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JACC August 28, 2007 Volume 50, No. 9に
ACC/AHA 2007 Guidelines for the Management of Patients With Unstable Angina/Non--ST-Elevation Myocardial Infarction
というガイドラインが掲載されています。
その中に「たこつぼ心筋症」の項目があります。
TSUNAMI(津波)と同じように日本語のまま英語になっているようです。
諸外国には「たこつぼ(蛸壺)」はないんでしょうか?
ある辞書を引いてみました。
octopus trap
またある和英辞書で「蛸壺」 と引くとoctopus pot、これを逆引きすると「タコの鍋」。何だか変です。
さてガイドラインです。
6.9 Takotsubo Cardiomyopathy
A disorder, or group of disorders, with several names (stress-induced cardiomyopathy, transient LV apical ballooning, Takotsubo cardiomyopathy, and broken heart syndrome) is an uncommon but increasingly reported cause of ACS. Takotsubo cardiomyopathy is noteworthy for the absence of obstructive coronary artery disease, typical precipitation by intense psychological or emotional stress, and predominant occurrence in postmenopausal women. The characteristic finding of apical LV ballooning is seen on left ventriculography or echocardiography, with transient ST elevation or deep T-wave inversions on the surface ECG. Despite the presence of positive cardiac biomarkers and frequent hemodynamic compromise or even cardiogenic shock, almost all patients recover completely, typically with normal wall motion within 1 to 4 weeks.
ACC/AHA 2007 Guidelines for the Management of Patients With Unstable Angina/Non--ST-Elevation Myocardial Infarction
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/full/50/7/e1
以下、米国の事情を紹介した興味深いブログがありましたので紹介させていただきます。
今月のNewsweekのタイトルは Stress and your Heart という事で、心臓病に関して40ページ以上にわたり特集がありました。
A型気質に代わり、D型気質を提唱するなどおもしろい記事もあったのですが、ちょっと気になったのはStress Cardiomyopathyについての記事です。
Stress Cardiomyopathyというのは今年の2月にNEJMで(NEJM 352;6:539-)「精神的ストレスによる心筋障害」として提唱されてから、やや一般化した概念なのですが、実はこれは日本で言われるいわゆる「たこつぼ心筋症」なのです。
日本ではエコーの技師さんに「たこつぼっぽいですよ」などと指摘されるくらい普通に受け入れられていたこの概念はアメリカではこの論文が出るまでは知る人ぞ知る現象でした。
しかし臨床医学の世界ではトップの医学雑誌NEJMに載った論文にしては、あまり新しい事は書いてありませんでした。
10年前からたこつぼという概念を持っていた日本なら簡単にできた内容ではないかと思い、ちょっと悔しく思いました。
私の病院では、日本人の先輩がいた事もあって、少し前から「たこつぼ」の症例は指摘されていたのですが、それでも半信半疑の人も多く、NEJMに掲載されてやっと受け入れられたという感じです。
新潟の大地震の時は、その地域で18人のたこつぼ心筋症が出たとの記事がありましたし、アメリカでは戦争につれて精神的ダメージを受けた女性の患者もけっこういるようです。
新聞などでは、”Broken heart syndrome”などと紹介されていました。
このたこつぼ、精神的ショックによって一時的な心機能低下を起こすというのは、まさにブローケンハート、興味深い現象ではあります。
今後メカニズムがわかってきてどのように分類されていくか、さらなる研究が待たれます。
http://www.dryumi.com/wp-trackback.php?p=79
2005
(せっかく日本語が病名になっているのに日本発信ということが米国で評価されているのかいないのか)
上田瑛「ヴェニス」8号
http://page19.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x20436087
たこつぼ心筋症、エストロゲン濃度の低下が原因
たこつぼ心筋症は特に女性に多い疾患だが、エストロゲン濃度の低下が原因の一つである可能性が示された。ラットを使った動物実験で明らかになったもので、3月17日のECS-JCSジョイントシンポジウム「Pathophysiology and Clinical Aspect of Takotsubo Disease」で、和歌山県立医大の上山敬司氏が発表した。
上山氏らは、たこつぼ心筋症が閉経後の女性にも目立つことからホルモンの関与を疑い、その解明を目指し実験を重ねてきた。たこつぼ心筋症が身体的あるいは精神的なストレスで誘発されることが少なくないことを踏まえ、実験では、 Kvetnanskyらが報告したラットのストレスモデルを用いた。上山氏らは、このモデルで、たこつぼ心筋症で見られる心電図や左室造影の所見を再現することができ、またアドレナリン受容体拮抗剤により、こうした所見を抑制することができることを確認した。
その上で実験では、エストロゲンを補充することにより、ストレスで誘発される心電図や左室造影の所見がどのような影響をうけるのかを検討した。その結果、エストロゲン補充で、ストレスで誘発された左心室機能障害(特に頻脈)を抑制し、中央交感神経細胞におけるニューロンの活性を抑えることもできた。また、副腎や心臓における細胞活性を抑え、心臓保護効果があるHSP70やANP濃度を上昇させる効果も確認された。
これらの結果を踏まえ上山氏は、更年期の後に続くエストロゲン濃度の低下は、神経系への間接作用あるいは心臓への直接作用によって、たこつぼ心筋症の発症に関与していることを示唆すると結論付けた。
(注)たこつぼ心筋症は、胸痛や心不全などの急性心筋梗塞症様の臨床所見が見られるが、心臓カテーテル検査では冠動脈に狭窄や閉塞などの異常所見がない。左室造影で心尖部に一過性の高度な収縮不全を認める症例があり、その収縮異常の形態的特徴から「たこつぼ型心筋症」と呼ばれている。1990年に佐藤光氏らが世界で初めて報告した。最近では、新潟大医学部の調査により、2004年の新潟県中越地震の直後、被災地の女性に、たこつぼ心筋症が多発していたことが明らかになった。
(三和護=日経メディカル オンライン)
以上
第71回日本循環器学会総会・学術集会 2007年3月15日~17日 神戸
たこつぼ心筋症
http://www.jhf.or.jp/shinzo/mth/images/History-38-8.pdf
ストレスと心筋症
http://tomochans.exblog.jp/3369030/
第12回機能画像検討会
http://www.asahi-net.or.jp/~tv4m-tkhs/KINOU12/12kinou.html
蛸壺
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9B%B8%E5%A3%BA
地震のストレスに要注意「たこつぼ心筋症」患者3人が発生
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7600/news/20070725i407.htm?from=goo
たこつぼ心筋症 診断のポイント
http://204.3.202.205/green/abstractJ/436-71C.html
たこつぼ心筋症 震災などストレス原因
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20070831-OYT8T00226.htm
恥ずかしながら私が現役の循環器医だったころにはなかった概念です。
勉強不足だったせいもあるんでしょうが。
くも膜下出血の際のgiant negative Tやカテコラミン心筋症との関係はどうなんでしょうか?
もう少し勉強してみます。
ブログに載せる資格もないですね。
国内ではもう耳にタコ?
ただガイドラインに英語として採用されているもんですからつい。
<アップしてからの追加です>
家に医学部5年の子供がいます。
ある町の病院へ院内見学へ泊りがけで行っていて夜帰って来ました。
今朝の親子の会話でタコツボの話をしました。
循環器を回っていたらしく、返ってきた言葉が
「ああその病院に2~3人入院していたよ。
女性に多い病気でしょ。
ストレスにさらされた女性に多いんだってね。
先生はこの町には特に多いんだよなあって言っていたよ。
一応父さんのブログも見とくわ。」
一体ナンなんだって思ってしまいました。 トホホ
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