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ARBからACEIへの回帰(?)を説く先生がさかんに講演をしてみえます。
諸外国では未だにACEIがARBより多く処方されているのに、日本ではARBが多く処方されています。
私は今まで、われわれ医師がメーカーの口車に乗せられていただけと思っていました。
しかし、少し冷静になって考えた場合、それには何らかの事情がありそうです。
それは日本人の場合、ACEIの副作用としての咳や咽頭違和感が諸外国に比べてはるかに多いのではないか。すなわちACEIのコンプライアンスが悪いのではないかということに思い至ったのです。
その疑問については最近のブログで書かせていただきました。
高性能ACEI(その3)
http://blog.m3.com/reed/20071104/_ACEI_
11月4日にあるメーカーの学術にこの件について質問しました。
前回と同様に早速、文面にて誠意ある回答を11月8日にいただきました。
このスピード感。
まさに感激物です。
結論としては、咳や咽頭違和感という副作用について人種差を比較した報告はないとのことでした。
この結果は意外でした。
もしACEIがARBに優るというデータが諸外国の成績であり、副作用が少ない人種での検討であったとするならば、その結果をそのまま国内に持ち込んで処方することは副作用の面で問題が起こるということになります。
高木 博 ル・サロン会員 風景12号
http://page15.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t51792254?u=;artfriendskan
以下に回答を掲載させていただきます。
今回お問い合わせをいただきました「ACE-Iの人種差と空咳頻度の比較」に関しまして、
ご報告させていただきます。
結論から申し上げますと、弊社ではそれらを客観的に比較した資料を確認することが出来ませんでした。
そのため今回ご参考までに、海外での代表的
な試験のうち、空咳発現率について記載のある論文をいくつかご用意させていただきました。VALIANT(バルサルタン1.7%、カプトプリル5.0%)、OPTIMAAL(ロサルタン9.3%、カプトプリル18.7%)、HOPE(ラミプリル7.3%)となっております。
論文中の空咳発現率について記載された部分にマーカーを入れさせていただきましたので、ご参照ください。
本邦のデータにおきましては、「空咳」がACE-Iの副作用として認識された1987年頃以降のデータをご紹介させて頂きます。
副作用を客観的に評価した試験として開発時の二重盲検比較試験(Ⅲ相試験)が挙げられるかと思いますが、各薬剤の空咳頻度はそれぞれ、イミダプリル0.9%、エナラプリル7.0%、テモカプリル6.5%、リシノプリル7.0%、デラプリル4.8%、ペリンドプリル5.8%となっておりました。
今回ご提示させていただきました資料を比較してみますと、海外の試験と日本の試験で
ACE-Iによる空咳の発現頻度はあまり変わらないようにも感じますが、諸外国と比較して日本人は空咳の副作用が多いと言われることもあるようです。
以上ですが、十分な資料がなく申し訳ありません。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
以下の表は人種差ではありませんが、主としてACEIの咳の発生頻度を記したものです。
われわれが臨床現場で経験するよりはるかに少ない頻度です。
国内での報告も発生頻度の記載もわれわれの実感よりはるかに少ないことは、先生方も経験されている通りです。
ARBにも咳の副作用が記載されているのはご愛嬌でしょうか。
THE LANCET vol342 Jan20, 145~153、2000
THE LANCET vol360 Sept7, 752~760、2002
N ENGL J MED Nov13、1893~1905,2003
先生方のご意見を是非お聞かせ下さい。
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed
(循環器科関係の専門的な内容)
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