【不登校・どう関わる?】-3

第1章 はじまり

<3> ほめる?

 子育ての中で、もっとも大切な事の一つに、「ほめる」と言うことがあります。他人の子どもならいくらで冷静に相手を見ることができますが、なかなか自分の子どもだと、感情が先に立ってしまって、叱ってしまうと言うことも良くあることです。
  ◆
 教室の中で、バタバタする夏夫くん。なかなか勉強に集中できずに、すぐに教室を飛び出してしまいます。「こんな事じゃいけない」「皆の迷惑になる」「もっと、しっかりしなさい」と厳しく叱られ、その怖さから(?)少しの時間、表面的には大人しく過ごすことができました。(もっとも、こういった方法は、後々反動が来て、返って症状は悪くなるのですが)
 周りの大人の人は、夏夫くんに、「えらいね、えらいね」とほめてくれました。ところが、当の本人は全然うれしくもありません。他人から叱られて、しぶしぶ無理してやらされたことをほめられても、やっぱり、うれしくも何ともありません。
  ◆
 こういった時、マネージメントと言うやり方が使われることがあります。
 周りの人が本人の問題点に注目してそれを改善させようとするのではなく、本人の良いところに注目して、本人自身がやりたいことを考えていくという方法です。
 「夏夫くんは、今、どうなりたい?」
 「皆と、仲良くなりたい」
 「皆と、仲良くできないことがある?」
 「僕が、教室からすぐ飛び出したりするから」
 「どんな風に、夏夫くんはなりたい?」
 「教室で、皆と仲良くいられるようになりたい」
 「どれくらいなら、がんばれるかな?」
 「せいぜい、一〇分くらい」
 「じゃぁ、夏夫くんが一〇分頑張るために、先生にして欲しいことがあるかな?」
 「うーん、時々、声をかけてくれたり、先生の顔が良く見れる席がいい」
  「じゃぁ、まず一〇分頑張って、それ以上無理な時は合図を決めて…」
 なんて会話をして、本人が頑張ってくれれば(完全にできなくとも、その努力を)キチッとほめてあげたりします。
 自分が頑張ったことはほめて欲しいけれども、しぶしぶやらされた事って、ほめられても心境は複雑ですね。

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