戯れ言たれる侏儒
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Doctors Blog

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10月 26日に引き続き「心血管イベントの抑制」 の座談会からです。

前回 

心血管イベントの抑制

http://blog.m3.com/reed/20071026/1 

 

肥満や高齢者に多いCKDやCVDの関係

小川
腎機能低下がどうしてCVDのリスクになるのでしょうか。
<コメント>
心腎連関についての病因論に関する本質的質問です。

心腎疾患 慢性腎疾患と心血管疾患との相関
carsensor.net/catalog/mitsuoka/
(すばらしいサイトです。
心腎連関についてのすべてが述べられています。
このサイトを熟読すればこの領域についてはすべて習熟できると思います。
いつも築山先生の真摯な学問に対する姿勢には敬服しています。)


斎藤
CKDからCVDが発症する詳細なメカニズムは、まだ解明されていません。
ただ、高血圧の臓器合併症の1つに腎硬化症があり、同時に高血圧はCVDの原因ともなります。
<コメント>
医学生時代には必ず耳にする疾患名ですが何故か最近は地味な名前となってしまいました。

高血圧と腎臓病
carsensor.net/catalog/mitsuoka/

 

(高血圧が長期間続き、腎の糸球体高血圧が続くと、腎臓の細動脈の動脈硬化、すなわち糸球体硬化を生じるとされています。更に糸球体硬化は蛋白尿を生じ、蛋白尿が尿細管への負荷となり、炎症による線維化も加わり腎臓組織が次第に硬くなり腎硬化症をきたすとされています。)


そして、腎臓を悪くする高血圧関連因子が、同時に心臓や血管をも悪くしている。
そして、腎臓の血管病としての表現型がCKDであり、心臓の血管病の一部がCVDであると考えてもよいと思います。
<コメント>
血管病としてのCKD、CVDのとらえ方です。
但しそこに至るプロセスは複雑です。

血管内皮障害と心血管病
http://www.lifescience.co.jp/cr/zadankai/0408/1.htm

(内皮障害という見地から血管病をとらえるのが一つのアプローチ法と思われます。)

肥満者では、蛋白尿陽性や糸球体硬化症が多く、その発現には、AⅡなどの液性因子の関与が指摘されており、それが、CVDの発症にも関与しているのでしょう。

肥満そのものによる腎障害は、「肥満関連腎症(ORG)」と呼ばれています。
これは、肥満に伴う血行の異常、内臓脂肪からの内分泌的変化に起因します。
メタボリックシンドロームは、インスリン抵抗性(空腹時血糖値の上昇)、高血圧などの代謝異常を起こし、 それに伴って二次的な腎障害として、糖尿病性腎症、腎硬化症が引き起こされる場合があります。

<コメント>
「肥満関連腎症(ORG)」については、私自身初耳でした。
皆さんはいかがでしょうか?

メタボリックシンドロームは、インスリン抵抗性(空腹時血糖値の上昇)、高血圧などの代謝異常を起こし、 それに伴って二次的な腎障害として、糖尿病性腎症、腎硬化症が引き起こされる場合があります。

さらに、腎機能が低下すると貧血になります。
貧血があると、虚血性心疾患イベントや心不全などの発症頻度も高くなるので、貧血の関与も見過ごせません。

金屋
腎機能障害の存在自体が、動脈硬化の進展を示唆しているのだと思います。
<コメント>
腎機能障害の原因は様々ですが、動脈硬化の結果としての腎障害という考え方です。
動脈硬化と腎障害

http://ekisaikai.com/admin/data/helth43cf3887365bc..pdf

 

そして、腎機能低下例は、たとえPCIが成功しても院内死亡率が高いことを含め、予後が非常に悪いので、二次予防を考慮するうえでも、腎機能を高く保持できる一次予防を心がけるべきだと思います。
造影剤腎症とその保護薬
http://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/fpj/topic/topic_123_224.htm

 

小川
CASE-J では、カンデサルタンによる降圧療法で、CKD患者の腎障害の進行リスクは半減することが明らかになりました。

CASE-J
http://www.case-j.com/01_sabusokuhou.html

日本人の、日本人による、日本人のためのエビデンス、CASE-J
http://info.medical.nikkeibp.co.jp/cj/

CASE-J
http://intmed.exblog.jp/4532422/
(CASE-Jに関する手厳しい意見もあります。)

