| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 |
今年(2007年)の米国高血圧学会(ASH)では10数年ぶりの新クラスの降圧剤としてのレニン阻害薬の発表に注目が集まったようです。
米国では2007年3月、欧州では2006年9月に承認、発売されています。
以下、日経メディカルオンラインからの要約です。
米シカゴでこのほど開催された米国高血圧学会(ASH2007)では、新クラスの降圧薬とされる直接的レニン阻害薬に参加者の注目が集まった。
●アリスキレンが単剤として、現在の降圧薬の主流である利尿薬、カルシウム拮抗薬(CCB)、アンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)などと比べて、単剤で遜色ない降圧効果を発揮する
●これら既存の降圧薬との併用治療で、さらに大きな降圧が実現した。
●RAS系(レニン-アンジオテンシン系)の上流で血圧上昇プロセスの入口に当たる酵素であるレニンを直接阻害する。
●レニン阻害薬の研究は早くから進められてきたが、アリスキレンは非ペプチド化を実現、経口投与を初めて可能にした。
●血中半減期は約40時間と長く、1日1回投与で済む。
●利尿薬のヒドロクロロチアジド:HCTZ、カルシウム拮抗薬(CCB)のアムロジピン、ACEIのラミプリル、ARBのバルサルタンとアリスキレンの併用について、それぞれの単剤治療と比較し、いずれの併用療法とも、単剤に比べてより大きな降圧効果が得られる傾向がみられた。
●既存の降圧薬である利尿薬、CCB、ACEI、ARBとアリスキレンの違いは次のようであった。
ラミプリル、バルサルタンを8週間投与した場合、血漿レニン活性(PRA)はプラセボ投与群に対して有意に上昇(HCTZでは上昇傾向のみ)したが、アリスキレンを併用した場合、逆にPRAは有意に減少した。アリスキレン単剤でも同様のPRA減少が見られた。
●一方、血漿レニン濃度(PRC)は、HCTZ、ラミプリル、バルサルタン、アリスキレンのすべてでプラセボに対して有意な上昇がみられた。
●投与中断後にリバウンドは見られない。
すなわち中断した時に血圧が急に跳ね上がるといった現象が見られず、数週間かかってゆっくりプラセボの水準に戻っていく。
この特性をもたらすメカニズムについては、今のところ、十分明らかにはなっていないようだが、投与中止後のリバウンドが見られないことも好ましい特性と言えそうだ。
レニン阻害薬に注目集まる:日経メディカルオンライン
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/report/200706/503669.html

西村龍介 油彩6号「白バラの花束」
http://page19.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x21472476
<追加>
文中にPRAとPRCの両方が出てきてあれっと思われた方へ
血漿レニン活性(PRA)・血漿レニン濃度(PRC)
レニンは腎から分泌され、肝で生成され血中に分泌される酵素:アンジオテンシノゲン(レニン基質)に働きかけてアンジオテンシンⅠ(ATⅠ)に転換しますが、血漿レニン活性(PRA)ではその働きの度合い(活性)を測定し、一方、レニン濃度(PRC)は、その活性を有するレニン量を見るもので、両者は概ね一致するものの乖離例もあり、臨床上では両者を同時に測定することが有用なケースもありますが、PRAが第一義に測定されます。
内分泌機能・血圧関連
http://www8.ocn.ne.jp/~snkulab/19sub.html
(文章に切れ目が少なくてちょっと読みづらいですが。)
<コメント>
レニン(特にPRA)の測定は周知のように、腎血管性高血圧の診断には欠かせない検査です。
検査には安静臥位後の採血が条件とのことです。
個人的にはまずは随時に採血して、それでも低ければ低レニン。高ければそこで考えるといった乱暴な考えで時々は検査しています。
低レニンの場合はvolume dependent な高血圧と当たり(?)をつけて降圧利尿剤の追加を考えるというわけです。
最近高レニン、正レニン、低レニンという分類が影をひそめた影響で検査をオーダーされない先生も多いのではないでしょうか。
低カリウム性の高血圧では流石にオーダーするでしょうが。
<コメント>
まずアリスキレンという名前がアキレス腱と似てるので慣れるまで間違えないようにしないとうっかり恥をかきそうです。
私は「不思議な国のアリス」をイメージして、最初の3文字でコケナイようにしようと思っています。
このアリスキレンは国内ではJIKEI HEART Studyで勢いに乗るノバルティスファーマの開発です。
発売時期などのプロモーションは現時点では制約があるのでしょうが、10数年ぶりの新降圧剤ということで期待したいところです。
ARBとの併用での窓口での患者負担増が今から心配ではありますが。
ノバルティス プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2007/pr20070330.html
辛口コメントをお待ちしています。
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)