| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
< JIKEI HEART Study(そ... | メイン | 高血圧診療で疑問に思っていること >
きょうは循環器内科医が行う慢性期心筋梗塞患者の管理について勉強してみました。
今年の日循総会のファイアサイドセミナーからです。
”第71回 日本循環器学会総会・学術集会 ファイアサイドセミナー
急性心筋梗塞患者のトータルマネージメント ―急性期と慢性期の治療戦略―
講演2 急性心筋梗塞患者の慢性期治療戦略
「慢性期管理こそ循環器内科医の仕事 」
演者: 中川 義久 先生
天理よろづ相談所病院 循環器内科 ”
<ガイドラインの変更点>
「心筋梗塞二次予防に関するガイドライン」が2006年に改訂された。
改訂のポイントの一つは「evidence based」であるという点である。
ガイドラインで示される勧告はその有用性の観点からクラスI~IIIまでに分類され、勧告の根拠となっているエビデンス分類も、エビデンスの質が高い方からレベルA~Cに分類された。
図 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2006年改訂版)
一方、薬物治療に関する大きな変更点は、
1)新たな二次予防薬として「スタチン、ARB、ニコランジルが追加されたこと」と、「生命予後改善目的の薬剤と心筋虚血解除目的の薬剤が区別された。
2)ニコランジルに関してはIONA(Impact Of Nicorandil in Angina)試験という、標準的な抗狭心症治療薬をすでに処方されている安定狭心症患者に対して、ニコランジルが心血管イベントの抑制を示した海外の大規模臨床試験の結果が考慮された。
<ステント留置例でも慎重な管理が必要>
PCIの技術やデバイスが進歩したとしても、慢性期の内科的管理の重要性は全く減ずるものではない。
CABGがバイパスを用いて心筋虚血のリスクを『支配領域単位』で回避するのに対し、PCは病変部の『局所治療』に過ぎない。
したがって、PCI施行部位以外に病変が生ずると、再び治療が必要となる。
日本人には冠スパスムの多いことが知られており、心筋梗塞亜急性期におけるアセチルコリン誘発試験では、実に47%でスパスムが誘発されたという報告もある。
スパスムは想像以上に強力であり、スパスムによるステント変形も報告されている。
また、AMI患者でPCI施行症例が冠動脈イベントを再発する場合、PCI施行部位以外が責任病変となっている場合も多い。
わが国でベアメタル・ステントの留置に成功した405例を7~11年間追跡したデータからは、PCIを必要とする新規病変が4%/年で出現していた。
PCIを施行する循環器内科医は局所治療だけでなく、その後の患者のリスク管理を行うことにより、予後に対して、CABG後よりもPCI後のほうが改善する余地がある。
PCIは慢性期管理まで含めて一つの治療であり、『インターベンションを行っておしまい』ではない。
慢性期管理においてこそ、循環器内科医の『内科医』としての総合力が問われている。
図 CABGとPCIのイベント回避率
参考文献
1)The IONA Study Group.: Lancet. 2002; 359: 1269-1275.
2)坂本知浩.: Geriat Med. 2006; 44: 243-256.
(心筋梗塞亜急性期におけるアセチルコリン誘発試験では、多くでスパスムが誘発)
3)Yoshida T et al.: Circ J. 2006; 70: 800-801.
(スパスムによるステント変形)
<出典>
[循環器]第71回 日本循環器学会総会・学術集会 ファイアサイドセミナー CareNet.com
http://www.carenet.com/cardiology/jcs2007/text_02.aspx
(一部変更させていただきました。)

関口俊吾 仏風景
http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v26730663
<参考>
循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2004-2005年度合同研究班報告)
plaza.umin.ac.jp/~jacr/shinkin_dai.pdf
この改訂版ガイドラインの一部です。
「心臓死・非致死性心筋梗塞の予防,即ち生命予後改善目的の薬物と他は心筋虚血解除の目的に分類している.
前者に属する薬物はアスピリン,β遮断薬,スタチン,ニコランジル,ACE阻害薬,ARB,抗不整脈療法であり,後者に属する薬物はβ遮断薬,硝酸薬,ニコランジル,カルシウム拮抗
薬である」
<コメント>
ニコランジルの復権が目立ちます。
生命予後改善目的の薬物療法としてはアスピリン,β遮断薬,スタチン,ニコランジル,ACE阻害薬,ARB,抗不整脈療法ということになります。
何だかちょっとクリアカット過ぎるように思ってしまいます。
各薬剤のエビデンスについてはもう一度自分なりに整理してみたいと思っています。
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
コメント
コメントはまだありません。コメントを書く