

 

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