<コメント>
CASE-J はカンデサルタンとアムロピジンのガチンコ勝負でした。
臨床現場では両者併用のことが多く、併用効果に期待すればいいだけじゃんと思った先生も多いかと思います。
実際ARB単独投与の先生は少ないんじゃないでしょうか。
カンデサルタン単独(含増量)とカンデサルタン・アムロジン併用では、あびせ倒しで後者の勝ちになるはずですが。


高野
RA系の亢進や、高血糖により産生されるAGE(最終糖化産物)の増加は、腎における酸化ストレスの亢進や糸球体内圧の上昇を来たし、糸球体障害を起こします。
一方、ARBは腎での酸化ストレスマーカーである尿中8-OHdGを低下させます。
この抗酸化作用は、糸球体障害が軽症なときほど、効力が発揮されます。
ですから、糖尿病性腎症を伴う高血圧症に対しては、できるだけ早期からARBを投与しやほうがよいでしょう。


高血糖の記憶;糖化最終産物 AGE と合併症
http://www.dm-net.co.jp/kankosin/toy80/01.htm

体に残された、もう一つのA1C
http://www.somos.co.jp/solution/064.htm

(このサイトはドクターの書かれたサイトではありません。
非常にアカデミックで敬服しています。こんな患者さんが外来に来られたら困ってしまうのは私だけでしょうか。もっとも一度来院されたら足元を見られて二度と私の医院には見えないとは思いますが。)
[PDF]
生体内 DNA 酸化的損傷(尿中8-OHdG 排泄量)に及ぼす

http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=尿中8-OHdG&btnG=Google+検索&lr=lang_ja%7Clang_en


二次予防のために
見逃せない糖尿病! 耐糖能障害合併高血圧

石川
PCI後の重大な問題点の1つであった再狭窄は、DESの登場によりほぼ解決しました。
だからこそ、現在では、新規病変に対する二次予防の重要性が注目されています。
そのうえで重視すべきは、糖尿病を含む耐糖能異常の存在です。
PCI施行例で、既に糖尿病と診断されている患者は25%程度です。
しかし、経口ブドウ糖負荷試験を行うと、残りの20%に糖尿病を
30%に耐糖能異常を認めます。
つまり、耐糖能正常例は、わずか25%です。
3〜5年と、長期的視野に立った場合、耐糖能異常から糖尿病を発症する方もいるでしょう。
たとえ糖尿病を発症しなくても、耐糖能異常の方は糖尿病と同様に血管障害が進行していますから、しっかりと対応しなければなりません。
糖尿病もしくは高齢、これらを合併している高血圧に対し、ARBのRA系抑制剤が長期予後を改善させることは明らかです。
また、カンデサルタンは、膵β細胞機能の低い日本人においても、糖尿病の新規発症を半減させることが、CASE-Jで示されているので、PCI後の二次予防に重要な役割を果たすと期待しています。
木村
最も大切なのことは生命予後の改善です。
<コメント>
実に素晴らしい言葉です。CVDの二次予防のためのスタチン使用でLDLはlower the better と唱える人々(あえて学者とはいいません) に聞かせてあげたいですね。

糖尿病合併高血圧症では、血糖値と血圧の両者を厳格にコントロールすることがまず重要です。
血糖降下薬では、ピオグリタゾンを選択します。
<コメント>
糖尿病治療のファーストラインに
何故に副作用が懸念されるピオグリタゾン。
もう少し理論的な説明を聞きたいところです。
ピオグリタゾンは理論的には確かに有用な薬剤ですが、ファーストチョイスとしては問題のあるところです。
食後高血糖によるグルコーススパイクが問題になっている昨今、αーGIも選択肢に入れるべきものと思われます。

そして、降圧薬では、インスリン抵抗性を改善し、腎機能障害の発症・進展を抑制するカンデサルタンなどのARBが望ましいと思います。
<コメント>
いくらスポンサーのことを考えてもピオグリタゾンとカンデサルタン。会場からの笑を狙ったんでしょうか。嗚呼、高性能ACEIはいずこへ。


 アンドレ ブラジリエ RIVAGE
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b82951457

<追記>
腎臓

http://ja.wikipedia.org/wiki/腎臓
(図で示されている静脈と動脈の関係は見事に間違っています。)

読んでいただいてありがとうございました。

きょうはちょっと香辛料をかけすぎました。

 

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