アスペルガー症候群の方の中には、様々なこだわりや強迫症状を持っている方がおられます。

 不潔恐怖などもその一つですが、この部分だけを見て、「強迫神経症」とか、「不潔恐怖」とかの診断名をつけられている方もおられるようです。この診断の違いは、また、別の機会として・・。

 ある中学校3年のアスペルガー症候群の男子生徒のお話です。小学校時代6年間を楽しく過ごしてきた彼ですが、どうも、中学校は、同級生や先生とうまくいかないのか、全然おもしろくありません。そのせいか、学校に関するものには強い嫌悪感があり、学校の鞄、学校の制服は、家の中では決まった場所以外にはおきません。学校に関するものが、自宅のものと接触することをいっさい嫌い、玄関の床のある部分と、部屋の前のある部分以外は、鞄や制服、学校に関するものは置いては行けないのです。まかり間違っても、お母さんが掃除のためにと、その鞄の場所をずらしたり、たまたま自宅で来ているTシャツと制服がふれたりすると、それはもう大変。お母さんへの激怒が始まります。そのTシャツも必死で洗濯です。

 彼にとって、不潔なもの=嫌悪感のあるもので、第3者から見た清潔・不潔とはまた異なっていました。親戚の引っ越しの時、汚れてもいい服=彼にとっては制服を着て、手伝いに行ったくらいです。

 ところで、彼も高校入学。事前に彼の特徴を高校の先生方もよく了解しておられ、高校入学後も学校生活はスムーズに運び、担任の先生とも良い関係となりました。今では、高校の鞄も制服も、ふつう通り彼の部屋に掛けられています。

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