私が医者になった頃、
「うつ病の人の自殺は、うつが深いときは、自殺する元気も無いので少ない。むしろ、回復期に自殺が多く見られる」
・・・なんて、ことを聞かされたことがありますが、これは、とんでもない間違いですね。うつ病の人の急性期は、自殺のリスクの最も多い時期の一つです。
特に、経験的には、
じっとしていることのできないイライラうつ病(焦燥感が強いうつ病) や
妄想型うつ病(それも、比較的急速に症状が出てきたもの)は 要注意です。
一方で、確かに、回復期にも、自殺の危険性はあります。うつ病や反応性うつの人に、薬物療法を始めると、イライラや不安、それにゆううつ気分は、徐々に治まってきます。こういうものが治まってくると、家の中では比較的元気に振る舞うことができるようになってきます。
ところが、思考力や集中力の低下、ちょっとしたことに対する疲労し易さやと言ったものの回復にはもう少し時間がかかります。
自宅で調子が良いからと思って、あわてて職場復帰してみたら、会議に出てもちんぷんかんぷん、書類を読んでも字を目で追っているだけ。
こりゃ、早すぎた、でも、今更、もう少し休んだ方がいいなんて、家族にも言えないし、職場にも迷惑をかけるし・・・・・ なんてことにならないように、職場復帰はきちっと症状を見て、職場の協力も得て進めたいものですね。
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