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ASCOT-CAFE試験
日本循環器学会専門医誌
循環器学会専門医第15巻1号(2007年3月)で
阪大 楽木宏美、荻原俊男両先生が書かれた
「高血圧研究の進歩」
という総説にこんな内容の紹介がされていました。
中心動脈圧の臨床的有用性一CAFE
CAFE(Conduit Artery Function Evaluation)は,降圧薬の併用療法について検討したASCOTのサブスタディであるamlodipineを基礎薬にperindoprilを追加降圧薬とした群(CCB+ACE群)と,atenololを基礎薬として利尿薬を追加降圧薬とした群(β+利尿薬群)で心血管イベントへの影響が検討され、CCB+ACE群で冠動脈イベントや脳卒中の有意な抑制が認められた。
この説明の1つに、CCBとACEの臓器保護効果の増強があげられるが、CAFEは、大動脈起始部での降圧がCCB+ACE群でより強かったことを示した。
この中心動脈圧は、とう骨動脈での圧波形をもとに反射波の存在を考慮することで数学的に求められる値である。
CCB+ACE群では、上腕血圧は0.7/1.7mmHg低く,大動脈血圧は4.3/1.3mmHg低かった。
このように拡張期血圧より収縮期血圧に大きな違いが認められる。
今後このように,上腕動脈での血圧だけでなく,大動脈血圧も含めた検討が進められると予想される。

ASCOT-CAFE試験が2006年3月7日のCirculation誌に
掲載されました。
http://www.medical-tribune.jp/congress/ascot2005/aha/aha_kaisyaku.html
日常臨床では前腕を用いて測定した末梢血圧測定が代用されているが、大動脈圧は必ずしも末梢血圧を反映しないということが近年明らかとなってきた。
例えば、降圧薬によっては大動脈圧の降下度に差がみられることも指摘されている。
このため、心臓への後負荷を示す大動脈圧の変化を観察することは臨床上たいへん有用であり、大動脈圧の正常化は予後改善に大きく影響すると考える。
ASCOT-CAFE試験では、アムロジピンベース治療群とβ遮断薬ベース治療群とで大動脈圧の変化が比較検討された。
その結果、末梢血圧の降下度は両群間で同等であったにもかかわらず、大動脈圧はアムロジピンベース治療群で有意に低下した。
この結果は、アムロジピンをベースとした降圧治療は心臓への後負荷軽減に優れ、aortic complianceを改善することを示唆している。
また,ASCOT-CAFE試験は大動脈圧と心血管系イベント発症の関連性を検討した初の大規模臨床試験としても注目に値する。
両者の相関性が認められたことから,大動脈圧は心血管系イベント発症の予測因子の1つとなりうることが示された。
この結果は,今後の高血圧治療の変遷に影響を与える可能性があると考えられる。

油絵 水島清「セビリヤ」F4号
http://page12.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p85321527
CAFE - The Conduit Artery Functional Endpoint Study
http://www.medscape.com/viewarticle/518570
CAFE: Lower central aortic blood pressures with amlodipine and perindopril
http://www.medscape.com/viewarticle/538882
<コメント>
先生方は手術適応までには至らない高血圧合併の胸部大動脈瘤の患者さんにはどのような降圧剤を処方してみえるでしょうか?
今回の論文は、そのような際に参考になるかも知れません。
従来、降圧の程度が同様でエンドポイントなどに差がある場合、その理由を血行動態以外に求める傾向にありました。
いわゆる臓器保護作用などです。
この結果は、上腕血圧のみで降圧効果を判定する方法論に対する一つの提言と捉えるべきと考えられます。
最近、脈波伝播速度検査で四肢血圧を同時測定する機会がしばしばあります。
私自身も上肢に比較し、下肢血圧が随分高い症例をしばしば経験し、上肢血圧が正常でも心内圧や胸部大動脈での血圧が高い可能性を患者さんにお話して来ました。
上腕血圧などの末梢動脈圧だけで降圧剤の効果を論じてはならないという、まさに目から鱗(うろこ) のお話です。
ところで中心動脈圧はどのように算出するのでしょうか。
Williams B et al. Circulation113;1213-1225
の論文を読めばわかるとは思うのですが。
一度調べてみます。
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