戯れ言たれる侏儒
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2007/10 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

冠攣縮(冠スパスム)

戯れ言たれる侏儒 / 2007.10.02 01:16 / 推薦数 : 0

昨日届いたJOURNAL of CARDIOLOGY
     50;3September2007  に
「高度冠攣縮の遷延により血栓形成に至り急性
冠症候群を発症した1例」
が掲載されていました。

最近、循環器領域から冠攣縮の話題は少し下火
になった印象があります。
しかし諸外国と日本ではその重要性が異なります。
諸外国のデータを追従するあまり、冠攣縮を軽視
したり忘れたりすることは厳に戒めなければなりま
せん。
随分前になりますが、泰江先生の素晴らしい研究
に始まって九大が冠攣縮の動物モデルで
spasm-injury、injury-spasm
を論じてたりしてました。
その後進歩はあったのでしょうか。
そのあたりを知りたくて最新の学会情報を調べて
みました。

鈴木信太郎  油彩5号アネモネhttp://page16.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/u17052298
第55回日本心臓病学会2007.9.10~12
冠攣縮に関する演題(4題)
1. 我が国から冠攣縮性狭心症(CSA)がいなく
  なる?
  冠攣縮誘発負荷試験(SPT)施行施設はマイナーか
  済生会西条病院循環器科 末田章三先生
  <目的>
  我が国におけるSPT施行の有無におけるCSAの
  診断比率を検討。
  <方法>
  日本循環器学会教育・教育関連施設の合計
  1、177施設を対象に、2005年度に施行した
  CAG・PCI・冠攣縮誘
  発負荷試験(SPT)総数に関するアンケート調査
  を行った。
  <結論>
  限られた少ない施設を中心に冠攣縮精査が行われ
  ている現状が把握できた。
  今後、我が国でも、欧米同様に冠攣縮誘発負荷
  試験が軽視され施行されなくなれば、近い将来に
  我が国からCSAがいなくなる可能性がある。
 <コメント>
  日本人に多いといわれている冠攣縮性狭心症ないし
  は冠攣縮の要素が加味された労作性狭心症が、
  すべて器質的狭窄の有無や程度で語られつつある
  ことに対する警鐘と受け取りました。
  CCBは狭心症に対する使用はいろいろ取り沙汰
  されたことがありましたが、今後ますます減るので
  しょうか?
  IONA Studyの良好な結果からも、冠攣縮の多い
  日本人には特にニコランジルが有効ではないかと
  想像させます。
  いずれにしても、冠攣縮の概念は常に持ち続け
  なければいけないと思いました。

2. 冠攣縮性狭心症患者の長期予後におよぼす影響
  についての検討
  福岡大学筑紫病院 内科第一 児玉 直
  <方法>
  冠攣縮を証明し得た冠攣縮性狭心症患者292例を
  対象として追跡調査を行い、心血管イベント発症と
  背景因子および治療薬の関連について解析した。
  <結語>
  冠攣縮性狭心症患者の背景因子に関して、年齢や
  心係数の低下に加えてHDL-コレステロールや
  有意狭窄の有無が長期予後に大きく影響を及ぼす
  ことが示され、脂質代謝や動脈硬化のコントロール
  の重要性が示唆された。
  また、Ca拮抗薬の中でもベニジピンは冠攣縮性
   狭心症患者の予後に対して良好であると考
   えられた。
3.器質的狭窄を有する冠攣縮性狭心症例の検討
  市立旭川病院 内科 大蔵美奈子
  <総括>
  器質的狭窄部に冠攣縮を伴った狭心症例では、
  器質的狭窄を有しないCSAに比べ、男性および
  喫煙率、糖尿病罹患率が高く、左室収縮低下例、
  多枝攣縮やhigh disease activity例が多く、
  左前下行枝に器質的狭窄を有する例が多い
  臨床像を呈していた。
  DCAにより冠攣縮が残存した例も存在したが、
  改善した例が多く、plaque切除により冠攣縮が
  消失した可能性や、血管内腔の拡大により臨床
  的に冠攣縮が誘発されなかった可能性が考えら
  れた。

4. カルシウム拮抗薬とスタチン併用による冠攣縮
  抑制効果:  脂質代謝、酸化ストレスによる検討
  駿河台日本大学病院 循環器科 服部威道
  <結論>
  カルシウム拮抗薬とスタチンの併用療法で冠
  攣縮が抑制  された群では血清脂質、とりわけ
  血管内皮機能改善効果を有するHDLコレステ
  ロールの増加と冠攣縮発現の大きな誘引である
  酸化ストレスの指標であるMDA-LDLの減少
  が著明であった。本結果は冠攣縮性狭心症に
     対する新しい治療の礎になる可能性がある。

狭心症 ニコランジル 大規模試験 長期予後 
http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/AnginaLongterm.html


心筋梗塞患者の慢性期管理
http://blog.m3.com/reed/20070911


Coronary Spasm
http://www.med.umich.edu/


Coronary Artery Vasospasm
http://www.emedicine.com/med/topic447.htm


心筋梗塞の再発予防
http://www.emedicine.com/med/topic447.htm


冠攣縮研究会 | Coronary Spasm Association(CSA)
http://csa.cardiovascular-medicine.jp/link.html
こういう研究会があるんですね。
知りませんでした。

 

 

 

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)