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< エッセイ 2007.8.29 | メイン | たこつぼ心筋症 >
Statin Use in Patients With Extremely Low Low-Density Lipoprotein Levels Is Associated With Improved Survival
Nicholas J. Leeper, MD; Reza Ardehali, MD, PhD; Emil M. deGoma, MD; Paul A. Heidenreich, MD, MS
From the Department of Medicine, Stanford University School of Medicine, VA Palo Alto HealthCare System, Palo Alto, Calif.
Received January 31, 2007; accepted June 4, 2007.
Background― Aggressive lipid management has recently become the standard of care for patients with coronary heart disease. The safety and effectiveness of statin usage for patients with extremely low low-density lipoprotein (LDL) levels are less clear, however. The aim of this study was to investigate the safety and clinical outcomes of statin treatment in patients with LDL cholesterol levels below 60 mg/dL.
Methods and Results― A total of 6107 consecutive patients with LDL levels less than 60 mg/dL were identified from a tertiary care medical center or affiliated community clinic. Statin therapy was defined as a prescription during the 150 days after the low LDL value was obtained. The propensity to be treated with a statin was used to adjust the association of statin therapy and survival. A total of 4295 patients (70%) had at least 1 prescription for any medication during the 150-day observation period after the low LDL value. Their mean age was 65 years, 43% had prior ischemic heart disease, and 47% had diabetes mellitus. Statins were prescribed in 2564 patients (60%) after the low LDL value was observed. During a mean follow-up of 2.0±1.4 years after the observation period, there were 510 deaths. After controlling for the propensity to receive a statin, statin therapy was associated with improved survival (hazard ratio [HR], 0.65; 95% CI, 0.53 to 0.80). This lower mortality was also observed for subgroups of patients already taking statins at baseline (HR, 0.58; 95% CI, 0.38 to 0.88), those with extremely low LDL levels (<40 mg/dL, n=623; HR, 0.51; 95% CI, 0.33 to 0.79), and those without a history of ischemic heart disease (n=2438; HR, 0.58; 95% CI, 0.42 to 0.80). Statin use was not associated with an increase in malignancy, transaminase elevation, or rhabdomyolysis.
Conclusions― Statin therapy in the setting of a very low LDL level appears to be safe and is associated with improved survival.
http://circ.ahajournals.org/cgi/content/abstract/116/6/613
LDL-C値が低い患者でもスタチン療法は安全で死亡率を改善
LDLコレステロール(LDL-C値)が60mg/dL未満と低値であっても、スタチンによる治療は安全で生存率の改善に寄与するようだと、米スタンフォード大学などのグループがCirculationの8月7日号に発表した。
冠動脈性心疾患を有する患者に対しては、積極的な脂質管理が標準的治療となっている。
しかし、LDL-C値が低い患者に対するスタチン使用の安全性と有効性は明らかではない。
同グループは,LDL-C値60mg/dL未満の患者におけるスタチン療法の安全性と臨床的アウトカムを検討した。
この研究では、三次医療センターあるいは関連する地域のクリニックから、LDL-C値60mg/dL未満の患者6、107例を特定。
低LDL-C値であることが確認されてから150日間にスタチンが処方された場合を,スタチン療法を受けたと定義した。
全体の70%に当たる4、295例が,低LDLC値であることが確認されてから15日以内になんらかの薬剤を1回処方きれていた。
その平均年齢は65歳で、43%に虚血'性心疾患の既往があり、47%は糖尿病に罹患していた。
これらの患者のうち、スタチンが処方きれていたのは60%に当たる2、564例だった。
平均2年間の追跡で、510例が死亡した。
スタチン投与の傾向性を調整した結果、スタチン療法が生存率の改善と関連していることが確認された(スタチン療法群の死亡ハザード比0.65)。
この死亡率低下は、ベースライン時に既にスタチンを服用していた患者、LDL-C値が40mg/dLと極端に低い患者、虚血性心疾患の既往歴がない患者でも認められた。
スタチン投与と悪性腫瘍、トランスアミナーゼ上昇、横紋筋融解症との関連は認められなかった。
Leeper NJ,etaI. Circulation 2007;116:613-618
(日本語訳 Medical Tribune 2007年8月23日号)

藤本東一良(芸術院会員) 妙高の秋20号
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s67606632
<コメント>
米国ではLDLが低値の患者に対して、これでもかこれでもかとスタチンを投与するのでしょうか。
これらの低LDL血症の患者に対する、スタチン投与の理由ないしは考え方はFULL TEXTに書いてあるかもしれませんが、私はまだ読んでいません。
Pleiotropic effectに期待するということでしょうか?
私自身コレステロール低下作用以外のスタチンの薬効には興味を持っていますし、好き(?)な 薬剤のひとつです。
最近ではアルツハイマー型痴呆に対する効果が話題になっているのはご存知のごとくです。
さて最近のストロングスタチンは驚くほどコレステロールがさがります。怖いぐらいです。
マイルド(スタンダード)スタチンにPleiotropic effectを期待して、極端にはコレステロールを下げなくてもいいんじゃあないかとも思うこの頃です。
我が国のこの道のリーダー達は「lower the better」という考え方のもと、ストロングスタチン使用の旗振り役を買って出ています。
欧米に比較し、日本では比較的少ない冠動脈死に焦点を当て過ぎている印象です。脳血管死との関連や総死亡との関係ももっと詳しく知りたいのは私だけでしょうか?
低(LDL)コレステロールと総死亡率の増加の文献は結構あります。
コレステロールを下げ過ぎた場合の話は避けて通ろうとしています。
そういう意味ではこの論文は意味深いと思います。
結果や結論についても 慎重に検討する価値はありそうです。
平均2年間の追跡、 スタチン療法群の死亡ハザード比0.65では反論は難しいんでしょうか?
1)スタチンの投与量が多くて Pleiotropic effectが前面に出た?
2)冠動脈性心疾患の重症度、人種差などの母集団の問題?
3)追跡期間は2年で十分か?
など。
しかし「lower the better」はこれで担保されたのでしょうか?
著者もきっと研究の端緒は 「lower the better」に疑問を持ったからでしょう。
追試の研究も今後出てきそうです。
国内のデータ、それも心筋梗塞死だけでなくがんや脳血管障害も含めた総死亡率も検討し、さらに10年以上にわたる長期追跡調査をみてみたいものです。
「動脈硬化ガイドライン」も結局は「冠動脈硬化ガイドライン」の感があります。
CCUを経験された先生ならどなたも経験される「心筋梗塞患者って結構コレステロール値が高くない人が多いんだよなあ」というのが本音ですよね。
LP(a)やRLP-Cなどとの検討もあまり聞きません。メガスタディには適さないのかも知れません。
そして 「動脈硬化ガイドライン」では総コレステロールがついにはずされAI(動脈硬化指数)も葬り去られました。
今回の冒頭の論文は、斯界の全国講演行脚の諸先生が早速きれいなスライドにして引用することでしょう。
(PDF)「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」に関する公開質問書
http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/041025doumyakukoukagakkaihenotegami.pdf
(PDF)コレステロールと健康に関する最近の研究
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E5%80%A4%E3%80%80%E7%B7%8F%E6%AD%BB%E4%BA%A1&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
(PDF)日本の高脂血症治療に新たな指針
http://www.medical-tribune.jp/congress/mega_study/pdf/12_2w.pdf
(PDF)特別企画
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E5%80%A4%E3%80%80%E7%B7%8F%E6%AD%BB%E4%BA%A1&hl=ja&lr=&start=10&sa=N
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