自殺される方の中の、3分の1は、うつ病になっていると言う話を以前したことがあるかと思います。うつ病の人は、高い自殺の危険性がある、では、前回話をしました「反応性うつ」の自殺の危険性は高いのでしょうか?
経験的に、「反応性うつ」の方の自殺の危険性は高いと思われます。「反応性うつ」の人は、仕事の停滞→渋滞が続き、思考的にも、永遠にこの状態が続くのではないかという閉塞感に追いつめられます。「それならば、いっそうのこと、死んでしまった方が・・・」という思考パターンに行き着きます。
逆に言えば、今、停滞・渋滞している仕事をオープンにして、それから開放することによって、閉塞感は軽減し、強い自殺願望から開放されることも可能です。もちろん、さまざまな状況的な不安などは続きますが、少なくとも、多くの場合は、仕事による閉塞感からの開放で、かなり高率に、その場の自殺の危険性を回避できます。
(内因性うつ病の場合は、仕事場から開放したとしても、内在的な抑うつ気分や思考力の低下、罪業感の存在などがあり、決して自殺の危険性が充分に回避できる訳ではありません)
しかし、なかなか、その閉塞感からすぐに開放できない事があります。それは、専門的な職種に携わっている人です。
医師の場合、その閉塞感から開放するためには、代理の医師が必要であったりするなど、相談を受けた上司も、易々と休んでいいよとは言えません。私も、これまでに何度か、もうこれは絶対に持たないと思った反応性うつの医師に対して、強引に診断書を書いて(口頭で本人が上司に言っても聞き流されるので、診断書を持っていかせる)、上司なりその科の大学の医局長なり教授なりに持って行かせ、医局の方も、それは大変と無理をして、一時的に医師を交替で派遣して、何とか乗り越えたこともあります。もっともそれは数年前までの状況で、今の医局制度では、残念ながら、そう言った支援は望めなくなってきているかも知れません。
技術系の職の人も、その人がトップの場合は、疲れていても、その人がいないと仕事が回らない、代わりの人がいないとなると、まわりも休めとは言ってくれないし、本人も、倒れるまで、それどころか、倒れても休むとも言ってくれません。
反応性うつの自殺予防は、職場の協力体制は不可欠という感じです。
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